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GM管SBM-20を使った簡易ガイガーカウンターの製作

 空気GM管を作ったものの感度が安定した物が出来なかったので、とうとう本物のガイガー・ミューラー管(GM管)を手に入れて再挑戦です。

▼GM管 SBM-20
GM管 SMB-20
 ロシア製のGM管で、最近ヤフオクにたくさん出品されていて、3000~5000円くらいです。簡単な物なのに、時節がら結構な値段ですが、これくらいの価格なら好奇心の方が勝りました。

▼回路図
回路図
 高電圧発生には定番の、使い切りカメラの映るんですのストロボ電源を使っています。部品番号の100番台は元のストロボの部品です。T101のトランスは実際には3巻き線なのですが、回路記号が無かったので、2巻き線二個で代用して表現しています。したがって、余っているように書かれているコイルは存在しません。
 オリジナルのストロボでは1.5Vのアルカリ電池を使っていますが、電圧を上げるためにニッケル水素電池2個で電源電圧2.4Vで駆動しています。実は、空気GM管の実験でもこの回路を使って、電源にニッケル水素電池3個(3.6V)を使ったら香ばしい臭いがして、こんなことに ↓

▼壊してしまったトランジスタとその代役
壊してしまったトランジスタ
 左が焼損させてしまった元のトランジスタで、かわいそうなことにモールドが割れて死んでしまいました。右が代打に起用した2SC3964。こんな大きな石を使わなくてもいいのですが、買ってくるのも面倒なので・・
 あと、D103は充電表示用の赤色LEDですが、このVfで帰還量を制限しているので、電源電圧を上げても出力電圧はさほど上がらないことに後で気付きました。

 回路図の説明に戻ります。

 電源の出力電圧をR1とR2で分圧して下げていますが、うまくやればこんなことをする必要は無かったかも知れません。GM管への印加電圧は推奨の400Vから少し下げて380Vにしています。

 GM管の仕様ではR3の推奨値は5MΩです。最初はこの値で使っていたのですが、たまにクエンチに失敗して放電しっぱなしになるので10MΩに上げました。GM管が放電しっぱなしになると、内部のガスが急速に消費されてしまうらしいのでここは要注意だと思います。GM管への印加電圧を推奨値の400Vから少し下げたのもそんな事情からです。

 もう一つこの回路で説明が必要な点があります。GM管のマイナス側は平滑コンデンサC2の下側に接続するのが普通なのですが、この回路ではGNDへ繋いでしまいました。こうした理由は言うまでも無くQ1~3への電源供給のためです。但し、GNDとC2のマイナス側には±0.6V/20kHzのリップル電圧が発生しているので、GM管への電圧供給という点ではあまり良くないかも知れません。まあ380Vに対して0.6Vなので目をつむりました。

 放電の検出は、Q1で受けて、私の記事では定番になりつつある、100円ショップの万歩計に接続します。

▼万歩計への接続部
万歩計
 使ったのはキャンドゥの万歩計で、この写真のように接点から配線を引き出します。黄色側がプラスです。ちなみに、ダイソーで売っている透明の色付きプラスチックで楕円形の万歩計は、カウント速度が毎秒2パルス程度しか出ないので、ガイガーカウンターに使うのはちょっと無理です。といっても、キャンドゥのこの万歩計でも毎秒10 3パルスくらいが上限です。
 Q2とQ3はLEDとスピーカードライブ用で、GM管からのパルス幅は200μSと短くて、LEDを充分な明るさで点灯出来なかったのでこんなことになりました。電源電圧が9Vくらいあれば、Q3はいらないと思います。

▼ブレッドボードで動作確認
ブレッドボードで動作確認

▼組み立て中
完成真近
 これくらいまで進むと楽しいです。
 このGM管のチューブの材質はステンレスで厚さがたった50μmしかありません。固定する時は、あまり無理な力を加えないよう注意が必要です。

▼ほぼ完成
内部
 万歩計はケース内に入れたかったのですが、場所が無くなって外へ出しました。スピーカーはもっとしょぼい物で充分なのですが、これは手持ちの関係です。
 ストロボから取り外したトリガトランスを使って圧電スピーカーを鳴らせば、もっと小型にできたなーと、ここまでやってて気付きました。

