google-site-verification: google3bd66dd162ef54c7.html
FC2ブログ

水槽用の反応式炭酸ガス発生装置、試作機の製作

 反応式で水槽用(アクアリウム用)の二酸化炭素ガスを発生させる話の続きです。チューブポンプの特性測定結果から、考えていた方法でいけそうな感触です。

 ということで、試作機を作って動作確認を行いました。

▼構成図
反応容器構成図
 クエン酸の水溶液をチューブポンプで右側のボトルに送り、中の重曹と水の混合物に反応させて、二酸化炭素を発生させる仕掛けです。反応式はこちらの記事参照。

 発生した炭酸ガスはチューブを通して水槽内のストーンに送り込みますが、水圧とストーンの圧損があるので、右のボトルの圧力は上がります。それに対抗してクエン酸の水溶液を送るために、チューブポンプを使っています。

 使用に伴いクエン酸のボトルの液面は下がるので、空気の導入口を開けています(図には矢印でAirと書いてありますが、Air で加圧するのではありません)。 ここに右のボトルで発生した二酸化炭素を導入する手もあり、そうすると、チューブポンプの出入り口間の差圧が無くなるので、ポンプは楽になります。ただ、気密にしないといけない範囲が広がるのと、クエン酸のボトルの水に二酸化炭素溶け込む問題もあり、一長一短だと思います。

▼試作機
試作機
 左の小さな容器がクエン酸で、サイズは200cc、中央のボトルが重曹の入る容器で、500ccの炭酸飲料用のPETボトルです。右は、実験のための水槽代わりに使ったガラス瓶です。

▼主要部拡大
主要部拡大
 薬液を使うので、お漏らしした時の用心に、プラスチックの仕切りの入ったトレイの中にボトルを置きました。ポンプはトレイに軽くねじ止めしています。なお、このトレイはダイソーで調達した物です。

 制御はArduinoで行っていて、CPUの基板はaitendo の「あちゃんでいいの」を使っています。ポンプは12V仕様なので、電源はDC12VのACアダプタを使用し、Arduino は三端子レギュレーターで降圧して使っています。なお、ポンプの駆動はパワーFET(2SK2232)で行っています。

 Arduinoは4.4分間隔で30msポンプを動かすだけという地味な動作になっていますが、これ、一見するとフリーズしているようにしか見えません。そこで、液晶に残り時間を表示させるとか、ハートビート表示としてLEDをふんわりと点滅させるなどを考えたいと思います。

 実際に動かしてみると、液をマニュアルで送る機能や、逆回転して液を回収させる機能が欲しくなりました。あと、万一パワーFETがショートするとポンプが廻りっぱなしになって、ガスが大量に発生することになって危険です。このあたりも何らかの安全策を考える必要があります。

▼重曹のボトル
重曹のボトル
 重曹の水に対する溶解度は 9.6g/100cc しか無いので、底に固体(スラリー)の状態で溜まっています。

 ここでちょっと心配なことは、反応時にクエン酸3ナトリウムが生成されるのですが、これが重曹の表面を覆うと、反応が止まってしまうかも知れません。反応が止まるだけならいいのですが、何かの拍子にその覆いが破れると、一気に二酸化炭素が発生するかも知れません。

 クエン酸3ナトリウムの溶解度は 42.5g/100cc で水には溶けやすいので、たぶん大丈夫だとは思いますが、しばらく試作機を運転して確認してみたいと思います。

◆まとめ
 マイコン制御の、アクアリウム用反応式炭酸ガス発生装置ということになりますが、結構うまく動いている感じです。反応量はチューブポンプの駆動時間でコントロールできるので、夜間の停止などのガス発生量の調整は簡単に出来ます。 

 この事例では、液の注入は4.4分毎にしか行わないので、ガスの発生が間歇的になりそうです。確かに液が入った瞬間はガスの発生が急増しますが、その後もボトルの中を見ていると、小さな泡が重曹の粉の表面から上がり続けています。そんなことで、途中で全くガスが出ないと、いうことにはならないようです。

 ガスの発生が止まることは無いと書きましたが、短い時間スパンでは、ストーンから泡が5秒周期くらいで出たり止まったりしています。スト-ンのガスの通り具合、ガス圧による容器やチューブの変形などが関係していそうです。

 重曹の容器内の水には炭酸ガスが飽和濃度まで溶け込んでいるようで、ショックを与えると発生ガス量が急増します。ここで怖いのは、ボトルに大きな衝撃を加えた場合で、突沸のような状態になって、重曹の液が水槽に混入する可能性があります。そんなことを考えて重曹タンクの水量を少なくしているのですが、一方で、記事中に書いたクエン酸3ナトリウムの影響を考えるともっと水量を増やした方が良いのかも知れません。

 何しろ化学の知識や経験は無いに等しいので、まだ知らない危険が潜んでいるのかも知れません。何かお気付きの点があれば、コメントで教えて頂くと幸いです。

チューブポンプの構造と特性測定

 水槽用の反応式炭酸ガス発生装置を作るために、チューブポンプを買いました。最終的にはArduinoで送液量を調整して、発生ガスの量をコントロールする予定ですが、そのためにはポンプの特性を把握しておく必要があります。

