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スキャンでおしゃべり ドリームレジスターの修理(音が出ない)

久しぶりにおもちゃ修理の事例の記事です。先週の土曜日に稲城市のおもちゃ病院があり、持ち帰った物があります。その中から事例として面白そうなものを紹介します。今回は2件を予定してますが、その第一回目は 「スキャンでおしゃべり ドリームレジスター」 というおもちゃで、音が出ないという症状です。

▼ドリームレジスター
スキャンでおしゃべり ドリームレジスター
こういうおもちゃは音が出ないと楽しくないでしょうね。

早速分解します。

▼ばらばらに分解
本体内部
配線に無理な力が加わらにように注意して分解します。

▼プリント基板裏側
基板裏面

▼プリント基板の部品面
基板
片面基板で、配線の交差部にはゼロオームの抵抗が使われています。

左の黒い樹脂で覆われている部分がCOBで、ほとんどの処理はここで行われていました。スピーカーもこのチップから出ている2本のラインで直接駆動されていました。たぶんCMOSのデジタル出力を2つ使ったフルブリッジBTL駆動になっているのだと思います。なお、ハイインピーダンス状態にもなるのでトライステート出力か?。スピーカーまでの配線を追っても問題は無く、またスピーカーの抵抗は正常です(8Ω)。念のためにスピーカーを交換しても音が出ませんでした。

こうなるとCOBの不良ということになって修理不能です。但し、オシロで見るとPWM変調されているオーディオ信号らしきものが出ていました。一方の端子は波形の上側がプラスに張り付いているので、ブリッジの下側がオープンになっている感じです。ただ、もう少し複雑な状態になっているようで、まあほとんど虫の息の感じです。

ただ、インピーダンスは高そうですが、ともかくオーディオ信号を引き出すことは出来るので、外部にアンプを接続してスピーカーを駆動することにしました。アンプと言うと大袈裟ですが、中華なデジタルアンプなら20円くらいの格安で売っているのでストックがありました。

▼回路図
アンプ
スピーカーの端子から線を引っ張ってきて、Audio(+SP)の信号として使っています。

普通とちょっと違うのは、R1とVRで信号のレベルを 1/2 Vddに引っ張っているところです。信号を抵抗でGND側に引っ張ると、平均レベルが徐々に下がっていって、最終的には音が出なくなってしまったのでこういう回路にしました。理屈も何もあったもんじゃありませんが、美味しそうなところ(レベル)を探ることで、オーディオ信号を確保できたのでもうこっちのものです。

Q1 と Q2 は本体がスリープした時にアンプの電源を遮断する回路で、Q2のP-MOS FET によるハイサイド電源スイッチになっています。

このおもちゃは無操作状態が3分続くと 「また遊ぼうね、ばいばい!」 としゃべってスリープ状態に移行します。この時にデジタルアンプの電源も切らないと電池が無駄に消費されてしまいます。ちなみにデジタルアンプの無信号時の消費電流は約5mAなので、単三電池の容量が2000mAHあるとすると、16日くらいで電池が空になる計算です。

まあ、こまめに電源スイッチを切ってもらえば済む話なのですが、小さな子供にそこまで期待することは出来ないでしょう。それに、スイッチを切らなかったのが原因で電池が空になって、子供がママから怒られたらかわいそうです。

▼スリープ検出回路
動作中検出回路
ダイオードの先の青い線で液晶のセグメントドライブラインに接続しています。具体的には4枚目の写真の赤矢印のパッドへ行く線です。セグメントの駆動信号は7Vくらいのパルスなので、これを整流して動作検出信号にしています。なお、スリープ中は液晶が消灯するのでセグメント駆動信号は止まります(0Vになります)。

こういいうインチキ臭いやり方ではなく、COBから出ているピンでスリープ状態が判る信号が見つかれば良いのですが、1回のスリープ状態を作るのに3分かかるので、しらみつぶしに調べる訳にも行きません。他の方法として液晶の駆動電圧を作っているチャージポンプの出力(+7V)を使う手もあります。しかしこちらはスリープ中でポンプが止まっても、電池電圧の4.5Vは出ているので、そのままでは使い難いです。

▼デジタルアンプの周辺 (場所は2つ目の写真の緑色矢印の先です)
追加したデジタルアンプ
アンプの基板をホットボンドで固定し、他の部品はここに直付けで配線。部品や配線を適当にホットボンドで固定することで補強しておきました。

◆まとめ
これでめでたく修理完了しました。

電池の消費電流は、無音だと、レジスターモードでは25mA、電卓や数字学習モードでは10mA程度で、スピーカーから音が出ると50mAくらいに増えますがこれは想定内です。また、スリープ時は0.05mA程度まで下がるので電池の消耗は考えないで良いくらいまで下がっています。なおこのうち0.023mAは上の回路図のR1とVRに流れている計算になり、ここはQ2のドレインに接続しておけばよかったです。これ、後になって気付きました。

白状すると、実はアンプのシャットダウン回路は最初は付けていませんでした。スピーカーから音が出るようになってスリープモードがあることを知り、このままではスイッチの切り忘れで電池が消耗しちゃってまずいと気付きました。そんなことで、急遽アンプの電源の自動シャットダウン機能を付けたという次第です。

追記
このおもちゃの修理に際し、同じようなことをやられている事例が無いかと探したところ、下記の情報を発見してすごく安心しました。本当は本文中にリンクを貼りたかったのですが、見失ってしまっていたので、ここに改めてリンクを貼らせていただきます。ありがとうおざいました。
掛川菊川おもちゃ病院さんの、どうようカラオケえほんの修理
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