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おもちゃ病院用のDC安定化電源の製作

◆まえがき
以前の記事で安価な昇圧コンバーターを紹介しました。今回はこのコンバーターの後ろにシリーズレギュレーターを入れて、出力電圧 1.5V〜9V の安定化電源を作ってみました。この範囲の電圧が出れば、ほとんどのおもちゃのテストに使えると思います。なお、最大電流は0,3Aです。

◆回路図 (トポロジが気に入らなかったので差し替えました)
おもちゃ病院用安定化電源の回路図
USB電源の5Vを MT3608 を使った DCDCコンバーターで12Vに昇圧し、その出力をシリーズレギュレーターの LM317 で降圧するという、エネルギー効率の悪い回路になっています。ちなみに、この昇圧コンバーターは AliExpress で5個で 217円という格安で売っている物ですが、効率は 90%くらいある優れものです。

Q1 は出力電流のリミッター回路で、R2の両端電圧が 0.6V になる、つまり出力電流が約0.4Aを超えると電圧を下げて過電流を防止します。但し、R2には電圧計(DVM)の電源電流も流れているので、実際の電流制限はもう少し下から始まります。

電圧監視用のDVMは、秋月の超小型2線式LEDデジタル電圧計を3線化改造したものです。詳しいやり方はネットを検索してください。

出力コンデンサ(C3)の容量は、相手の回路に与える影響を考えるとあまり大きくしたくはありません。しかし、これくらいの容量(47μF)を入れておかないと、電流リミッタが動作する時に出力電圧が0Vとの間で大きく振動してしまいました。なお、DVMの電源電流がR2を通って流れているのもこの振動が起きる原因になっているはずですが、うまい解決策が見つからないです。(7セグLEDのダイナミック点灯に伴い、20mAくらいのリップル電流が常時流れています)

◆外観
・全体
全体
出来るだけコンパクトに作ることで、おもちゃ病院の会場に持って行きやすくしました。なお、実際に使う時はこれ以外にUSBの充電アダプタが必要になります。
入力のUSBケーブルは直付け、出力もミノムシクリップの線を直付けにしています。

・本体拡大
本体
LM317には小さな放熱フィンを付けています。
出力電圧を3桁の7セグLEDで表示します。
出力にパラに接続したLEDは動作表示になると共に、電流制限が掛かった時に明るさが変化する(暗くなる)ので状態が判り易いと思います。因みに赤色LEDなので、1.5Vでも僅かに光ります。(冬になるとダメかもです)

・裏面
裏面
熱の出る部品には放熱用の穴を設けています。

◆特性
特性
出力電圧を 1.5V、3V、4.5V、6V、9V に設定した時の負荷特性です。各々のグラフのプロットの右端より大きな電流を流すと、過電流保護機能が働いて出力電圧が急降下します。

オシロで出力電圧を監視しながら測定を行ったのですが、このグラフをプロットした範囲では発振などの異常な挙動はありませんでした。

出力電圧が低い時に大きな電流を流すとLM317の発熱が増えるので注意が必要です。

◆まとめ
残り物で作った料理みたいな電源ですが、ちょっとしたテストをやりたい時などでも、あれば便利だと思います。

ところで、この仕様の電源を作るなら、4スイッチ1コイルの昇降圧コンバーターを使うのがベストだと思います。手に入らなければ、せめてSEPICコンバーターくらいは使いたいところです。それなのに、シリーズレギュレーター方式でやるのはえらく時代遅れな話ではあります。まあ、おもちゃの修理のようにちょっと通電して動作確認を行うような使い方なら、効率の悪さは問題にならないので、こういう回路も有りかと思います。それに、もう出番が無くなって死蔵されていることの多い、LM317の活用先としてもちょうど良さそうです。

