ユニバーサルカウンタ TR5822の内部
◆まえがき
最近周波数カウンタ、というかユニバーサルカウンタを使うことが多いのですが、古い機種なので測定結果をパソコンに取り込むことが出来なくて不便です。
・ユニバーサルカウンタ TR5822(アドバンテスト製)

上限周波数は120Mhzまでですが、ユニバーサルカウンタなので機能が豊富で入力回路も良く出来ているので使い易いです。もちろん中古をオークションで購入したものです。
内部に測定結果をシリアルで流しているところがあれば、信号を引き出してPCに接続することが出来るかも知れません。ということで、分解して中を調べてみました。
なお、先に結論を書くとそういうことは出来ませんでした。ということで、以下の記事は内部の紹介だけなので、興味のある方だけお読みください。
◆分解 (以下の写真はクリックすると別窓に少し大きな写真を表示します)
・ケースを開ける

中にはホコリなど入っておらず綺麗です。ケースの密閉度が良いのでしょう。あと、ケースの内面は銅のペーストで塗装されていてシールドになっています。
スイッチング電源ではなく、電源トランスが使われています。タイラップなんて使わず、配線は紐で縛ってあります。
トランスの右のモジュールは基準周波数用の10MHzのオシレーターで、電源トランスとヒートシンクの間に置くことで温度を早く上昇させ、熱的外乱の影響を小さくしているのだと思います。(そうは言っても結構な初期ドリフトがあります)
なお、この写真の上の方にに横向きに写っている基板はアナログ出力基板です。GP-IB仕様ならここにはGP-IBインターフェイス基板が挿さるはずです。
・メイン基板

左半分のベタアースに囲まれた部分が入力回路、右半分がロジック回路です。
・ロジック回路部

LSIが3個使われていて、入力に近い方(写真の右)から、MB15507(富士通)、MB860114(富士通)、MK3870/40(MOSTEK)が使われていました。
MK3870がCPUですが、データーシートを見てみるとシリアルポートなどは入っていませんでした。今でこそシリアルポートは当たり前のようにCPUに内蔵されていますが、昔は別のチップが担当するのが普通でした。
ともかくそういうことで、シリアル経由ででデーターを抜くということは出来ませんでした。それでもあきらめきれずにオシロであちこち触ってみたのですが、簡単にデーターを取り出せそうなピンは発見できませんでした。たぶん8ビットくらいのパラレルインターフェイスで情報が出ている感じです。
回路図があればなんとかなるかもしれませんが、それもネットで発見できなかったので万事窮すです。ちなみに取説に書かれているブロック図(下記)は以下の通りです。
・ブロック図

・操作パネル裏の基板

ピンの雰囲気からすると、この反対側にもLSLが載っていそうです。
ボリュームの下の未実装のスルホールは、TR5823で使う INPUT C(1.3Ghz入力)用の部品スペースだと思います。
◆まとめ
あわよくば改造してしまおうかと思って分解したのですが、残念ながら歯が立たなかったです。でもプロ用計測器だけあって、作りがしっかりしているので目の保養になりました。
最近周波数カウンタ、というかユニバーサルカウンタを使うことが多いのですが、古い機種なので測定結果をパソコンに取り込むことが出来なくて不便です。
・ユニバーサルカウンタ TR5822(アドバンテスト製)

上限周波数は120Mhzまでですが、ユニバーサルカウンタなので機能が豊富で入力回路も良く出来ているので使い易いです。もちろん中古をオークションで購入したものです。
内部に測定結果をシリアルで流しているところがあれば、信号を引き出してPCに接続することが出来るかも知れません。ということで、分解して中を調べてみました。
なお、先に結論を書くとそういうことは出来ませんでした。ということで、以下の記事は内部の紹介だけなので、興味のある方だけお読みください。
◆分解 (以下の写真はクリックすると別窓に少し大きな写真を表示します)
・ケースを開ける

中にはホコリなど入っておらず綺麗です。ケースの密閉度が良いのでしょう。あと、ケースの内面は銅のペーストで塗装されていてシールドになっています。
スイッチング電源ではなく、電源トランスが使われています。タイラップなんて使わず、配線は紐で縛ってあります。
トランスの右のモジュールは基準周波数用の10MHzのオシレーターで、電源トランスとヒートシンクの間に置くことで温度を早く上昇させ、熱的外乱の影響を小さくしているのだと思います。(そうは言っても結構な初期ドリフトがあります)
なお、この写真の上の方にに横向きに写っている基板はアナログ出力基板です。GP-IB仕様ならここにはGP-IBインターフェイス基板が挿さるはずです。
・メイン基板

左半分のベタアースに囲まれた部分が入力回路、右半分がロジック回路です。
・ロジック回路部

LSIが3個使われていて、入力に近い方(写真の右)から、MB15507(富士通)、MB860114(富士通)、MK3870/40(MOSTEK)が使われていました。
MK3870がCPUですが、データーシートを見てみるとシリアルポートなどは入っていませんでした。今でこそシリアルポートは当たり前のようにCPUに内蔵されていますが、昔は別のチップが担当するのが普通でした。
ともかくそういうことで、シリアル経由ででデーターを抜くということは出来ませんでした。それでもあきらめきれずにオシロであちこち触ってみたのですが、簡単にデーターを取り出せそうなピンは発見できませんでした。たぶん8ビットくらいのパラレルインターフェイスで情報が出ている感じです。
回路図があればなんとかなるかもしれませんが、それもネットで発見できなかったので万事窮すです。ちなみに取説に書かれているブロック図(下記)は以下の通りです。
・ブロック図

・操作パネル裏の基板

ピンの雰囲気からすると、この反対側にもLSLが載っていそうです。
ボリュームの下の未実装のスルホールは、TR5823で使う INPUT C(1.3Ghz入力)用の部品スペースだと思います。
◆まとめ
あわよくば改造してしまおうかと思って分解したのですが、残念ながら歯が立たなかったです。でもプロ用計測器だけあって、作りがしっかりしているので目の保養になりました。