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グリッドタイインバーター(GTI) 仕様検討

 前回の記事で、太陽光発電のエネルギーの保存先としてはAC100Vラインに突っ込んでおくのが良さそう。ということを書いたらコメントで教えていただきました。それはGTI、グリッドタイインバーターと言う物だそうで、調べたらヤフオクなどで中国製がたくさん売られていました。

 だったら手頃の物を買ってみようかと思ったのですが、どれもやけに容量が大きくて数十ワットクラスを考えている私に合う物は見当たりません。

 ならば自作できないか考えてみます。

 GTIって元はバッテリーの直流をAC100Vに変換するDC-ACインバーターで、この出力をAC100V系に直結できるように出力の電圧や位相を合わせる機能を追加したものと言えます。これ、AC100Vに直接繋がった部分が多いので製作の難易度はかなり高いし故障した時の危険度も高いです。こういうパワエレの分野は専門の知識と経験が必要で、アマチュアが安易に手を出すのはヤバイと思います。

 そこで、もっと安全かつ簡単に作るためにトランスを使うことにします。

 トランスの100V側には出来るだけ手を付けず、低圧側をいじることでGTI(もどき)を作ることを考えます。最初は小型のトランスでやったほうがいろいろ安全なので5Wくらいの小容量のトランスで始めることにします。
 トランスを使うと重さや効率の点で不利になりますがそれは承知の上。何しろ作り易さと安全性の確保が第一です。

▼使用するトランス
GTI用トランス
 AC100V入力で、出力は3.3Vと25V,30Vの二系統あります。BSチューナーか何かを分解した時に回収しておいた物。なお、インダクタンスはLCRメーターで測定すれば判るので、巻き数比は計算すれば判ります。

 回路としては、AC100Vに接続したトランスの低圧側からHブリッジでパワーを送り込んで、AC100V側に還流させちゃおうという方式。もちろんAC100Vの出力はAC電源ラインと同期していないといけないので同期回路が必要になります。

 最近覚えたばかりのLTspiceを使い、手持ちの部品で作れるように回路を組んでみました。

▼回路図(クリックでやや大きい図を別窓で表示)
GTIの回路図
 上がMOS-FETによるHブリッジで、この出力をトランスの3.3Vの巻き線に加えます。

 下が同期パルス作成部で、トランスの30V-25V間の巻き線から電源に位相を合わせた駆動パルスを作成しています。また同じ巻き線からオペアンプの電源も作ってます。

▼シミュレーション波形
波形
 一番下がAC100Vの電圧、その上が発電パネルからの電力、その上がAC100に戻されている電力。

 効率はおよそ53%程度とあまり良くありません。これはある程度予想していたことで、この回路では矩形波でドライブしているのでパワーの利用率が悪く、まあこんなものでしょう。

 可能なら最終的にはPWMによる正弦波駆動にもっていきたいと思いますが、まずはこの回路がうまく動くのかの確認が先決です。

 ということでことで、次回はこの回路をブレッドボードに組んで動作確認を行います。

独立型太陽光発電のランニングコストを下げる方法を考える

まえがき
 ブログによくおじゃましているoink!さんが、独立型太陽光発電のバッテリー寿命についてのレポートを掲載されています。その記事によると、2年でバッテリーの容量が抜けてスカスカになったという衝撃的な話。完全放電させないように注意して使われていたというのに、この結果には驚きました。

 バッテリーの寿命を延ばすには常に満充電状態を保つのがいいらしいのですが、そうすると夜間に使えるエネルギー量がちょっぴりになってしまいます。それより痛いと思うのは、大きなパワーの発電パネルを持っていてもバッテリーが満充電状態に近ければそのパワーを活用することが出来ず宝の持ち腐れになってしまうことです。oink!さんによると「源泉掛け流し状態」だとか。うーん、言い得て妙です。

 うちでもソーラーパネルのパワーアップ、といっても5Wを15Wくらいに増やす程度のしょぼい話ですが、を考えていたところなので、何かうまい解決策が無いか考えてみました。

揚水発電でいけないか?
 ちょっと計算してみると、うちのバッテリーの容量12V/8Ah相当のエネルギーを蓄えるのには、4トンの水を高さ10mに持ち上げる必要があります。これ、普通の家では無理です。
LONGの12V 8AHのシールドバッテリー
 このバッテリーと同じパワーを位置エネルギーで保存するのは大変です。

余った電力を何かに使うのは?
 夏場なら水を屋根に撒く散水ポンプなどに使えるかも。でも水道水使うのもったいないし、そもそも水道水ならポンプいらないし。いい方法は、なさげです。

AC100Vにしてコンセントに戻すのは?
 ん、これいけるかも。
 これは連携型の太陽光発電なら当たり前にやられていますが、独立型ではあまり聞いたことがありません。もちろん連携型のように配電線に逆潮流させちゃうとまずいので、あくまでも自宅内で消費されている電力の範囲でやることになります。

 でも最近はインターネットのルーターや無線APとかいろいろ電源が入りっぱなしになっている物が多いので50Wくらいは突っ込んでも大丈夫そうです。

 いっそのこと逆流させるとどうなるんでしょうね。積算電力計は逆回転しない仕掛けがあるらしいし。

やり方としては、
案1:AC電源で回している誘導電動機を別のモーターで順方向に回す。
案2:電子回路で作る。

 案1は工作としては簡単だと思いますが、小さなモーターは効率が悪いので実用的な性能になるか心配です。一方で案2はパワーコンディショナーそのものですから作れることは間違いないです。でも安全対策とかがやっかいそうです。

 ということで、面白そうなので案2を真面目に検討しようかと思います。

 それと、コンセントから逆流させちゃうってのは何かの法律に抵触する可能性があり、ここいらも一緒に検討する必要があると思います。

最後に、
 例えば、布団を干すみたいな感じでパネルを外に出すだけで200Wくらいの電力を家庭内のコンセントに戻せる物が出来ると、電力不足の良い対策になるような気がします。

 太陽はみんなの物。系統連携している家だけが恩恵受ける今の仕組みに風穴を明けることはできないかな。
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