2021/09/07追記
VR1がガリオームになった時の電圧上昇防止対策(クリックで別窓に拡大表示)
電源回路図、ガリオーム対策版
VR1を3端子接続に変更し、R5を追加することで可変抵抗のスライダーが接触不良になった時の電圧上昇を防止。接触不良発生時は、Iadj(max0.1mA)の影響でVadjは1Vmax.になり、出力電圧は2.25Vmaxになる。(実測では1.7V程度)。もっと下げたい場合はR5を小さくし、R3の値も補正。
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出力接続について思いつき

疲れさまです。電流を喰うおもちゃだと、作業が長引くほどテスト電池の消耗は気になりますね。

私も似たような手作り電源(中身は完成部品の寄せ集めですが)を使ってますが、出力をワニ口にしておくと、電池ボックスを裏側から掴める状況を除き、接続が不安定になりがちです。正確につまむのが難しい基板があったり、電池ボックスに表側からアクセスした場合には、マイナス極に掴みどころがなかったり(薄い金属板を挿したりしてます)と、ワニ口も万全ではありません。

ふと思ったのですが、一番安定した電源接続元は電池です。よくあるダミー電池を改造して引き出したリード線を出力端子として、電池受けに挿入するというやり方に可能性はありませんか。残りの直列部分をダミー電池で埋めれば、複数本必要なおもちゃも本数任意で対応できます。出力端子になるダミー電池は単3・単4の2種が必要になりますが、2種作ってコネクタ差し替えにしてもいいし、引き出し後ならリードの先をワニ口でつまむ程度でもいいと思います。

底板を外すだけでも、ねじ10数本を回すおもちゃなど、開腹前や閉じた後などに、ちょっと電池ボックスから起動してみる場合にも便利かと思います。回路にワニ口を噛ませたままであっち向けこっち向け作業する場合も安定しそうです。

電池は、単3で6本分、単4で4本分くらいあれば、各種おもちゃに対応できそうです。ダミー電池もAliexpressだと5本単位(なぜ5本?)で200円程で買えそうなんで、注文しておこうと計画中です。あと1本は欲しい単3は、百均にもある電池スペーサ(単4→単3)を使って、単4型の出力端子だけで済ませる手があるかもしれません。

本題から外れた連想話題で失礼しました。妄想をご寛容いただけると幸いです。

re:出力接続について思いつき

いろいろ手がありますね、アドバイスありがとうございます。

ミノムシクリップでは電池ボックスのプラス側の端子に接続するのが難しいのですが、小さなネオジム磁石を使うと両者の間にくっつくので(接触が不安定ですが)導通が取れます。これ、どこかのWebに書いてあった方法です。

あと、今は線を直付けしていますが、ここは陸軍ターミナルに置き換えるかもしれません。そうするために付近のスペースに余裕を持たせてあります。

re:出力接続について思いつき

妄想にお付き合いいただき、ありがとうございました。電池受け電極のプラス側マイナス側を逆に書いてしまってましたね。失礼いたしました。
磁石接続ですか。なぁるほど上手い手ですね。機会があれば試してみようと思います。なお、私の電源系は、定電圧電源に合わせ、陸軍端子とバナナチップに統一してあります。

思い立ったが何とかで、コメントした後、ダミー電池AAA5本とAA5本をAliexpressに発注しました(398日本円)。1ヶ月くらかかると思いますが、その間に不足する単3に充てる電池スペーサをセリエに探しにいく予定です。

過電流検出Tr

過電流検出回路Q1のベースに入ったR1、これが
安定動作(壊れない!)に必要なんです。 さすが!

ここを↓どうぞ。
http://act-ele.c.ooco.jp/toukou/pwr_hogo/pwrhogo1.htm

re2:出力接続について思いつき

ネオジムj磁石へのはんだ付けをちょっとやって見たのですが、温度掛けると磁性が弱くなっちゃうみたいです。

放熱を良くして短時間でやらないといけないので、ちょっと工夫が入りそうです。

re:過電流検出Tr

実は最初に回路図書いた時は、データーシートのレファレンスを見て、
https://www.tij.co.jp/jp/lit/ds/symlink/lm317.pdf
R1は無しで直結にしてました。上記のFig. 21

