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電池タブ溶接機の修理と出力波形確認

◆まえがき
前の記事で紹介した電池タブ溶接器の制御回路を壊してしまったので修理を行いました。

◆回路図
オリジナルはマイコン制御だったのですが、その部分を壊してしまいました。幸いパワーFETとそのドライブ回路は無事だったので、NE555を使ったハードウエアタイマを追加し、ここからドライブパルスを送ることにしました。
溶接器の修理回路図
上半分が元の溶接器の回路で、不要な(壊してしまった)部品を取り外した状態です。下半分が今回追加した回路です。D51とD52のLEDは動作確認のために本体側に追加しました。

オリジナルでは電極の接触を検知すると自動的に溶接パルスが出るようになっていましたが、これを作るのは面倒なので省略し、その代わりにフットスイッチを使って起動させることにしました。また、オリジナルではパルス幅がデジタルで表示されていましたが、これも省略しました。パルス幅はツマミの位置でおよそ判るし、正確に知りたい時はオシロを使えば良い話です。

フォトカプラの駆動には50mAくらいの電流が必要なので、Q50のベースはしっかりと駆動する必要があります。最初はここにデジトラを使ったのですが、ベース抵抗が高くて(50kΩくらい)充分な駆動が出来ませんでした。このフォトカプラにしっかり電流を流しておかないと、パワーFETが半端にONになってしまい破損の原因になりかねないです。

◆外観
・全体
バッテリーと溶接器
3.2Ahの鉛バッテリーを使いました。

・基板部
回路部拡大
上下にアクリル板のカバーを付けました。赤いツマミで溶接パワーを調節します。

・カバーをめくる
操作パネルを取り外した状態
基板と回路の間は3本の線で接続しています。

・本体の基板
不要部品を取り外した溶接器の基板
不要な部品を取り外してあります。

・パルス発生回路
パルス発生回路部
プリント基板を使うのが面倒なので空中配線で作りました。

◆動作確認
出力波形をオシロで確認しました。

・最短パルス、負荷抵抗10mΩ
最小パルス(RL=10mΩ)
10mΩの負荷に3.8Vくらいかかっているので、流れている電流は380Aになります。
パルスの立ち上がりは80μsくらい、立下りは少し遅くて150μsくらいかかっています。想像していたより遅いですが、溶接器として市販されている回路なのでこんなものでも大丈夫なんでしょう。

・最小パルス幅、RL=10Ω
最小パルス(RL=10Ω)
負荷抵抗を10Ωにした時の波形です。負荷が軽いので電圧は12.5Vくらい出ています。
立ち上がり時間はずっと短くなっています。立下り時間は約150μsで同じですが、パルス幅がかなり長くなっています。たぶんゲートのドライブがOFFになってもしばらく(200μs程度)は電流が流れ続け、その後で減衰が始まるのだと思います。

・パワー最大
最長パルス RL=10Ω
ツマミをいっぱいに廻した時の状態で、パルス幅は120msです。オリジナルは99msだったので少し多めに出ます。

◆ダミーロード
ダミーロード
波形測定に使った抵抗です。10Ωは5Wのセメント抵抗、10mΩはニッケルリボンを使った自作のダミーロードです。これ以外にセメント抵抗で0.1Ωの負荷も作ったのですが、パワーに耐えられず壊れてしまいました。
なお、ニッケルリボン抵抗は温度係数が悪いので短時間パルスでしか使えません。(5ms以上電流を流すと温度上昇で抵抗値が上昇します)

◆まとめ
これで溶接機の修理はめでたく完了。テスト溶接も行いましたが正常に使えるようになっていました。

実は、以前にコンデンサ式スポット溶接器を作ろうとして見事に失敗しており、ようやくそのリベンジが出来た感じです。ただ、中華な製品を改造して出来た物で、国内で手に入る物だけで作ることが出来た訳では無いのが残念なところです。

◆余談
Arduinoで制御回路を作れば、元と同じ機能の物を作ることが出来そうですが、面倒臭すぎるので止めました。

他の方法として、ファンクションジェネレーターのマニュアルパルス発生機能を使うことが考えられます。しかし、接続が面倒臭いし、設定ミスで中途半端なパルスを送るとパワーFETを壊してしまいそうなので止めにしました。頭の中で想定出来る事象は、いつかは必ず起こるものです。

話は変わりますが、この溶接機の主回路は数百アンペアの電流スイッチとして使えそうです。物騒な物しか思いつかないので、その名はここに書きませんが、スイッチの電流容量の制限から実現が難しかった物が作れるようになるかも知れません。
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