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ブログの更新をしばらく停止します

都合によりブログの更新をしばらく停止します。

何か大きな問題が起きた訳ではありませんが、再開は約一か月後になると思います。
その節はよろしくお付き合いのほど、お願い願い致します。

2016/9/6 ラジオペンチ

カレントトランス (秋月 SR-3702-150N/14Z) の特性測定

 ACの消費電力測定をやってみたくなったので、秋月で売っているカレントトランス(通販コード P-08960)を購入しました。

 実は、AC電源の消費電力測定は、だいぶ前に自作のカレントトランスを使っていろいろやっています。ただ、その時に使った磁気回路のコアの材質が悪かった、と言うか損失が大きくなるように作られたコアを使ったためだと思います。電流波形に30度くらいの位相ズレが発生するという大きな問題があった点が残念でした。

 そんな経験があったので、今回はちゃんとしたカレントトランスを買った次第です。

▼秋月で売っているカレントトランス (CT)
秋月のカレントトランス
 これは特性測定中の写真です。見掛けの電流感度を稼ぐために一次側に8ターンくらい線を通した状態で測定しました。

 ちなみに、これ単なるトランスなのに1000円くらいして、秋月で売っている他の部品と比べるとかなり値段が高いです。でもCTとしてはかなり安い値付けになっていると思います。

 あと、この CT は線を通すためにコアを開くことが出来る構造になっているのでとても使い易いです。ただ、秋月のWebにあるデーターシートには負荷抵抗(RL)が10Ωの時の特性しか書かれていないのですごく困ります。

 適用電流(最大電流?)が80Aということなので、かなり大きな電流を測定することを想定して作られているのだと思います。ただ、そういう仕様になっているために小さな電流の測定は難しくなっています。

 例えばこのカレントトランス (CT) で100Vで1Wの消費電力を行いたいとします。つまり一次側の電流は0.01Aです。この時の CTの二次側の電流は3.3μAとなり、負荷抵抗10Ωの両端電圧はたった33μVにしかなりません。直流ならともかく交流でこの電圧を正確に測るのはかなり大変です。もちろんオペアンプで電流検出すればいいのですが、これはこれでいろいろ面倒な話があります。

 そもそも、小さな電流を測定したい時にCTの負荷抵抗(RL)が10Ωというのは低すぎます。もっと高い抵抗にすれば電圧測定が楽になります。とは言っても、むやみに高い抵抗にするとCTとして正常に動作しなくなくなる領域に入ってしまいます。(あと、磁気コアの励磁電流の問題がありますが、とりあえずその話は置いておきます。)

 ということで、RLの値を変えて測定を行い、どれくらいの値まで抵抗を上げても大丈夫そうか調べてみました。

▼測定回路
回路図
 AC100Vの電源を使って測定するのは危険だし、振幅や波形の再現性が悪いと思ったので、ファンクションジェネレーター (FG) で発生させた50Hzの正弦波を信号源として使いました。Rtermの51Ωは FGの終端抵抗です。負荷抵抗(RL)の両端電圧をデジタルマルチメーター(DMM)のACレンジで測定して出力電圧(電流)の特性を行います。

 注:DMMのAC測定は、電源からの誘導ノイズの影響を減らすために電源周波数に同期したサイクルで測定を行うようになっています。そういう機能を活用するためには、ファンクションジェネレーターの出力をAC電源に同期させれば良かったのですが、そこまではやっていません。

▼測定風景
カレントトランスの特性測定
 配線はミノムシクリップで接続して行いました。ただ、配線の位置が動くと測定の再現性が悪化するので、要所をテープで固定しています。50HzといえどもAC測定なので配線のループに鎖交する磁束でノイズが乗ります。配線の形が変わったらノイズの量が変わると思って測定しないといけません。なお、このMDFのボードの裏側にはアルミ箔を全面に張り、測定系のGNDに接続しています。

