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写るんですの昇圧トランスの特性(定常編)

 自作ガイガーカウンターの高圧電源に、レンズ付きカメラの「写るんです」のトランスがよく使われています。私の記事だと、これ、とか、これ。
 このトランスの特性について詳しく書いてある記事が見当たらないので測定してみました。

 今回は「定常編」というタイトルの通り、正弦波に対する特性です。次回は「過渡編」でスイッチング動作による昇圧特性を予定しています。(たぶん)

▼トランスの外観
トランス外観
 緑色の接着剤はコイルの固定(鳴き止めも?)と同時に上下のコアを固定しているのだと思います。励磁に直流成分があるので、センターコアにはギャップが設けられている可能性が高いのですが分解しないと判りません。

▼端子側
トランス、端子側
 太い線が一次側です。この記事では手前の列の左から端子番号 1, 2, 3、奥の列の左から 4, 5, 6 と呼ぶことにします。電気的な接続を回路図で書くと以下のようになります。

▼トランスのピンアサイン
schem
 (適当な回路記号が見つからなかったので左上に余分なコイルがありますが、これは見なかったことにしてください、また二つのトランスのコアはつながっています 汗;)
 オシロの波形観察と、実体顕微鏡による引き出し線の確認で、この回路だろうと推定しました。
 一次側(L1)が1-3で、高圧出力(L2)が2-6 。ブロッキング発振用のフィードバック巻線(L3)が2-4番になります。コイルの上のポッチは極性を表していますが、フライバックなどで昇圧する場合はこの極性を意識する必要があります。

 ちなみに、巻き線の抵抗は、L1(1-3):20mΩ程度、L2(2-6):365Ω、L3(2-4):0.23Ω程度でした。

▼周波数特性測定
測定中
 ファンクションジェネレーター(HP3314A)で正弦波を発生させ特性を測定しました。
 ドライブの条件としては、信号源インピーダンス50Ω、振幅2V(p-p)を一次巻き線に印加しこの状態で各部の電圧測定を行っています。なお、一次側は低周波側で電圧が低いのでDMM(TR6846)の交流レンジで測定f特保証は1kHzまでなのでちょっと不安はありますが、 周波数によって変わりますが、100kHzまで確度が保証されています。(750Vレンジのみ1kHzまで保証)高周波側でオシロの測定結果と合ってたのでたぶん大丈夫だと思います。

▼変圧比の周波数特性
変圧比
 260くらいです。

▼電圧の周波数特性
電圧/周波数特性
 20Khz付近(正確には20.2kHz)に共振があります。-3dB周波数でQを測定してみると、3.4という値。二次側のコイルの分布容量で共振しているのだと思います。実はこの共振が曲者で、スイッチングによる高電圧発生の時にいろいろ変なことが起きます。

 グラフの黄色の線は副巻線(L3)の電圧で、L1の1.5倍くらいの電圧が発生しています。

 このグラフの傾きはインダクタンスを表しているわけで、一次側について計算してみると、約30μHに相当します。この値は二次側がオ-プンの場合なので、負荷をかけるともっと下がってくると思われます。

 ちなみに、インダクタンスが判ればE=L(di/dt)の関係から電流の上昇率が計算できます。例えばいきなり3V印加したとすると、電流が1Aに達するのには10μSかかることになります。このおおざっぱな関係が判っているとスイッチング動作させる時の目安になると思います。(磁気回路の飽和は無視しています)
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いいですねぇ

おじゃまします。
いいですねぇ。参考になります。
過渡編、期待しています。(早急に)(汗)

Takaさん、今晩は

過渡編の方は話をどうまとめるか難しくて、それに、ストーリーによっては、データを取るための回路を作らないといけないので時間がかかるかも知れません。

もしトランスの極性を気にされているなら、結論は「どちらでも大差無い」です。どっちかが数%効率が良かった気がしますが、きちんと追試しないとはっきりしないです。

No title

若輩者で失礼します・・・。
公開しているリンギングインバータも十数台作りましたが、リンギングでは極性はあまり大きな影響は出ないようです。パルスや、無理やりの周波数では効率も出ませんし、そもそも電圧が足りません。ちなみに私がこのトランスを好んで使う理由のひとつは、1次側の巻き数を簡単に減らせることです。電源5v、巻き数1/2~1/3で900vもいけます。

y.utsunomiaさん、おはようございます

宇都宮先生、アドバイスありがとうございます。若輩者だなんて・・・

電圧3V、負荷抵抗100MΩの条件でパルス幅を変えて昇圧特性を測定したのですが、フライバック接続の方が若干効率は良かったですが、おっしゃる通り大きな差はなかったです。