でもこれだと、ドカンと電流が流れると絶対にQ1が死んじゃうよなーと思ってR1を入れることにしました。

更に調べると、STmicroのデーターシート
https://akizukidenshi.com/download/ds/st/lm317t.pdf
では100Ωが入っていたのでこの値で行くことにしました。

「頭の中で考えてやばそうと思ったことは必ず起こる」ので何か対策しとくようにしています。

LM317について

ちょっとあれこれと。
http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2021/09/post-19648d.html
VR1の処遇に悩みます。

re:LM317について

R3側を可変抵抗にするんですかね。

でもLM317の最小通過電流を確保するために、別途ブリーダー抵抗が必要になりそうだし、電圧が上がるとそのブリーダー抵抗の消費電流が増えるのであまりやりたくないですよね。

Re:LM317について

記された理由でR3は動かせません。
電圧を変えるには下側のボリュームを動かすしか・・・

VRにコンデンサをはさんでおいて、オープンになっても、とりあえずの電位は保持しているぞっとするしか思い浮かびません。
他の能動デバイスを用いればなんとかなるかなぁ。
しかし、そうなるとLM317を使うメリットがなくなっちゃいます。

Re2:LM317について

なるほど、失うものが大きいので採用できないということですね。

VRに並列にコンデンサ入れてガリオーム対策しておいて、過渡時にADJの電位がOUTを超えないように保護ダイオード入れとくんですかね。

オペアンプで組んだら

こちらのおもちゃ病院用CVCC電源、こんな感じ。
http://act-ele.c.ooco.jp/blogroot/igarage/article/2808.html

表示プログラム、どんなだったかと見直したらアセンブラでした。

re:オペアンプで組んだら

アナログ回路はCVCC電源の典型的な回路ですね。電圧をゼロボルトまで絞れるので、へたった電池のふりも出来ますね。回路図見てると作りたくなっちゃいます。

液晶に大きな数字を出すプログラムがアセンブラで書かれていたとは、恐れ入りました。これ、Cで書いてもかなり面倒臭いコードが必要になりますよね。

アセンブラがディスクを破壊する!?

AVRマイコンのアセンブラ、こんなことがありました。
http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2021/09/post-6de80d.html

re:アセンブラがディスクを破壊する!?

Atinyでアセンブラを使ったと書いてあったので、てっきり AtmelStudio でも使ったのかと勝手に思ってたのですが、それよりずっと前のことでしたね。

ATMELの純正ツールなのに恐ろしいバグが入っているもんです。くわばらくわばら。

ついでですみませんが、可変抵抗のガリオーム対策の回路を考えてみました。この記事の末尾に回路図を追加しています。これで行けそうですかね?

ガリオーム対策

実回路でうまくいったようでよかったです。
ボリュームの回転角と出力電圧の関係はいかがでしょうか。
違和感ないですか?
デジタルで読むので、直線性がどうのは問題になりにくいか。

電流制限値が可変だと、故障回路の初回通電でも安心です。
定格電圧を出力しておいて電流制限をゼロからスタート。
すると電圧はドロップ。
電流制限を徐々に大きくすると電圧もアップで正常な電流になればよし。
いつまでも電流制限がかかって、電圧が上がらないときは、回路のどこかがおかしい、短絡してるか、なんて判断ができます。

re:ガリオーム対策

この回路、よく見ると上側の分圧抵抗の値が大きくなるので、最低負荷電流が確保出来ない場合があることに気付きました。

実機でテストするのは面倒なのでLTSpiceで調べて見ると、

ボリュームが25%以下の領域は出力電圧1.6Vで一定。つまり電圧が制御されていませんでした。ちなみに出力電圧の変化はAカーブの可変抵抗みたいな変化。

対策としては、R3とVR1の抵抗値をもっと下げるか、出力にブリーダー抵抗入れて無駄な電流を流しておかないといけない感じです。

ということでもう少し調べてみますが、やはりおっしゃってたようにうまい対策は無い感じです。
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