電力量計(積算電力計)を入手
私、電気計測が好きなのでいろいろな測定をやってきました。ただ、交流電力の測定は難しくて、満足のいく結果が出せていないので残念に思っています。(この記事で交流と言っているのは50Hzや60Hzの商用電源です)
交流の電力(有効電力)を正確に求めるためには、電圧と電流の瞬時値を高速で何度も掛け算してその合計の平均を求める必要があります。この計算をアナログ回路でやるなら四象限乗算器が必要です。またマイコンなら、ADCで符号付きの値を取り込んで掛け算する必要があります。かねてからそういうことをやってみたいと思ってはいるのですが、どちらもかなり面倒なので、これまで出来ていませんでした。
そんなことで、もっと簡単な方法で交流電力の測定が出来ないものかと考えていたら、ひらめきました!そうだ電力量計(電気メーター)を買っちゃえばいいんです。電力量計の円盤の回転速度を計ればその時の電力が判るし、積分した電力量も判ります。
電力量計はアマゾンでも買えますが、ヤフオクの方が安いと思います。今はスマートメーターへの切り替えが行われているので、昔ながらの誘導式の電力量計は安く手に入るようです。
手に入れた電力量計
▼外観

買ったのは単相3線式 100V 30A 50Hz の電力量計です。ヤフオクで落としましたが落札価格は1480円で、誰も応札しなかったので開始値で買うことが出来ました。なおこの価格に消費税、送料は入っていません。
◆電力量計の選定について
以下は、アマチュアが家電製品の消費電力を測定する場合を想定した選定方法です。
1)相数と電圧
200Vや三相の物は使えないので、単相2線式か3線式の100Vで、自分の住んでいる場所の電源周波数の物を選びます。なお、今回私は単相3線式の物を買いましたが、単相2線式も出品されているようです。単相2線式の方がメーターの外形寸法が小さくなるので使い易くなるはずですが、出品は少ない感じでした。
2)電流
電流は5A、30A、120Aの物があります。5Aの物は感度が高くて良さそうに思えますが、これは外部に変流器(CT)を付けて、もっと大電流で使う物なので使えません。また120Aはあまりにも容量が大きすぎです。ということで30Aを選ぶと良いと思います。
以下、今回手に入れた電力量計の写真です。
▼表示部、銘板

大崎電気の新品です。製造は西暦2011年で、検定の有効期限は平成33年3月までだと思います。
▼側面

透明ケースはガラスです。かなり厚いガラスみたいでそのためにメーターの重量が重くなっている気がします。ガラスケースを使っているので、たぶん内部は気密になっているのだと思います。
スマートメーターに変わると、このガラスケースが大量に、たぶん数千万個の単位で廃棄されるのだと思いますが、なんだかもったいない気がします。何かうまい使い道はないでしょうか、と言っても金魚鉢にするくらいしか思い付きません。成分などの素性がはっきりしたガラスなので、さっさとカレットにして再利用した方がトータルコストは下がるのかも知れません。
▼電圧、電流コイル

左が電流、右が電圧コイルです。調整ネジが見えますが、ここ以外にもあちこちに調整ネジが付いています。こういうのを見ると廻して変化を確認したくなりませんか?
▼積算表示用歯車

アラゴの円盤の回転をこの歯車を使って積算カウンターに伝えています。このギアレシオで積算感度(Rev/kWh)を変えている気がしますが、どうなんでしょう。
▼接続端子

この端子は、簡単にいじられないように封印されたカバー(最初の写真の右側の灰色の物体)で覆われているのが普通なので、この状態を直接見たのは初めてです。
▼封印

ケースが開けられていないないことを示す封印です。なお、止めネジ3本のうち2本が封印されています。封印が1個所だけだと封印を破らないで中にいたずらすることが出来るので、その対策なんでしょう。何しろお金が絡むので守りは厳重です。
このメーターが届く前はケースを開けて詳しく中を見てやろう。フォトインタラプタを組み込んで円盤の回転を検出するのも悪くないか、などと思っていました。でもそんなことするとゴミが入ったりして精度が維持出来そうに無いので、この封印は破らないで使おうと思います。
◆まとめ
昔から、「家に取り付けられている電気メーターは、電力会社の持ち物なので絶対にいじってはいけない」 と教育されてきたので、これまでケースを触ったことすらありませんでした。今回自分の物として手に入れてみると、その大きさと重さに驚きました。サイズは最初の写真を見て頂くとして、重さは3kgくらいあります。
測定器としてはかなりの大きさと重さがあるので使い難さはありますが、有効電力の測定器としては格安だと思います。それに精度の検定付きです。
100円ショップで買ったテーブルタップをちょん切って入出力端子にしてちょっと使ってみましたが、ちゃんと動きました(当たり前です)。ただ、このメーターは垂直にして使わないと精度が出ないので、木の板でスタンドを作るつもりです。そのあたりがどうなったかは次の記事で紹介予定です。
交流の電力(有効電力)を正確に求めるためには、電圧と電流の瞬時値を高速で何度も掛け算してその合計の平均を求める必要があります。この計算をアナログ回路でやるなら四象限乗算器が必要です。またマイコンなら、ADCで符号付きの値を取り込んで掛け算する必要があります。かねてからそういうことをやってみたいと思ってはいるのですが、どちらもかなり面倒なので、これまで出来ていませんでした。
そんなことで、もっと簡単な方法で交流電力の測定が出来ないものかと考えていたら、ひらめきました!そうだ電力量計(電気メーター)を買っちゃえばいいんです。電力量計の円盤の回転速度を計ればその時の電力が判るし、積分した電力量も判ります。
電力量計はアマゾンでも買えますが、ヤフオクの方が安いと思います。今はスマートメーターへの切り替えが行われているので、昔ながらの誘導式の電力量計は安く手に入るようです。
手に入れた電力量計
▼外観