出来れば電池一本で400Vをマージンを持って出せることを狙ってますので、一次巻き線を減らすことも考えてます。ただ、使えるトランスは1個しか無いので、まずはオリジナルの6回巻きの状態をじっくりと調べている段階です。

ラジオペンチさんTAKAさんおはようございます

連投失礼します。ここ最近、SBM-20を使用したロシア製ガイガーカウンター実機の解析にあけくれています。キリル文字名のICの互換表をつくったり、電源部分の動作状態の研究(安定と高効率のための)なのですが、ポケット型のポータブル機についても調査しています。日本ではあまり知られていないjupiter SIM-05とかプリピャチというモデルです。
高圧電源回路そのものはパルス・リンギングタイプですが、検出状態がBGのときにはパルス頻度はわずかに10Hzにも満たないもので、検出率が上がるにつれて頻度も上がります。このBG状態で平均消費電流は0.1mAを下回るほどでした(電源電圧は9v)。まったくすごいです。
軍用線量計DP-5Vの解析記事は試験公開中(プレーンテキスト+写真+回路図)なのですが、この機の故障したものを集め、故障モードについてまとめているところです。ですが、こちらは写ルンですのブロッキング発振と大差ないのですが、帰還で安定化されています。参考にされてください。

回路図CADですが、私は水魚堂さんのBschのおせわになっています。フリーである上、使い勝手がよいので、最近はこればっかりになってしまいました。部品キャラクタも作りやすいですし、その管理も楽です。



y.utsunomiaさん、今晩は

先ほど「過渡編の記事」をUPしました。記事中で宇都宮先生のWebへリンクを貼らせていただきました、事後連絡ですみません。

先生の電子工作関係の記事はたぶん全部読んでます。
DP5V.zipに埋まっている.ナデージアさんの話を読んでいたら、妹のナターシャさんが出てきたのですが、そういえば、高石ともやとナターシャセブンは今頃どうしてるんだろーとか・・・。
すみません、あっちこっちに気持ちが飛んでしまって、本質まで読めてないかもしれません。

ナターシア

お返事いただいているのに気付きませんでした。リンクありがとうございます。
ナターシアですが、Jupiter SIM-05のことです。SBM-20を2本搭載し、中身はほとんどのICが4000ロジック互換品でできています。最近日本の業者でも取り扱うところがあるようですが、高いですね。おそらくウクライナのホームセンターや軍の払い下げ店では1万円程度で販売されているようで、私が入手したのも軍の装備在庫品です。
自作やワークショップもよいのですが、目標は測定啓蒙・普及なので、実績があって安価なものを紹介したり、改造の手引きなども充実させなければ、と考えています。ナターシアは管が鉛の薄板でくるまれていて、γ線専用なのでμSv/h直読専用なのですが、鉛の板を外せば当然β線にも感度を示します。複数管のメリットである高速性に特化した娘なのですが、低消費電流(0.5mA/9v )で、4000シリーズのオンパレードなので
改造し放題で楽しいです。記事をお待ち下さい!
高石ともやさんは、たしか京都にお住まいで、マラソンにハマっておられたような・・最後にお会いして15年くらい経っているような。よくわかりません。

y.utsunomia先生、こんばんは、

もろもろ了解しました。記事になるのを楽しみにしています。

ところで、ワークショップの案内のページは下記だと思うのですが、
http://www.utsunomia.com/y.utsunomia/workshop.html
ここの
・暫定版予習テキスト8月2日版PDF  
・ユーザーマニュアル8月2日版PDF
へのリンクが切れているようです。
workshop_text1.pdfとか、user_manual.pdfへのパスを直打ちすると旧版が出てくるので、サーバーへファイルが登録されていない感じです。

ありがとうございます。

ページリンク切れ、ご指摘ありがとうございます。
たしかに切れています・・・。
サイト管理者に伝えておきます。
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