▼ウランガラスで感度確認
ウランガラスを測定

▼完成
完成
 このガイガーカウンターはパルス数しか測定できないので、100円ショップのストップウォッチをくくり付けておきました。カウンターのリセットとストップウォッチのスタートを連動させると便利なのでしょうが、しょっちゅう使う物でもないので、こんなところで妥協です。

 ちなみにこのガイガーカウンターの感度ですが、データシートによると、Co60のガンマ線に対して22cps/mR/h、Ra226だと29cps/mR/hとなっています。ガイガーカウンターはCo60に対する感度で校正されているものが多いと聞いたような気がするので、Co60の値で考えると、

 22cps=1mR/h は 22cps=0.01mSv/h でこれをcpmに直すと 1320cpm = 0.01mSv/h。ということは、1cpm = 0.0075μSv/h(7.5nSv/h)ということになります。
 つまり、1分間のカウント数を7.5倍すれば線量率をnSv/h単位で求めることができることになります。ちなみに我が家では21cpmくらいだったので、157.5nSV/hということになります。現在の東京の線量率は70nSV/hくらいらしいのでちょっと高いようですが、コンクリートのマンションなのでこんなものかなと思います。あと、空間線量率はガンマ線を測定しているらしいですが、SBM-20は硬ベータ線にも感度を持つので違いが出ている可能性もあると思います。

 最後に、この簡易ガイガーカウンターの測定範囲の上限について検討してみます。この万歩計の最高測定速度は10cpsくらい。数え落としを考慮すると3cpsくらいが誤差が目立たない上限でしょう。
 ということは3cps=180cpmなので、180×7.5=1350nSv/h、つまり、毎時1.35μSvくらいがこのガイガーカウンターの測定範囲の上限ということになります。でも、この値を24時間365日浴びると11.9mSvになるので一般人の年間被曝限度をちょっと越えるレベルとなります。

【2011年5月7日追記】
 その後もうすこし改良しました。測定範囲の拡大などの改良記事はこちら。
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No title

お疲れさまでした。

線量率がnanoのオーダーであることを安心すべきなのか、今後のことを考えると憂慮すべなのか・・・

それにしても光学製品もそうですが、ロシアからはいろいろなものが流出してきますね。

トカレフなんつーのもあります。

オールトの雲さん、今晩は

ロシア製ですか、そういえば、ゼニターだったか、対角魚眼16mm F2.8とか本気で買いそうになりました。

明日からちょっと旅行に出ますので、何かいいものが撮れたら、記事にするつもりですが、どうなることやら。

それにしても、トカレフとかやばいです。グリップくらいならいいかなー

Re: No title

コメントに気付くの遅れてすみません。
申し訳ありませんが、在庫は持って無いし、国内で入手できる
ところも知りません。
e-bayなら買えるらしいですが、私自身取引したことが無いので
適切なアドバイスを差し上げることができません。
以上、お力になれずすみません


> SBM-20 ミューラー管を購入したいのですが、
>
> ヤフオクでは最近あまり見当たりません。
>
> 新品を買えるところは知りませんか。5908
>
> 在庫お持ちでしたら譲ってください。
>
> 宜しく お願いします。

突然すみません

突然のコメント申し訳ありません。物理や電気には全くの素人です。

実は先日、ある病院の医師から、SBM-20を使った、ガイガカウンターを譲り受けました。さっそく、シーベルト換算すべく、ネットの情報を探したのですが、なかなか判りません。比較的多かったのが、200カウントで、おおよそ、1μSv/h でした。
 単純に変換できるものではないということは解っているのですが、ラジオペンチさんの計算ですと、もっと高い数値になりそうです。これから、子供の通う学校や公園の線量を測りたいと思っているのですが、このSBM-20 での計測の誤差を、どれぐらいに仮定するべきだとお考えですか? また、出てきたカウント数の中に、自然放射能の値をどれぐらいだと考えるべきなのでしょうか。
 突然で本当に申し訳ないのですが、お分かりになる範囲でけっこうですので、アドバイスを頂けたらと思います。よろしければお願いいたします。

森利行さん、はじめまして

コメントありがとうございます。

ご質問いただいた件、は私も気になっていた点なので、順番に書いて見ます。

まず感度ですが、
この記事では換算係数は1cpm=7.5nSv/Hとしていますが、レントゲンとGy(=Sv)の換算係数を正確に反映すると1cpm=6.58nSv/Hとするのが正しいかも知れません。

