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超小型ドローン用のリポバッテリーの特性測定

◆まえがき
先月の初め頃に aitendo で売っている110mAhのリチウムポリマー電池の放電特性を調べました。狙いは最近おもちゃ病院に持ち込まれることが多くなった、超小型のラジコンヘリの交換用の電池として使えないか?というものでした。

しかし、測定してみると予想外に内部抵抗が大きくて、瞬発力が要求される「飛び物」の電源として使うのには向いていないというのが結論でした。よくコメント頂いている macosway さんに実機でテストしてもらったところ、すぐにシャットダウンされてしまってほとんど遊べないという連絡をコメント欄から、「実機での挙動」というタイトルで頂いています。

だったら超小型ドローン用に販売されているリポバッテリーならいけるんじゃない、ということでオーダーしておいたのがこれです。

◆購入した超小型ドローン用のリポバッテリー(クリックでAliexのページへジャンプ)
AliExのドローン用リポ電池
(CX-10用と書いてありますが、これは手のひらに乗るサイズの超小型ドローンです。)

やっと届きました。
20200519IMG_1515.jpg
容量は100mAhでサイズは751517(厚さ7.5mm x 15 x 17 mm)です。こんなに小さなバッテリーなのに、保護回路の基板が入っています。

◆放電特性
以下は2個それぞれの放電特性の測定結果で、負荷抵抗は10Ωで測定しました。青い線が届いたままの状態で、オレンジの線が満充電した後の特性です
電池-Aの特性

電池-Bの特性
電池Bの購入直後のグラフで電圧がゼロまで落ちているのは、低電圧保護が働いたのだと思います。

グラフを見ると、届いたままの状態でも70%くらいの充電量があるようです。これくらいの充電量が性能劣化を起こさないほど良い充電量なんだと思います。満充電後の放電時間は1000秒くらいで、同時に測定している電流容量の値は103mAhで仕様通りの値でした。

10Ωはこの電池としては重い負荷で、0.3Aくらいの電流が流れていますが、それでも端子電圧が3.5Vをキープしているのはたいしたものです。aitendoで買った110mAhのリポ電池は同じ条件だと3.1Vくらいの電圧しか出ませんでした。

・負荷特性の測定
電流に対する端子電圧の関係を電子負荷を使って測定しました
電子負荷でテスト
余分な抵抗の影響を避けるため、この写真のように電子負荷の端子に電池を直結して測定しました。なお、この電子負荷は外部電源モードに改造しています。

電流電圧特性
負荷電流と電圧の関係
4Aも流しているのに端子電圧が3Vあるのはたいしたものです。この瞬発力で空を飛ぶのでしょう。なお、大電流なので測定している間に電池が消耗するので、測定は短時間で行いました。

本当はもっと電流を流して電池の保護回路が働く様子を見たかったのですが、電子負荷の性能の限界でこれ以上電流を流すことが出来ませんでした。

・出力遮断特性
電子負荷で測定出来なかったので、低い抵抗値の負荷抵抗を接続していきなりドカンと電流を流し、出力が遮断される様子をオシロで観察しました。
短絡テスト
原始的ですが、セメント抵抗のリードを電池に接触させて測定しました。チャッタが出ることがありますが、意外とうまく測定出来ました。

過電流保護の動作波形
短絡テスト波形
これはデッドにショートさせた場合です。まあデッドと言ってもミノムシクリップの配線抵抗が入っています。端子電圧が1.6V程度まで低下し、12ms後に保護回路が働いて出力が遮断される様子が記録されています。負荷抵抗の値、つまり出力電流が変わっても遮断される時間は12msで変わりませんでした。

負荷抵抗0.1Ωの場合、電池の端子電圧は約2Vでした。単純計算だと20Aの電流が流れていることになりますが、配線抵抗もあるので実際の電流は10Aくらいだと思います。それでもえらく大きな電流です。

