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使い込んだモバイルバッテリーの容量を測定

◆まえがき
えらく容量が少なくなったモバイルバッテリーが増えてきたので、まとめて容量を測定してみました。

◆測定方法
Arduinoと負荷抵抗とパワーFETを組み合わせて自動測定、なんて考えて配線してプログラムを作り始めたのですが、これ以前にやった気がするよなー、てことで部品箱を漁ってみると、出て来ました。

・電池容量測定セット
電池容量測定セット
電池容量測定セットです。使い方の説明を兼ねて自分の記事をプリントして袋詰めしたものが出て来ました。
その記事は、Arduino を使った電池容量測定器 というタイトルで2020年8月に書いました。

何だ、最初からこれを使えば良かったじゃん、てことで物忘れのひどい自分にあきれちゃいました。

◆測定
容量測定中
測定用の基板は Arduino UNOのコネクタにそのまま挿さるようになっています。あとは負荷抵抗とUSB-Aのコネクタを端子にネジ止めするだけで使えるようになります。プログラムは自分のWebの記事から落として使います。

◆測定結果
負荷抵抗=10Ω、つまり負荷電流0.5Aで放電させた時の放電電流量 (mAh) を測定しました。なお、電圧(Vbatt)を毎回測定し、電流=Vbatt/5Ωで計算した値を積算することでmAhを求めています。

この測定回路(プログラム)は例えば電圧が80%まで下がったらになったら放電終了と見なしていますが、一部のモバイルバッテリーは起動スイッチを押さないと電圧が出ないため開始タイミングが合わないので初期電圧が測定出来ず、その結果自動停止出来ないことがありました。そういうことが起きても、バッテリー側で出力は遮断され、電圧がゼロに落ちた時間はログの記録を見れば判るので積算電流の値は判ります。

手持ちの5個の容量測定結果は以下のようになりました。
容量測定結果
左から順に整理すると、

1)薄型モバイルバッテリー(ダイソー) 放電容量:1516mAh 私の紹介記事
電池容量:3000mAh(表示値)
電池容量をIbatとすると、放電容量Iouとの間には以下の式が成り立つはずです。
 Iout = η1 × η2 x (3.7V / 5V) x Ibat
  η1 はDCDCコンバーターの効率で仮に90%としておきます。
  η2 は電池の残存容量率です。
測定結果から逆算すると η2 は 75.8%。つまりこのモバイル電源の内蔵電池は元の容量の76%くらい残っていることになります。ちょっとへたっているけどまだ許容範囲だと思います。

2)BUFFALO BSMPB5201P2 放電容量:3014mAh
電池容量:5200mAh(表示値)なので、η2 は87%ということになり、まだまだ元気なバッテリーだと言えます。

3)BUFFALO BSMPA04 放電容量:1400mAh
電池の容量表示値は2)項と同じ5200mAh。η2 は40.4%なので元の半分以下の容量しか残っていないことになります。サイズ(重さ)は2)と同じで容量は半分以下なので持ち歩く価値は無いです。

4) ダイソー小型 放電容量:819mAh
電池容量:2000mAh(表示値)なので、η2 は61.5%ということになります。

5)ダイソー小型 放電容量:583Ah 私の紹介記事
電池容量:2000mAh(表示値)なので、η2 は43.8%ということになり、電池の容量は元の半分以下になっていました。

注:1)4)5)項の電池容量は、中華な(言ったもの勝ちの)世界の商品なのであまり信用していません。

◆まとめ
今回の測定で所有しているモバイルバッテリーの残存容量が定量的に判りました。スマホのバッテリーは1500mAくらいあるので、4)や5)項の物では全然足らないことが良く判りました。

そうは言っても、ちょっとミニオシロを使ったりする程度ならたいした消費電力量はいらないので、容量が小さくなったバッテリーでも問題無く使えるはずです。

ともかく、電池容量が定量的に判ればそれを前提とした使い方が出来るようになり、賢い使い方が出来るようになると思います。

ところで、今回はArduinoを使いましたが、こんなことしなくても最近のUSB電源チェッカーには積算電流の測定機能が付いているし、モバイルバッテリには自動遮断機能が付いているので、負荷抵抗さえ用意すれば簡単に出力容量(mAh)の測定が出来ちゃいます。お時間のある時に試されると良いと思います。
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