で本題の誤差ですが、誤差にはいろいろあります。
繰り返し誤差なら、ポアソン分布の確率を見て判断していただくしか無いです。エクセルで簡単に計算できます。
と言ったら身も蓋もありませんが、私はできるだけカウント数が50以上になる条件でcpmを求めています。カウント数が20くらいだと±40%くらいの誤差が平気で出ます。

それと、誤差には測定者による誤差がありますが、これは省略して、

あと、平均値の誤差(測定器の誤差)。これは難しい問題ですが、
バックグラウンドを定量的に知るには、全く放射線が無い場所で測定するしか無いと思います。でもそんな場所はアマチュアには手に入らないので判らないです。

自然放射能の値については、この記事が参考になるかもしれません。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-201.html

あと、気をつけないといけないと思うのは、自治体などが公表している空間線量率はシンチレーターで測っているのでガンマ線の値である点です。SBM-20は硬ベータ線にも感度があるので、その分測定値が大きくなるはずです。

ということで、すっきりしない説明ですみません。

少なくともこの測定器では、使うたびに校正でもしないかぎり、政府の設定した○○Sv/hを上回ったかどうかというような判定は、ムリだと思います。
おおざっぱな傾向の把握や、危険箇所の発見に使うのが良いと思います。

No title

ラジオペンチ様
早速アドバイスをいただき、ありがとうございました。譲ってくれた医師の方も、カウント数で正確な線量を出すことは難しいとおっしゃっていましたが、やはり正確な数値を計算することは難しいということですね。 
 でも、おかげさまで、もやもやが晴れました。これから我が家の生活圏の線量を測ろうと思いますが、あまり神経質にならず、おおまかな線量をチェックして極端に高い数値にだけ気を付けるようにしようと思います。ありがとうございました。これからも時々ブログを覗かせていただきます。
森 

No title

CMOS5555で発振回路を組んでみました。
出力波形は50%デューティーですが、ディスチャージ出力がそのまま使えて便利です。
トランス用に使い切りストロボを使う場合、出力電圧が変更できました。

nekonokoさん今晩は、

URLが書いて無いですが、電子ネコノコさんですよね。ちょくちょくそちらのブログ拝見してます。

555で昇圧トランスをドライブして高圧発生って、オーソドックスな手法なんでしょうが、実際にやるといろいろとあるんでしょうね。

あと、ガイガーカウンターはこれを作った以降はほとんどいじってないのですが、同じGM管を使って思いっ切り小さいのが出来ないかなーなどと考えてます。でも小さくするだけでは面白くないので、外部クエンチとセットならやって見るかな、と思ってます。あ、あくまで妄想です。

No title

555はオーソドックスなんですが電源電圧が要ります。
5555は1.5Vから行けることになっていますが、
実際には1.5Vとディスチャージではほとんど上がりません。
標準的な使い方はスレッショルド、トリガ、ディスチャージを使いますが、デューティーを50%にするのが難しいです、
出力から抵抗でスレッショルド、トリガのキャパシタに繋ぐと簡単に50%になります。

始めはスイッチングレギュレータだけで低消費や高電圧と調整が出来そうに思って今したが、
ストロボトランスを使うには最適周波数があることが判りました。
この50%が消費電流を下げてくれそうでこれに転向しました。
今度は出過ぎなので効率を下げず電圧調整をやってみます。

nekonokoさん今晩は、

いろいろ教えていただいてありがとうございます。

この回路を電池1本で動かし、正帰還のコイルの発生電圧をちょっともらって検出回路用の3Vくらいの電圧が同時に作れればいいな、と思ってました。
ロジックICでドライブして、ストロボトランスの副巻線から3Vくらいの電圧を作る手もありそうですね。

No title

まだ詳しくは調べていませんが、独立した駆動巻き線
帰還用と直列になった高圧巻き線があります。

共振状態でどの様な駆動電流が流れているかは調べていませんが、高圧巻き線と結合した状態と思われまして、

高圧巻き線は外部静電容量と分布結合で共振して、先端端子では正弦波に近いと思われます。

目的の電圧か1/2より少し高い目で安定に起動できる周波数を選び、検出回路で上がりすぎないようにしようと思っています。

この時帰還が基線のどちらを基準に取るかですが、高圧出力が換わるだけで大差はなく、ショットキーで半波整流してやれば十分帰還信号が取れそうです。
定電圧定電流制御IC(NJM233小型6pin)を沢山持っていまして簡単な回路で電圧検出が出来、5555のリセット端子に帰還(検出動作で吸い込み信号)してやればおおむね目的を達するのではないかと思われます。

