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Arduino よもやま話-13 (UNOのCPUを逆挿ししても壊れません)

前回前々回の2回で、「これだけはやるな!Arduino Unoを破壊する10の回路」の記事に書かれている項目につき、それぞれ内容を検討してきました。全体を通した私の意見は、「それほど脅かさなくてもいいんじゃないの。Arduino UNOはそんなに簡単には壊れないよ、」です。あまり心配しないでじゃんじゃん使ってみれば良いと思います。

そんな話の番外編ということで、Arduino UNO のCPUである ATmega328P をソケットに逆挿しした場合の話をします。先に種明かしをしておくと、そんな無茶をしたら壊れるかと思うと、実はそうでもなかったりします。以下はその理由の説明です。

▼CPUを抜いた Arduino UNO の基板
UNO R3 チップを抜いた状態
Arduino でいろいろな物を作っていると、CPU のチップを差し替えたくなることがあります。プログラムを書いたチップを抜いて別のところで使いたい、というのが一番多い理由でしょう。

CPUを抜かれた基板には新しいCPUを挿すことになりますが、この時に向きを間違えることがあります。実は私、何度も間違えてます。

上の写真はCPUを抜いた状態ですが、ICソケットが見えています。ここにチップを挿すのですが、向きとしては、ソケットの右上が1番ピンなのでそれに合わせて挿さないといけません。ICソケットにはオリエンテーションマークとして、1番ピン側のモールドに半円形の切込みが入っているので、それを見て作業することになります。でも、何度も抜き差しをしているとソケットに傷が付いて、オリエンテーションマークが判り難くなってしまい、それが原因で逆向きに挿してしまうことが起こり易くなります。

逆挿しすると、もちろん全く動かないのですぐに気付きます。というか、「やっちゃった、CPUを壊してしまった!」と思って焦ります。恐る恐る正しい向きに挿し直すと、幸いなことに問題無く動くので壊れていませんでした。そんな経験が何度かあります。

実はATmega328のチップは逆挿ししても壊れない(壊れにくい)ようにピンアサインされています。

前置きが長くなりましたが、そのあたりの理由を紐解いてみます。

▼ATmega328Pを正しく挿した場合と逆挿しした場合
チップの逆挿し
左が正しく挿した場合、右が逆挿しした場合です。CPUには水晶やリセットピンなどが接続されますが、壊れるかどうかを検討するだけなら、電源ピンだけ考えれば良いです。

問題は右の図なので、この状態でどういうことが起こるか検討してみます。

1.逆挿ししてもGNDは正しく接続されています、つまり、8と22ピンは問題はありません。この二つのピンは180度回転した位置にあるので、逆挿ししてもGNDに接続されます。
2.AREFピン(21ピン)に+5Vが接続されています。このピンはハイインピーダンスなので、電圧が加わっても特に問題はありません。
3.PD4(6ピン)に+5Vが加わるのは本来の使い方ではありません。しかし、以下のような理由から壊れることは無いはずです。
 a. +5Vが加わると、ピンのVCC側の保護ダイオードを経由してチップ全体に電源が供給されることになりますが、これが原因で壊れることはありません。電源が入っていないはずの回路がインターフェイスからの信号で動きはじめ、ゾンビのようにLEDがうっすらと点灯、なんて現象を経験された方は多いと思いますが、あれと同じことです。

 b. 上のようなパスからチップに電源が供給されるので、内部CRオシレータを使う設定になっていれば、プログラムが起動するかも知れません。問題になるのはI/Oピンの電源/GNDへのショートによる過大電流ですが、出力ポートの電流供給能力は適度に制限されているので壊れることはありません。

ということで、逆挿ししてもチップが壊れることは無いはずです。

ところで、良い機会なので基板の表示文字の向きと、CPUチップの向きについて書いておきます。

▼Arduino UNO の基板
UNO R2
これは UNO R2 の基板ですが、シルク印刷の文字はこの写真の向きに置けば正常に読めます。しかし、CPUのチップは1番ピンを右上に向けて挿さないといけないので、チップのマーキングは逆さまに向けて挿す必要があります。

うっかり両者の向きは同じだと思い込んで、CPUを挿してしまうのが、間違いの原因の一つだと思います。基板の1番ピンの横にシルクで、大きめの白点をオリエンテーションマークとして印刷しておいてもらうとこういう間違いが減ると思います。

◆まとめ
ATmega328PのDIPパッケージでは、
 ・逆挿ししてもGNDは正しく接続される。
 ・逆挿しすると電源は接続されない(無関係なピンに接続される)
という状態になるのでチップが壊れることは無いということです。

このようになるのは偶然ではなく、逆挿ししても致命的なダメージを受けないようにピンアサインを工夫しているのだと思います。

そういえば標準ロジックのICは、対角の7と14、あるいは8と16ピンがGNDと電源にアサインされていたので、逆挿しすると確実に壊れました。壊れ方は色々ですが、IC の背中がぷっくり膨らむという一発芸をやって、和ませてくれるチップなんてありました。

以上、「これだけはやるな!」という記事に対する一連の検証記事の最後として、「これだけやっても壊れない!」という内容で締めてみました。そんなことでこのネタはおしまいです。
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