◆まとめ
ドローンに使われているリチウムポリマー電池は内部抵抗が低くて大電流を流すことが出来るように作られていると予想していたのですが、確かにその通りでした。

親指の爪程度のサイズの電池から数アンペアの電流を取り出すことが出来るのは凄いことだと思います。これだったら空を飛べるのもうなずけます。

このサイズで数アンペアの電流を供給出来る電池はあまり無いはずなので、何かユニークな物が作れるかも知れません。ただあまり激しい放電を行うと電池の寿命に効いてきそうではあります。ともかく技術の進歩は凄いです。
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かなり使えそうな電池ですね

特性調査ありがとうございました。なるほどこれだけの性能ならば、使い捨てのヘリやドローンおもちゃに搭載されるのもうなずけます。

リンクを張っていただいたコメントでの実験では、モーターが劣化して電流喰いになっている可能性に触れましたが、その後調べた同じクラスの別モーターは、遙かに小電流で動いてました(定格電流100mA仕様。実働は空転で60mA、指でつまむ程度の負荷で100~120mAほど)。実験機は、極端な電流喰い(不具合の主因?)だったことがことが後から判りました。

実験機は余裕ある電源で(モーター2基ながら)0.8A以上喰ってましたので、この電池でも実験機は長くは飛べないでしょうね。メーカーが電池交換を想定しない使い捨て仕様のおもちゃで、モーター側もその程度の耐久性しかないのかもしれません。

なお、実は今回のテスト品と同時購入された電池を貸与いただいてます(テスト対象を減らしたこと恐縮です)。ひとつ気付いたのは、この電池が重いこと。0.5g単位のキッチンスケール測定なんで精度には欠けますが、今回テスト品(100mAh)は3.0g、前回テストの110mAh品は2.5gでした。実験機の付属品80mAhが2.0gは別物としても、外皮面積が小さいはずのズングリ型で、容量が大きい前回品よりも重いのは、より高性能な製品なのかもしれません。

記事末の「何かユニークな物」で連想したのは、既に商品化されてますが、クルマの緊急始動バッテリーですね。瞬間的大電流で勝負です。辞書くらいのサイズで、大型車まで始動できるようです。市場の関係なのか2千円ほどで買えるので、12Vセルモータではない私も、可搬電池として調達しています(無線用だと万円単位です)。

re:かなり使えそうな電池ですね

いろいろ情報ありがとうございます。

なるほど、消費電流が大きなモーターだったんですか、劣化してそうなったんでしょうか。

ともかく、ドローンではパワーに余裕が無いと操縦しづらいでしょうからこういう性能の電池が必要になるんでしょうね。

あと、車の緊急始動バッテリーって話はどこかで聞いた気がしますが、もうそんなに一般的な物だったんですね、知りませんでした。

ジャンプスタータ

緊急始動バッテリーは、「ジャンプスタータ」で検索すると出てきます。私が調達したのは1年半ほど前で、2千円前後に安物がたくさん出ている中、容量(自称)と機能価格見合いで目をつけた品が、突然千円近く下げて2.5K円ほどを表示した日にポチりました。

当時、リチウム電池の国内相場に比べ激安でしたが、ホントか競合他社のか不明ながら、突然膨れただの火を吹いただのクチコミがあり、こんなもの航空便で送っていいのかと疑問に思ってました。

昨日コメントしてから、その後はどうかとAmazonを探ったら、すっかり様相が変わっていました。安物系がすっかり消えて、5千円超えの国内発送品ばかりになってます。高価格の大容量版にはそう違いがないので、淘汰されたのか、何か制度が変わったのか、旨みがちょっと減ってました。

私の車は、動力アシスト用のリチウム電池で始動するので、12V鉛バッテリーの劣化心配はしなくなりましたが、消灯忘れなどで12V系が干上がると、これに頼る制御系が死んで始動できなくなります。そういう時と無線移動用に車載しています。コンサイス辞書1冊ぶんほどの電池です。

re:ジャンプスタータ

名前は聞いたことがあって、何だかまゆつばだと思っていたのですが、本当なんですね。
今回の測定でリチウム電池はものすごい低インピーダンスの物があることを実感したのですが、確かに大容量化すればエンジンのスターターも回せそうですね。
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