▼測定器
使用した測定器
 一番上が信号源として使った HPの3314A、中段がAC電圧測定に使ったアドバンテストのTR6846、下は波形確認用のオシロです。

▼測定結果
負荷抵抗の違いによるKの変化
 横軸は通過電流で、縦軸は測定結果から計算した CTの結合係数 (k)です。RLの値を変えた場合の特性をプロットしています。なおRLは10Ω、30Ωも測定を行ったのですが、測定誤差が大きすぎてまともな結合係数が算出出来なかったのでグラフに書いていません。 

 このグラフによると、RLは1kΩ以下なら使えそうです。念のために波形も見ておきます。

▼RL=300Ωの場合の入出力電流波形
位相ズレ大@RL=10kΩ
 この条件では入出力の位相はほぼ一致しています。

▼RL=3kΩの場合の入出力電流波形
位相ズレ小@RL=300Ω
 入力電流(振幅の大きい波形)に対し出力電流(振幅の小さい波形)は30度くらい進んでいます。これではダメです。

 ということで、このCTの負荷抵抗の上限は300Ωくらいで使うのが良さそうです。(大電流を測ると保護用のZDでクランプされる点に注意)

▼実際の使い方
実際の使い方
 AC100Vラインの線をはんだ付けしたりするのは危険なので、100円ショップで買ってきた50cmのAC延長コードの中身をばらして中の線を CT に通します。この写真は5ターン通しています(行きが3ターン、戻りが2ターン)が、これくらいが限界だと思います。5ターン通せば感度は5倍になるので、その分検出は楽になります。

 なお、無理して線をいっぱい通すと、線の太さが原因で磁気コアの密着が悪くなって特性が悪化する恐れがあるのでこのくらいにしておいた方がいいと思います。

◆まとめ
 ということで秋月で売っているカレントトランスの負荷抵抗(RL)を変えた時の特性測定を行いました。たぶん300Ωくらいまでなら抵抗値を上げても大丈夫なようです。

 こういう特性はメーカーから公開してもらえると助かります。よく探せばどこかにデーターシートが存在するのかも知れません。

ESP8266からAmbientへデーター登録

 トラ技9月号のESPの特集記事の追試の続き、今回は IoTクラウドサービスの「Ambient」へデーターを登録してみます。トラ技の記事ではP99からP101に書かれている話です。

 使った回路は前回の記事のままです。CDSで周囲の明るさを検出し、その電圧をESPのアナログポートに接続してあるので、そのデーターを自宅のWiFi を経由してAmbient にアップロードすることにしました。

 そのために、トラ技の記事に書かれているプログラム、Example09_humを私の環境用にカストマイズします。なお、トラ技の紙面には全部のプログラムが掲載されていないので、作者の方が作られたサポートページからファイルを入手します。

 以下は修正版のスケッチです。
/*******************************************************************************
Example 09c: 湿度センサ HDC1000 [Ambient対応版]
Copyright (c) 2016 Wataru KUNINO
********************************************************************************
本サンプルで使用するクラウドサービスAmbient用の設定の確認
http://ambidata.io/ch/channels.html
********************************************************************************
自分の環境用にカストマイズ。 by ラジオペンチ 2018/8/18
・UDPアップロード機能を削除。
・CDSで測った明るさデーターをADCで取り込んで60秒間隔でAmbientにアップロード
*/

#include <ESP8266WiFi.h> // ESP8266用ライブラリ
#include <WiFiUdp.h> // UDP通信を行うライブラリ
#include "Ambient.h" // Ambient用のライブラリの組み込み

//ESP-WROOM-02でアナログ入力をするための設定
extern "C" {
#include "user_interface.h"
}

#define PIN_LED 13 // IO 13(5番ピン)にLEDを接続する
#define SSID "xxxxxxxxxxxx" // 無線LANアクセスポイントのSSID
#define PASS "xxxxxxxxxxxx" // パスワード