ところで、GM管は容易に入手できましたでしょうか?
オークションであさっていますがけっこう高かったりもしているようです。

以前は百均の歩数計でカウントするつもりでしたが、
1280円でヤマサMP-400歩行時間付きがあったので、
これなら時間当たりのカウントも計れるのではないかと思いました。
ちなみにこれは3vタイプでクリスタル発振でした。

nekonokoさん、こんにちは

高圧の安定化は、つきつめるとフィードバック制御になるんでしょうね。そちらのブログ興味深く拝見しています。

それと、このGM管は4月の初め頃にヤフオクで即決4000円くらいで落としたものです。その当時は丁寧に探せばもっと安く手に入ったのですが、最近は4500~5000円くらいが相場になっているみたいですね。

森利行さん、はじめまして

シーベルトとベクレルと簡単に割り切れない部分があり、
雑感として書いてみました、何かのご参考になれば幸いです。
http://den-nekonoko.blog.so-net.ne.jp/2011-08-02

No title

ストロボトランスと高圧発生

今度はほとんどをストロボ部品を中心にTL431とダイオードコンデンサ類で
広い範囲の制御が出来ました。
倍電圧やコックロフトを変えることで出力は段階的に大きき変更できます。

nekonokoさん、こんにちは

そちらのブログの記事読みました。とても参考になります、ありがとうございました。

実は以前の記事から読んでいるので、この回路になったいきさつもおよそ理解しています(いるつもり)

No title

高圧検知にネオンアレスタを入手し1個約98Vで
4個と高抵抗で間欠発振をさせ、電圧を保ちながら、
電池の長持ちをたくらんでいます。

nekonokoさんおはようございます

ネオン管ですか、確かにそういう手もありますね。
昔の真空管のディップメーターで、ネオン管の弛張発振で変調をかけている回路を思い出しました。

既にご覧になっているかとは思いますが、こんな物を試しに作ってみました。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-243.html

No title

>こんな物を試しに作ってみました。
回路図をよく検討しました。
大変巧妙に設計された、非常に優秀な回路ですね。

個人的使用で良いとこ取りさせて頂いてよろしいでしょうか?

(トランスの駆動条件がダイナミックに変化するのを良く捉えられています、なんかコツでもあるのでしょうか)

nekonokoさん、今晩は

「良いとこ取り」、どーぞどーぞ。もし可能ならこちらの該当記事にリンクを張っていただければ嬉しいです。文面から察すると何か面白いこと考えてらっしゃいますよね、何だろう。

あと、トランスの駆動条件は、アナログオシロで観察しながら周波数とパルス幅を振り、使えそうな領域を決めました。実は、電ネコさんがいろいろやられている情報も参考にさせていただいてます。

No title

コニカミノルタのわいわいワイド期限切れを相当数持っていますが、近所のカメラ屋さんで写るんです使用済みを少量貰ってきて分解してみました。
回路的には相当の違いがあり、さすがFUJIさんと言うところですね。

nekonokoさん、こんばんは

このところ、そのFUJIのフラッシュ回路に入っているトランスの特性測定をやっています。

他励だと、二次側の共振が支配的になってしまって、文献に書いてあるようなフライバック動作にはほど遠い感じです。

うまく現象を整理できたら記事にしたいと思いますが、どうなることやらです。

No title

コニカさんの場合はなんとか、トランスの範ちゅうですが、
FUJIさんの分はスーパーラドアンテナやテスラー回路のような感じです。

nekonokoさん、おはようございます

コニカのトランスは、トランスっぽいですか。
FUJIしか触ってないですが、確かにテスラコイルっぽい挙動ですね。

No title

はじめまして。趣味で高電圧工作しているTable-Top Labと申します。ラジオペンチさんのページを参考にガイガーカウンタを製作、記事を書き、リンクを貼らせていただきました。
事後承諾の形になり申し訳ありませんが、もしリンクが不適切、引用が不十分などの問題があればご指摘いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

table_top_lab さん、おはようございます

はじめまして、コメントありがとうございます。

リンク、全然かまいません、どうぞ勝手に張って下さい。

そちらのブログちょっと拝見しました。誘導電流の反磁界で一円玉を飛ばすやつ、私も大昔にやったことがあって、懐かしかったです。
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