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Arduino用LOLシールドキット、動作テスト編

 前の記事で作ったLOLシールドを動かしてみます。また、少し波形を見てどういう動作になっているか調べて見たいと思います。

 ところで、動かす前にLOLシールドについて、前の記事で書ききれなかったことを先に説明しておきます。LOLシールドは9x14のマトリックスになっていて、合計126個のLEDがあります。端子は12ピンあり、これをチャーリープレクシングで動かすと、点灯可能なLEDの数は最大で12x11=132個です。つまり6個余るのですが、これはどこかで飛ばして配線してしまえばいいので、めでたくLOLシールドの出来上がりということになります。

 なお、チャーリープレクシングの配線の基本は12x12のマトリクスなのに、LOLシールドのLEDの配置は14x9になっていて、この違いは配線方法で吸収する必要があります。ということで、LOLシールドの基板パターンはちょっとややこしいことになっています。

 さて、実際に動かしてみますが、そのためにはGitHubにあるLOLシールドのライブラリを使いました。LOLシールドのライブラリを登録すると、IDEのプログラム例に下記のような LoLshield-master という項目が出来て、そこにサンプルプログラムが沢山入っています。

▼LoLsheild-master のメニュー
LOLのEXAMPLE
 いろいろなサンプルプログラムが入っており、入力デバイスが必要な一部のプログラムを除き、ほとんどがそのまま動くので、LOLシールドの動作テストにもってこいです。

▼全点灯
全点灯デモ
 写真では一部が消灯していますが、見た目には全点灯になっています。

 左上のLED(LED1)の端子電圧を観察したのが次の波形です。

▼全点灯時のLED端子電圧波形
駆動波形、全点灯
 中央がGNDレベルで、±2.8Vくらいのパルス電圧が掛かっています。パルスのタイミングでLEDは発光していて、その時間は約1.2ms、周期は約13msというところです。なお、負側も同じ波形で駆動されています。つまり、点灯のデューティは1/12になっているようです。

 一般的なチャーリープレクシングでは、点灯のデューティーはLEDの数の逆数になります。つまりLOLシールドは126個のLEDがあるので、デューティは1/126なりそうです。しかし一本のラインに繋がっているLEDをまとめて点灯させてしまえば、駆動デューティをもっと改善出来る、つまりもっと明るく表示出来る、ということみたいです。

 なお、ちょっと判らないのは、ラインが12本あるとして、一本ずつ正負に固定して残りのピンで情報を表現すると、デューティーは1/24になりそうですが、これが1/12で済んでいるのは謎です。まあ私の頭が悪いのが原因なんですが。

 ここで注意が必要なのはこの波形はLEDを全点灯させている状態なので、複数のLEDが同時に光っています。一つのLEDだけが光っている状態を知りたいので、もう少しやってみます。

▼DNAデモの時のLED1の電圧波形
駆動波形
 複雑な波形が表示されますが、LED1だけが光っている(状態に近い)時の波形です。

 途中にいろいろな波形が入っていますが、LEDの点灯電圧は3.6Vに上がっています。これがポート間で一つのLEDを光らせている状態だと思います。

 この3.6Vという値はポートに加わっている負荷の重さを表していて、結構重要な値なのでもう少し検討してみます。

 電源電圧は5Vなのでポートの電圧降下は1.4Vということになります。ここでちょっと乱暴ですが、正負両方のポートで案分して負担していると考えると、片側のポートで0.7Vのドロップ(上昇)があることになります。Atmega328PのデーターシートのIOピンの駆動能力のグラフにはこの半分程度のドロップ電圧のデーターまでしか記載されていませんが、外挿で推定すると40mAくらいは流れていそうです。ちなみに同じLEDに安定化電源で3.6Vを加えてみると、流れた電流は42mAだったので、話はほぼ一致しています。

 なお、ATmega328Pの絶対最大定格で、IOピン毎の最大電流は40mAなので、この状態はギリギリな感じです。また、デューティが低いと言っても、同じタイムスロットで複数のLEDを点灯させることもあるので、たぶんスペック違反の状態になっている気がします。

 まあ、これが嫌なら電流制限抵抗を入れてください。でも部品が増えるし LEDの点灯数によって明るさが変わっちゃって、あまりいいことはありませんよ、ということなんでしょう。

 あと、ATmega328Pの絶対最大定格には、VCC/GNDピンの電流は200mA以内という制限がありますが、実測で消費電流は0.12A程度だったので、こちらは大丈夫そうです。なお、他に見逃しているスペック上の制限があるかも知れません。

▼動作デモ

 なかなか綺麗です。それに、LEDが猛烈な明るさで光っていることが良く判ると思います。なお、これはライブラリのLoLshield_Demo を走らしていますが、このプログラムは状態をEEPROMに保存していて、リセットボタンを押すたびに4種類のデモを順番に動かすようになっています。(そのために時々手が出てきます)

◆まとめ
 Aliexpressから買わないといけないし、別途LEDも手配しないといけませんが、これかなり楽しめると思います。あと、とても明るいので屋外でも十分使えると思います。

 この記事では別途購入した緑色のLEDを使いましたが、オリジナルの赤色LEDを使っていたらポートへの負担はもっと重くなっていたと思います。

 あと、最初のオシロの波形ですが、この時電流を供給しているポートにはピークで60mAくらいの電流が流れている可能性があります。平均電流としてはもっと小さな値になるはずですが、長時間動かし続けるような用途では危ないかも知れません。そういう場合は電源電圧を3.3Vにした方が良い気がします。

 ところで、ポートの最大許容電流の20mAは絶対最大定格なので、瞬時たりとも超えてはいけない値です。となると、この記事に出てくる話は全部規格違反の可能性があります。デューティを考慮した平均電流なら、とりあえず規格の20mA以下になっている可能性あありますが、そういう自分勝手な解釈はダメなんでしょうね。
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