#define AmbientChannelId yyy // yyy = チャネルID(整数)
#define AmbientWriteKey "xxxxxxxxxxxxxxxx" // ライトキー(16桁の16進数)
#define SLEEP_P 60*1000000 // スリープ時間 60秒
Ambient ambient;
WiFiClient client;

void setup() { // 起動時に一度だけ実行する関数
int waiting = 0; // アクセスポイント接続待ち用

Serial.begin(115200); // 動作確認のためのシリアル出力開始
Serial.println("Example 09C HUM->Amb"); // 「Example 09」をシリアル出力表示
WiFi.mode(WIFI_STA); // 無線LANをSTAモードに設定

// 固定IPアドレスの設定 IP Address, Gate way, Subnet mask の順に指定
WiFi.config(IPAddress(192, 168, 0, 27), IPAddress(192, 168, 0, 1), IPAddress(255, 255, 255, 0));

WiFi.begin(SSID, PASS); // 無線LANアクセスポイントへ接続
while (WiFi.status() != WL_CONNECTED) { // 接続に成功するまで待つ
delay(100); // 待ち時間処理
waiting++; // 待ち時間カウンタを1加算する
if (waiting % 10 == 0)Serial.print('.'); // 進捗表示
if (waiting > 300) sleep(); // 300回(30秒)を過ぎたらスリープ
}
Serial.println(WiFi.localIP()); // 本機のIPアドレスをシリアル出力
ambient.begin(AmbientChannelId, AmbientWriteKey, &client); // Ambient開始
}

void loop() {
float cdsVolt; // CDS電圧の測定値
char s[6]; // 文字列操作バッファ

digitalWrite(PIN_LED, HIGH); // LED点灯
cdsVolt = (float) system_adc_read(); // CDSの電圧をアナログポートから読む
dtostrf(cdsVolt, 6, 1, s); // 温度を文字列に変換
ambient.set(1, s); // Ambient(データ1)へCDSの電圧を送信
ambient.send(); // Ambient送信の終了(実際に送信する)
Serial.println(cdsVolt);
sleep();
}

void sleep() {
delay(200); // 送信待ち時間
ESP.deepSleep(SLEEP_P, WAKE_RF_DEFAULT); // スリープモードへ移行する
while (1) { // 繰り返し処理
delay(100); // 100msの待ち時間処理
} // 繰り返し中にスリープへ移行
}
 (お願い:こういう形で改変したプログラムを開示することに問題があれば連絡下さい)

▼使用するラリブラリ(赤枠内)も同じフォルダに置いてコンパイルします。
Arduinoのスケッチ

 筆者の方のサポートページのフォルダの構造をそのまま使い、メインのスケッチ名を適当に修正して使います。この例では、_20160823_example09c_humX.inoとしました。なおフォルダ名はスケッチと同じにします。

 これを動かすとAmbientにデーターが登録されるようになりました。

▼Ambientに登録したデーター例
Ambientへのアップロード結果
 このグラフは公開しているので、今のところ下記URLから参照が可能です。但し、いつ止まるか判りません、汗;
 https://ambidata.io/ch/channel.html?id=200

◆まとめ
・とても簡単にデーターを登録することが出来ました。関係している皆さまに感謝します。但し利用に当たってはAmbientのページに書かれている注意事項を理解しておく必要があります。つまり、いつ止まってもデーターが消えても無保証、何があっても文句は言わないということです。

・Ambientのページは https で作られているようですが、アクセスするブラウザによっては証明書がおかしいと言われることがありました。使ったブラウザは Windows10 の IE11, Chrome 52.0, またAndroid 4.4 の Chromeなどです。あと、ブラウザによってグラフの細かい表現が変わりますが、これは仕方ないでしょう。

・Ambientと同じようなサービスとして xively personalThingsSpeakが以前からあるのですが、それらについて記事中で一切触れられていないのはちょっと残念です。とは言っても、こうやって Ambient を紹介していただいたことで選択肢が増えるのは大歓迎です。
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