買ったのは単相3線式 100V 30A 50Hz の電力量計です。ヤフオクで落としましたが落札価格は1480円で、誰も応札しなかったので開始値で買うことが出来ました。なおこの価格に消費税、送料は入っていません。
◆電力量計の選定について
以下は、アマチュアが家電製品の消費電力を測定する場合を想定した選定方法です。
1)相数と電圧
200Vや三相の物は使えないので、単相2線式か3線式の100Vで、自分の住んでいる場所の電源周波数の物を選びます。なお、今回私は単相3線式の物を買いましたが、単相2線式も出品されているようです。単相2線式の方がメーターの外形寸法が小さくなるので使い易くなるはずですが、出品は少ない感じでした。
2)電流
電流は5A、30A、120Aの物があります。5Aの物は感度が高くて良さそうに思えますが、これは外部に変流器(CT)を付けて、もっと大電流で使う物なので使えません。また120Aはあまりにも容量が大きすぎです。ということで30Aを選ぶと良いと思います。
以下、今回手に入れた電力量計の写真です。
▼表示部、銘板

大崎電気の新品です。製造は西暦2011年で、検定の有効期限は平成33年3月までだと思います。
▼側面

透明ケースはガラスです。かなり厚いガラスみたいでそのためにメーターの重量が重くなっている気がします。ガラスケースを使っているので、たぶん内部は気密になっているのだと思います。
スマートメーターに変わると、このガラスケースが大量に、たぶん数千万個の単位で廃棄されるのだと思いますが、なんだかもったいない気がします。何かうまい使い道はないでしょうか、と言っても金魚鉢にするくらいしか思い付きません。成分などの素性がはっきりしたガラスなので、さっさとカレットにして再利用した方がトータルコストは下がるのかも知れません。
▼電圧、電流コイル

左が電流、右が電圧コイルです。調整ネジが見えますが、ここ以外にもあちこちに調整ネジが付いています。こういうのを見ると廻して変化を確認したくなりませんか?
▼積算表示用歯車

アラゴの円盤の回転をこの歯車を使って積算カウンターに伝えています。このギアレシオで積算感度(Rev/kWh)を変えている気がしますが、どうなんでしょう。
▼接続端子

この端子は、簡単にいじられないように封印されたカバー(最初の写真の右側の灰色の物体)で覆われているのが普通なので、この状態を直接見たのは初めてです。
▼封印

ケースが開けられていないないことを示す封印です。なお、止めネジ3本のうち2本が封印されています。封印が1個所だけだと封印を破らないで中にいたずらすることが出来るので、その対策なんでしょう。何しろお金が絡むので守りは厳重です。
このメーターが届く前はケースを開けて詳しく中を見てやろう。フォトインタラプタを組み込んで円盤の回転を検出するのも悪くないか、などと思っていました。でもそんなことするとゴミが入ったりして精度が維持出来そうに無いので、この封印は破らないで使おうと思います。
◆まとめ
昔から、「家に取り付けられている電気メーターは、電力会社の持ち物なので絶対にいじってはいけない」 と教育されてきたので、これまでケースを触ったことすらありませんでした。今回自分の物として手に入れてみると、その大きさと重さに驚きました。サイズは最初の写真を見て頂くとして、重さは3kgくらいあります。
測定器としてはかなりの大きさと重さがあるので使い難さはありますが、有効電力の測定器としては格安だと思います。それに精度の検定付きです。
100円ショップで買ったテーブルタップをちょん切って入出力端子にしてちょっと使ってみましたが、ちゃんと動きました(当たり前です)。ただ、このメーターは垂直にして使わないと精度が出ないので、木の板でスタンドを作るつもりです。そのあたりがどうなったかは次の記事で紹介予定です。