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テレビにサブウーハーを追加、回路検討編

◆まえがき
テレビが壊れたので新しいのを買ったのですが音がちょっと不満です。機種はREGZA 55Z740XSで「重低音バズーカウーハー」というのが付いているので前のテレビと比べるとずっと良い音がします。ただ、そうは言っても所詮はテレビの箱に入るサイズのウーハーなので、段ボール箱を叩いた時のボンボンという感じの低音しか出ません。

こうなると欲が出てきて、サブウーハーを付けたくなりました。

◆使用パーツ
・ウーハー
サブウーハー

使っていないホームシアター用のウーハー(アンプ無し)を使うことにしました。バスレフの箱に口径20cmくらいのスピーカーが付いている物で、薄いのでテレビの後ろに置くことが出来ます。また、スピーカーのサイズが大きいので効率が良さそうな感じです。

・アンプ
たいした出力はいらないと判断したので、以前買っておいたデジタルアンプモジュール(PAM8403)を使うことにしました。電源電圧5VのBTL デジタルアンプでフィルターレスで使える物。4Ω負荷時の出力が3Wという仕様で、購入時の価格は何と一つ20円でした。

◆テレビとの接続
特別な操作無しでサブウーハーを使いたいので、テレビの下記の端子を使うことにしました。
テレビ側接続端子

・オーディオOUT
Φ3.5のステレオミニジャックにテレビの音量に連動したオーディオ出力が出るので、これを使うことにしました。ちなみに、この端子は設定を変えることでヘッドフォンやオーディオ固定レベル出力などが出せるようになっていました。

この端子にはオーディオのLとRの出力が出ているのですが、念のために出力インピーダンスを調べると約100Ωくらいあって、バッファアンプを経由して出力されている感じでした。つまり、ここのレベルが変わっても本体の音量に影響はありません。これなら、サブウーハーアンプを接続しても左右のセパレーションが悪化したりする恐れが無いので安心です。

・USB端子
ここに出ている5Vをサブウーハーアンプの電源に使うことにしました。この電源はテレビの電源と連動しているのでサブウーハーアンプの電源を自動的に入れることが出来て好都合です。なお、USBなので出力は5V/0.5Aしか取れませんが、これで十分な音量が出せました。

◆回路図(クリックで別窓に大きな図)

サブウーハーアンプ
先人の方々の記事を参考にして、上のような回路で行くことにしました。たぶんすごく当たり前の回路だと思います。

・入力のR1とR2で左右チャンネルの出力を合成。U1のpin2はイマジナリーグラウンドになるので左右チャンネルのセパレーションが悪化することは無いはずです。もしゲインを変えたければR3で調整。

・U2が遮断周波数120Hzの2次のLPFになっています。周波数を変えたい時はR6, R7を変更。

・低い周波数しか扱わないので、オペアンプ(U1,U2)は何を使っても大丈夫だと思います。ただ、LM358はクロスオーバー歪みが出るので止めた方が良いかと。

・出力アンプはステレオなので2chありますが、その片側だけを使っています。(使わない方の入力はGNDに接続)

◆試作
・ブレッドボード
サブウーハーアンプをブレッドボードで仮組み
メインアンプが小さいので作るのも楽です。

・PAM8403
PAM8403搭載アンプモジュール

低域の特性を少しでも良くしたかったので、気休めですが、入力のカップリングコンデンサ(1μF?)に並列に2.2μFを追加しておきました。片chしか使わないのですが、使い廻す時のことを考えて両chに2.2uFを追加しておきました。

◆ここまでのまとめ
以上のような回路とスピーカーをテレビの後ろに置いて現在テスト中です。スピーカーのサイズが大きくなったので気持ちの良い低音が出て満足です。なにより、何も操作をしなくてもサブウーハーが使えるのが良いです。

アンプの出力が小さいのが心配でしたが、特に問題はありませんでした。念のためにオシロでアンプの出力波形を見ましたが、変なクリップなど無く、大きな音を出しても振幅は2Vp-p程度で上限の10Vp-pにはまだ余裕がありました。(BTLのデジタルアンプなのでオシロの接続はちょっと工夫が必要です)

テレビに内蔵されているサブウーハーの音量は強/中/弱/オフが選べるので、最初はオフで使う予定でした。しかしそれでは中音の下の音域の情報が不足する感じがしたので弱にして使っています。

良いことずくめのようですが、ちょっと問題があってテレビの電源ON/OFF時にポップ音が出ます。PAM8403のミュート端子を使ってポップ音対策回路を付ければ良いのですが面倒です。いっそのこと、別途USB電源アダプタを用意してそこから電源を供給しっ放しにする方が手っ取り早いかも知れません。何しろこの回路の消費電力はもの凄く小さいので、電気代は無視できる程度にしかならないはずです。でもそんなことを公言すると待機電力警察が来そうです。
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2.2uF!

さりげなく子亀の上に親亀が乗っていますが、ハンダのみ使用でしょうか?コテ技を見習いたいと思います。

No title

何か同じことを考える人はいるんですね
ただレベルが違いますけども、自分の方が遥かに下ですけど

自分もTVが壊れて交換したタイミングで、ウーハー装置を改造しました
確かボストンってPCに使うスピーカがあったので、物置から引っ張ってきました
これで聞けると思ったんですが、電源をどうしようってことになりまして100V駆動なんです
悩んで悩んでそうだ、USBがあるじゃないかってそこから5Vを
とってそれで、リレーを働かせて100Vを制御してボストンを働かせました
やったーでしたがちょっと問題が
①USBに5Vが出るまでタイムラグがある(画面が映ってるのに音が  
  出ない)
②ポップ音がでる
③録画予約をしてると画面が映ってないのに時々ボツって音がする

以上お粗末様でした

re:2.2uF!