 ということで、まずはポンプの構造を調べてみます。買ったのはこんなポンプです。

▼アマゾンのページ
アマゾンでチューブポンプ
 アマゾンのこの商品のページ
 この写真から、DCモーターで動かしていることは判ります。でも、チューブポンプの回転数は低いので、何らかの減速機構が必要になると思うのですが、実際にどういう構造になっているかまでは判りませんでした。

 現物が届いたので分解して謎解きです。なお、ポンプ部はプラスチックのラッチで止まっているだけで、爪を起こすと簡単に分解出来るようになっています。液の変更や、チューブの交換などを容易にするためだと思います。

▼内部写真
チューブポンプの内部

チューブポンプの内部

チューブポンプの内部
 見ての通り、減速歯車などは無くフリクションによる遊星ローラー減速機構になっていました。モーターの軸をそのままサンギアというか、サンシャフトとして使うことで、高い減速比を得る構造になっていました。
 各部の寸法は、モーターシャフト径:φ2.28、プラネタリーローラー径:φ5.7、外側ケース内径:φ26.8、チューブ外径:φ4.7、チューブ内径:φ2.5mm でした。

◆ポンプの特性
 モーターはDC12Vのブラシモーターで、消費電流は約0.3A。ポンプの吐出量は0.87cc/秒。なお、モーターを逆回転するとポンプも逆動作します。
 ポンプの性能に対して、過剰な出力のモーターが使われている気がします。でもこうした方がコストダウンになるし、後で出てくる高い応答特性を得るためにも、こういう組み合わせが良いのかも知れません。

 ちなみに、本格的なチューブポンプは回転数の精度が重要なので、正確な速度設定が可能なモーターが使われますが、これは単純なDCモーターでした。マイコンで制御することを考えると、ギアヘッド付きのパルスモーター駆動だったら最高だったのですが、まあ値段を考えると仕方ないでしょう。

 二酸化炭素を発生させるためには、このポンプを使ってクエン酸の水溶液を重曹のボトルに送り込むことになるのですが、問題はその送液頻度をどうするかです。今の予定では、130ccのクエン酸溶液を1ケ月かけて送液したい(反応させたい)と思っています。
 この数字で計算すると、ポンプの送液量は1日当たり4.3ccとなり、昼間の12時間だけ動かすので、1時間当たり0.36cc送れば良いことになります。ということは、1時間に一回、0.41秒ポンプを動かすことになります。

 ただ1時間間隔の運転では間が空き過ぎるので、もう少し高い頻度で動かしたいのですが、そのためには一回当たりの送液時間を短くする必要があります。そうなると、どれくらい短い時間までポンプが追従してくれるか、確認する必要があります。

 話が長くなりましたが、ポンプの運転時間をどれくらいまで短く出来るか実験で確認してみました。

▼ポンプ吐出量確認実験
ポンプ特性測定
 左上の自作パルスジェネレーターでパルスを発生させ、パワーFETを使ってポンプを動かします。ポンプの出口にはデジタル秤を置いて、出て来た水の重さを測ります。なお、一回あたりに出てくる水の量は少ないので、5グラムや10グラムになるまでの時間(回数)を測り、一回当たりの水量を計算で求めています。

▼ポンプ部
チューブポンプ
 モーター回転の反力を受け止める必要があるので、アルミテープでモーターを水槽のガラス瓶に固定しました。

▼測定結果
20180824tubePumpPulseOutData.png

駆動時間に対する吐出量

 予想外に追従性が良く、通電時間を10ms まで減らしても、その時間に見合った吐出量になっています。でも、流石に5msではローラーが廻らず、吐出量はゼロとなりました。

◆まとめ
 少し余裕を見て通電時間を30msとすると、1時間当たり13.6回、つまり4.4分間隔でポンプを動かせばよいことになります。これなら、大丈夫そうです。

 今回チューブポンプをいじってみましたが、これ面白いです。逆回転させると液を回収するので、シリンジに接続するとパワフルなアクチェーターとして使えます。他にも工夫次第で面白い使い方がありそうで、マイコンと組み合わせると楽しそうです。

 このポンプはAmazonで買ったのですが、実はAliexpress にも同じ物が売られています。それに今回Amazon に注文したのに、実際には中国から直送されてきました。別のそれをどうこう言うつもりはありませんが、Aliexpress で売られているということは、中国の人は普通に、このポンプをこんな値段、というか送料を考えると、もっと安く買うことが出来るということですね。うらやましい。
カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
プロフィール

ラジオペンチ

Author:ラジオペンチ
電子工作を中心としたブログです。たまに近所(東京都稲城市)の話題など。60過ぎて視力や器用さの衰えを感じつつ日々挑戦!
コメントを入れる時にメールアドレスの記入は不要です。なお、非公開コメントは受け付けていません。

記事が気に入ったらクリックを!
最新記事
カテゴリ
最新コメント
リンク
FC2カウンター
検索フォーム
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード