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時計用の水晶をトリミングして周波数を上げる(JJY受信機作り)

◆まえがき
JJYの受信機を作りたくてあれこれやっているのですが、なかなか完成しません。全部終わったら記事にしようと思っていたのですが、何時になるか判らなくなってきました。

そんなことで、面白そうな話を先行して順に紹介していくことにしました。最初の記事は時計用水晶の共振周波数調整(変更)です。

◆どうやってJJYを受信するか
うちは東京なので、福島県から送信されている40kHzのJJYを受信することになります。一番手っ取り早いのは電波時計の受信モジュールを買ってしまうことでしょう。でも、それでは面白くありません。

ラジオとして受信する方法はいろいろ考えられますが、アップコンバーターで適当な周波数に変換し、ゼネラルカバレッジの受信機で聴くのが一番簡単だと思います。でもこれも当たり前すぎて面白くありません。

そんなことで、40kHzのJJYを自作の回路で受信することにしました。

◆水晶フィルタ
SN比を稼ぐためには出来るだけ狭帯域のフィルタを使いたいところです。狭帯域のフィルタとなると水晶が一番です。ということで、周波数が近い時計用の32.768kHzの水晶の通過帯域を測定してみました。

・手持ちの水晶
ジャンクの時計用水晶
百均の時計を分解した時などに回収しておいた音叉型の水晶振動子がいっぱいあります。
結果は帯域幅が2Hzくらいしかありませんでした。
中心周波数は水晶を物理的にトリミングして調整する予定ですが、こんなに帯域派が狭いと調整がシビアになってきて中心周波数を合わせ込むことが難しそうな感じです。

なお、回路を工夫して振動子のQを下げるようなことを行えば、この帯域幅をもっと拡大することは可能だと思います。しかし、そのやり方が具体的にイメージ出来なかったので、今回はこれ以上追求しないことにしました。なお、電波時計に内蔵されている受信機ではそのような対策を行っているのだと思います。

◆ダイレクトコンバージョンを目指す
40kHzの直接受信は難しそうなので周波数変換方式で行くことにしました。ミキサで一気に可聴周波数に変換し、AFアンプを通して直接音を聞く方式。つまりダイレクトコンバージョンが良さそうです。
ダイレクトコンバージョン
ブロック図で示すとこんな感じ。

◆局発用の水晶を作る。
39.5kHzの水晶なんて特注しないと手に入りません。そこで時計用の32.768kHzの水晶をトリミングして作ってしまうことにしました。

大昔にアマチュア無線やってた人なら、「FT243型の水晶を分解し、中に入っている水晶板をフッ酸でエッチングして共振周波数を上げる」という話を聞いたことがあると思います。実は今回の試みはその話がヒントになっています。ついでに昔話をすると、周波数が上がり過ぎた時は、赤チンを点々と塗って共振周波数を下げるのだそうです。で、赤チンを塗る時に「痛かったろう、、」と言ってやると良いのだそうです。

・開封
開封
ケースの側面をミニルーターのデイスク砥石でカットして開封しました。なお、Φ3mmの水晶を加工しました。Φ2mmの水晶は小さすぎて無理です。

・リード線を付ける
初期状態
周波数測定がやり易い様にリード線を出してピンヘッダに接続しておきました。よく見ると、メーカーがトリミングした跡なのでしょう、水晶の先端を削った跡があります。

これから水晶の先端を切り詰めて共振周波数を上げて行きます。

・周波数測定
周波数測定
加工したら発振させて周波数を確認します。(この写真では時計の基板で発振させています。)

・調整完了
先端をカット
目的周波数に合わせ込んだ状態です。先端にあった透明部が無くなるまでトリミングすると目的周波数に合わせ込むことができました。

・完成
完成
そのままでは簡単に壊れてしまうので、元の金属ケースを被せ、収縮チューブで固定しておきました。

・加工のコツ
水晶は割れやすいので余計な力を掛けないで加工しなくてはなりません。いっぱい失敗したのですが、良さそうな加工方法としては、
1) 大きく調整したい時は、爪切りで先端をかじり取りました。除去する量によりますが一度に2kHz程度上がります。爪切りの角を使い、水晶を少しずつ砕いて加工するのが良いと思います。
2) 微調整は、NTカッターで水晶の角を小さく欠いて除去。一度で10Hzくらい上がります。
3) 小さな破片や汚れが付着しただけで共振周波数が下がるので注意。
4) 油性のサインペンをちょっと塗って周波数を下げる実験を行ってみたのですが、変化が大きすぎでした。赤チンのように極薄の被膜が出来る物を使うと良さそうです。

実は39.5kHzを狙ったのですが、行き過ぎてしまったのでIF周波数が同じになる40.5kHzに狙い値を変更しました。正確には40.532kHzになっています。つまり、JJYの信号は532Hzの音として聞くことになります。

◆発振回路
74HCU04を使った発振回路
最初はオペアンプで作った発振回路を使ったのですが、再現性がいまいちな感じでした。そこで、最終的には上図のような回路を使いました。この回路ではU13の入力ピン(pin3)が中間電位になってしまうために、チップの消費電流が3mAくらいに上がってしまうという問題があるのですが、とりあえず気にしないことにしています。

◆まとめ
記事にまとめると順調に行ったように見えますが、実際には何度も水晶を割って失敗しています。手持のΦ3mmの物が無くなりそうでした。AliExpressなら32.768kHzの水晶は10個で300円くらいで売っているので、この実験をきっちりやりたい場合は購入しておくと良さそうです。
追記:今確認したら 32.768kHz 3x8mmの水晶はAliExで20個で160円 で売られていました。

ともかく、時計用の32.768kHzの音叉型の水晶を物理的にトリミングすれば40kHzくらいまでは任意の周波数の物が作れそうな感じです。ただ、手作業によるトリミングなので±30Hzくらいの誤差は避けられそうにありません。

申し訳ありませんが、この記事の方法では60kHzのJJYを受信するための水晶は作ることが出来ません。短くなり過ぎてしまいます。(どうしてもやりたかったら30kHzを作って2逓倍する?)

これでJJY受信機の局発は何とかなりそうなので、次はミキサー作りです。

◆追記
周波数調整した際の周波数変化の例です。
周波数調整例
徐々に細かく欠き砕いて目的周波数に合わせていく様子です。最後の数値変化を数値で示すと、
 39.3190kHz
 39.3679kHz (+48.9Hz) 
 39.4567kHz (+88.8Hz)
 39.4937kHz (+37.0Hz)
 39.5002kHz (+  6.5Hz)
となっていて、(運良く)目標の39.5kHzにほぼぴったり合わせることが出来ていました。
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