はい、ハンダだけで接続しました。
2.2uFの方がサイズが大きいので、ハンダのフィレットを作り易くするため、幅の狭い方を下にしてはんだ付けしています。

低レベル屋さん、今晩は

いや、私も同じこと考える人がいて安心しました。

USBに出る電圧を使ってアンプの電源の操作はちょっと考えたのですが、仕掛けが大掛かりになるのでやめました。

録画時間になるとテレビを見てないのにポップ音が出るのは確かに気になりますね。

No title

サブウーファーをテレビに追加するのを、自作するってのが さすがです。
参考にさせていただきます。

SGさん、今晩は

まだ最終型まで出来てませんが、余り物の活用ってことでうまく行きそうです。

低域増強にも功罪があるようです

サブウーファは大層なアンプとSPが要ると思っていましたが、あのデジタルアンプ基板の半分でできてしまうのですね。お見事です。

私もPCやTVのチープな音が不満で、サブウーファのシステムを追加したりしています。低レベル屋様のボストンも2個ほど持ってます(電源はAC12Vという個体とAC/DC12Vという個体。・・・・進化しているのかも)。あちこちに仕込んでおりますが、テレビのように単体で音を出す製品の場合、追加音響の接続が難しいですね。

使用中のTVはアナログからの過渡期の製品で、RCAジャックの音声出力があり苦労しませんでした。おそらく当時はデジタル化した受像機にアナログの手持ちビデオレコーダを接続する需要があったのでしょう。最近の製品はこれらの端子が省略される傾向があり、本体の音声出力をそのまま使って、+αの音響(手元SPなども)を接続するのがやっかいになりました。

ただ、サブウーファを付けたTVでは、セリフが聴き取りにくくなる傾向があります。報道アナウンサや劇場中継など、発声が明瞭できちんと集音できた音源はきちんと聞こえますが、ドラマや映画では小声や早口のシーンがあり、サブウーファを追加したHi-Fi状態では音声レベルが低くくなって埋もれてしまいがちなのです。

放送側がチープなアンプを前提に制作してるのか、そういう制作を前提に受像機が作られてるのか、はたまた当方の耳に老人力がついたのか不明ですが、そんな事情で当宅のテレビのうち、普段使いの小型TVは一度付けたサブウーファを外してしまいました。

昔の電話は思い切った帯域制限をかけていますが、現代の高級テレビが、価格に見合わないくチープな音作りになっているのも、そういった事情があるかもしれません。映画や音楽放送ではこれは致命的な問題ですので、できればユーザーが再生特性を、それもリモコンで切り替えられるといいんですが、そういう製品は見当たらないですね。

re:低域増強にも功罪があるようです

なるほどです。
ちなみにうちのサブウーハーはテレビの普通の番組ではほとんど音が出ず、たまにある効果音の時に音が出る程度なので聴きづらくなることは無いです。2次のLPFでカットオフも低目にしているのでその効果なのかも知れません。まあそうは言っても私の耳の性能が怪しいんですが。なお、音楽番組ではベースやバスドラの音がしっかり出てます。

あと、話の順序が逆になりましたが、このテレビにはピンジャックが一つも付いてないので驚きました。

No title

面白いですねぇ。汎用の小さいデジタルアンプ1個でも、サブウーハーが実用音量で鳴るんですねぇ。

ローパスフィルターのカットオフ周波数は、少しだけ可変にしたりすると、色んなサブウーハーをとっかえひっかえできて便利かなぁ?などと思ったりしました。

デジタルアンプの出力をオシロで眺める場合、どんな感じに繋いでいるんでしょうかね?LPFを通してアナログ波形にしてから眺める感じですかね?それともなにか上手い方法で中点を取るんでしょうかね?そこはかなり興味がわきます。

nekosanさん、おはようございます

ご無沙汰してます。
LPFのカットオフ周波数を変更しやすくするため、R6=R7のタイプにしました。なので2連の可変抵抗にすれば連続可変出来るかと。
あと、このアンプの出力を普通のオシロで見るのは厄介なので、DSO-150をバッテリー駆動しCRで作ったLPF経由で観察しました。

ともかくアンプいじりは電子工作の原点って感じで楽しいです。

No title

LPFを通して観測しているんですね。なるほど。ありがとうございます。

ご丁寧な解説でわかりやすいです!

単電源オペアンプ動作のローパスフィルターを探していたところ
こちらのサイト様に巡り合わせていただきました。
とてもご丁寧な説明、写真付きでわかりやすく、
差し支えなければyoutube動画でサイトをご紹介させていただいても問題ございませんでしょうか?
「どさんこおかじー」のチャンネル名で活動させていただいております。

re:ご丁寧な解説でわかりやすいです!

この記事に興味を持っていただいて有難うございます。
関連記事を読んでいただくとどこかに出て来ますが、超低域で発振することがあったのでR5は白色ダイオードに変えています。(もしくはC2の容量UP)
youtubeでの引用などはご自由になさっていただいてかまいません。
あと、そちらの動画拝見しました。見事な工作ですね、私には無理です。
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