ダイソーの30SMD LED自撮りライトを改造(電池切れ対策)
◆まえがき
ダイソーの自撮りライト(セルフィ― ライト)を買ったのですが、あまり使っていないのに数日で電池切れになってしまいました。調べてみると、OFFにしているのに電池から結構な電流が流れ続けていました。クレームを入れて返金してもらえば良いのでしょうが、ライト自体は良く出来ているので、自分で改造して使えるようにすることにしました。
以下はその顛末です。
◆外観
画像はダイソーのネットストアから転載。この商品のページ→ https://jp.daisonet.com/products/4972822710459
(販売終了などの理由で削除される可能性があると思います)
スマホにクリップオンして使える電池式のリングライトで値段は何と220円です。
・購入した個体
パッケージはすぐに捨ててしまったのでロット番号などは不明です。
◆電池の消費電流
内蔵の単四電池で光らせていて、プッシュスイッチで電源のON/OFFと光量調整が出来るようになっています。その消費電流を測定すると、
・消灯時 17.3mA
・点灯時 LOW:60mA、MID:150mA, HIGH:225mA
点灯時の電流は常識的な値ですが、消灯時でも17.3mAも流れていました。単四電池の容量が仮に1200mAhあるとすると、69時間で空になってしまうことになります。確かにそれくらい経ったら電池切れで光らなくなったので話は合います。
使う時だけ電池を入れればこの問題は回避できますが、そんなことやってられません。更に、電池を抜き忘れると液漏れの可能性が高くなるので、とてもこのままでは使う気がしません。
◆内部調査
原因調査のために中を開けてみました。
・内部
・基板
昇圧コンバーターが入っていると思っていたらコイルがありません。ということは、電池電圧の3Vで直接LEDを点灯させているようです。
・回路図
Q2のFETを使ってLEDをPWMで点灯させる回路です。
Q1のPin-1に接続したスイッチで電源ON/OFFと明るさを指定するようになっています
オシロで調べるとPWMの周期は1kHzで点灯のデューティ比は、LOW:20%、MID:60%, HIGH:100%でした。
PWMの周波数が1kHzなので1/4000秒とかの高速シャッターで撮影すると問題が起きそうですが、そういうカメラを使う人はこんな安物の照明は使わないから大丈夫なんでしょう。
とにかく、電源OFF状態でもQ1の消費電流が異常に多いのが今回の問題の原因のようです。
◆対策
私の使い方だと明るさ調整は不要でフルパワーで光るだけで良いので、制御基板は撤去してメカニカルな電源スイッチに交換することにしました。簡単な回路なので回路図は掲載しません。
・改造後
プッシュスイッチの穴を少し拡大して、小型のスナップスイッチを電源スイッチとして取り付けました。
・スイッチの外観
スナップスイッチは物が当たると動くことがあるので、カバンなどに入れて持ち運ぶ場合などはスライドスイッチにしておいた方が良いです。(工作が面倒になるので止めました)
改造したついでに半月形の開口部を少し拡大して、デジカメのレンズの先を通せるようにしました。実は、以前デジカメ用のリングライトを作ったのですが、使い難くてほとんど使っていませんでした。今回改造したライトは電池を内蔵しているので使い易く、明るいのでこっちの方が便利に使えそうです。
◆まとめ
これで電池の消耗は無くなったので安心して使えます。直結にしたので光量の調整は出来なくなりましたが、もっぱら物撮りに使うので最大光量で光れば問題はありません。
制御基板があった時は電池電圧が下がると全く点灯しなくなっていましたが、LEDを直結にしたので「へたった電池」でもある程度は光るようになりました。何か良いことがあるかも知れません。
個体(ロット?)によっては電源OFF時の消費電流が大きいという問題が無い物もあるようです。そのあたりは下記の関連ツイートご覧ください。
◆関連ツイート
TOMOさんの個体も16.37mA。yasさんのは0.3μA
yasさんのは違うICが載ってる
改造後
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