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アナログ気圧計2号機、電源供給方式の検討(2)

 アナログ気圧計作りの話の続きです。調査や検討ばかりやっていて、具体的な製作がなかなか始まらないのですが、元の方針がまずいと後で困るので、ここはじっくりとやりたいと思います。というのは表向きの話で、実はあまり時間がとれません。

 気圧計の電源供給方式については以前の記事で検討したのですが、まだ気になる点が残っています。それは電池電圧が下がった場合の挙動です。2号機では電池電圧の低下を検出して気圧計を安全に停止させる予定ですが、電圧がどれくらい下がったら停止処理をしないといけないか調べておく必要があります。それと、前回の検討に入っていなかった昇圧DC/DCコンバーターを使った場合についても調べることにしました。

 まずは前回の検討で決めたシリーズレギュレーターを使う方式です。

▼シリーズレギュレーターを使う案
案2
 電源は単三電池3本を使います。流す電流によって変わってきますが、入力電圧は出力電圧+200mV以上が必要とされています。データーシートを疑う訳では無いですが、念のために実際の回路で確認してみます。なお、負荷には気圧センサーを周期的に起動するプログラムを入れた回路を使います。また測定は回路が待機中、つまりパワーダウンの時に行っています。なお、待機時の電流は約33μAです。あと、シリーズレギュレーターは秋月で手に入るXC6202P332TB(3.3V150mA)を使いました。

▼入力電圧vs 出力電圧
LOD出力電圧
 入力電圧3.4Vまではほぼ一定の出力電圧になっています。それ以下では電源の電圧がそのまま出力に現れる状態になるようです。だったら、3.0Vくらいまで使えるといいなと思ったのですが、、、

▼入力電圧 vs 入力電流
入力電流
 電源電圧が下がると消費電流が増えています。ここまではデーターシート通りなのですが、このグラフに示した範囲を超えてもっと入力電圧を下げると、電流がミリアンペアオーダーに跳ね上がってしまいました。(このグラフにはプロット出来ませんでした) これでは危なくて入力電圧3.0Vなんて領域は使えません。
 ちなみにデーターシートに書かれているグラフでは供給電圧を下げても、なだらかに電圧・電流が変化するように書かれています。これはたぶん一定の負荷条件の場合の特性ではないかと思います。今回の気圧高度計では待機時 (33μA) と動作時(3mA)で一気に100倍近く電流が変化するため、回路が変な状態にはまるのでは無いかと思います。(ひょっとしてこの石はパチ物かも)

 出来るだけ低い電圧まで動かして電池の容量を使い切りたいと思っていたのですが、どうも3.4Vあたりが限界のようです。

 ちょうど良い機会なので昇圧DCDCコンバーターを使った場合の特性も測定してみました。

▼昇圧DDコンを使った場合
案3
 この場合は電池2本で済みます。

▼昇圧DCDCコンバーターで実験
昇圧DDコンで実験中
 右の6ピンのモジュールがテストしたDC/DCコンで、3.3V出力コイル一体型昇圧DC/DCコンバーター(XCL1010331BR-G)です。このモジュールの5V版の特性を以前測定したことがありますが、小出力時でも効率がそこそこ良かったです。

 ということで測定した結果が次のグラフです。

▼入力電圧電流特性
昇圧DDコン
 1V~3Vと広い入力電圧範囲で動作しています。新品の電池2本使って電源電圧が3Vなら消費電流は49μAで、なかなか良好な結果だと思います。ただ、入力電圧の低下と共に消費電流も増加しますが、これは原理的に仕方ないです。

◆シリーズレギュレーターか昇圧DC/DCコンバータ、どっちでいく?
 シリーズレギュレーターを使った場合は電池3本使いますが、昇圧DC/DCコンバーターでは2本で済みます。電池1本当たりの連続動作時間ということを考えた時、昇圧DC/DCコンバーターを使った場合は、シリーズレギュレーターを使った場合より1.5倍の電流が流れても経済性は同じと考えることが出来ます。
 この考え方を適用すると、シリーズレギュレーターを使った場合の消費電流は33μAなので、昇圧DCDCコンバーターの消費電流が1.5倍の49.5μAだったら勝負は互角と考えることができます。

 ここで昇圧DC/DCコンバーターの測定結果を見ると、電池が満タン(電圧3V)なら消費電流は約49μAとなっているのでこの時点では勝負は互角です。但し、DCDCコンバーターは電池電圧の低下に伴い消費電流はどんどん増えるのでこの点では劣っています。但し、電源電圧が1V(一本当たり0.5V)あたりまで低下しても動作するので、電池の容量を使い切ることが出来てその点では優れています。ということで一長一短があり甲乙つけ難いです。

◆まとめ
 昇圧DC/DCコンバーターで行くかLDOレギュレーターで行くか決めないといけませんが、悩ましいところです。まあいつまでも悩んでいても仕方がないので、今回は絶対的な連続動作時間を重視して、電池3本使ったLDOレギュレーター方式を採用することにします。これなら3年以上動くはずなので、Arduinoを電池で動かすアプリの最長記録になるかも知れません。
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