デジタルノギスを外付けの単三電池で動かす
◆まえがき
安物のデジタルノギスを使っているのですが、半年くらいで表示が点滅して電池切れ表示になってしまいます。そのまま使うのは不安なので新しい電池に交換するのですが、面倒臭いです。電池はLR44なので安いのですが、そもそもノギスを使う頻度が少ないので、使おうとした時に電池切れになっていることが多いので何とかしたくなりました。
そんなことで、解決策としてかなり強引ですが、ノギスの電源を外付けにした単三電池から供給してやることにしました。以下その作業内容の紹介です。なお、この話は記事の末尾に示すツイートの詳細説明でもあります。
◆ノギス
たしかAmazonで1000円くらいで買った物です。
◆分解
ケースを開けると副尺用のクシ歯電極が見えてきます。この電極と本体側の目盛板の裏にある電極を使って静電容量の変化から位置を検出しているのだと思います。
◆配線
基板を外し、電源を引き出します。データー出力用のコネクタに電源が出ていたのでそこのパッドから引き出しました。
ちなみにこのピンのデーターをArduinoで読んだことがあります。そのためのスケッチなども公開しています。
◆改造完了
ノギスの裏側に両面テープで単三の電池ホルダーを貼り付け、電源を配線すれば完成です。
◆消費電流
・動作時
20.47μAです。(値はばらついています)
・電源OFF時
電源OFFなのにあまり減ってなくて18.40μA流れていました。LR44の容量は80mAhくらいなので181日で電池が空になる計算になります。これは実際に使った感じと合っていそうです。
このノギスは電源OFFの状態でもジョウを動かすと自動的に表示を再開し、新しい位置の値を表示するのですが、そのような動作を行うために回路を完全に止める訳にはいかないのでしょう。まあ、技術力があれば電源OFF時の消費電力をもっと減らすことはできるんでしょうが、コストとの兼ね合いなんでしょう。
◆まとめ
ノギスに単3の電池が寄生することになったので、少し重くなりました。また奥行き方向の寸法が増えたので保管場所も変えないといけなくなりました。それでも、これで10年くらいは電池交換しないで済むはずなので、ノギスの使用頻度が高くない私のような人には悪くない改造だと思います。
ただ、どうせなら単4か単5の電池にしておけばもっと軽く作れたはずです。気が向いたら交換しようかと思います。
この話は下記ツイートの詳細説明になります。
安物のデジタルノギスのコイン電池が半年くらいで空になるので、外付けの乾電池で動くように改造した。
— ラジオペンチ (@radiopench1) May 10, 2023
ちなみに、このノギスは電源切っても表示が消えるだけで、消費電流は約22uAでほとんど変わらないんだよね。 pic.twitter.com/HeUBvG3SmE
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