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LTC3112を使った昇降圧コンバーター、製作編

 昇降圧コンバータの話の続きです。

 前の記事で作り方のイメージが出来たので製作を開始します。

▼LTC3112と積層セラコン(背景は2.54mmピッチの片面ユニバーサル基板)
LTC3112と積層セラコン
 これが今回の記事の主役、リニアテクノロジーの昇降圧コンバーター LTC3112。サンプルリクエストで送ってもらった物です。後ろに写っているのは積層セラコンで、22μF25V。これは温度特性がX7Rの物です。

 このICの入力電圧は2.7Vから15Vの範囲、出力電圧は2.5Vから14Vまで設定可能。5Vへ降圧動作させた場合は2.5Aも出力出来ます。また昇降圧コンバーターなので入力電圧は出力電圧の上でも下でも大丈夫です。

 今回はこのICを出力電圧5Vに設定して使います。

 ただ、写真のようにこの石はTSSOPパッケージでピンのピッチは0.65mmという細かさ。またパッケージの裏面にはGND兼放熱用のパッドが付いているので製作の難易度はかなり高いです。

 以下、製作の過程を順に紹介していきます。

▼ICをひっくり返してはんだ付け
ICを裏返してはんだ付け
 ICを裏返しにして0.1mmくらいの銅シートでベタ銅箔の基板にはんだ付けします。この銅シートは100円ショップ(ダイソー)で「ナメクジ除け」として売られてましたw

 こういうふうに実装することでGNDインピーダンスを下げつつ放熱もやってしまういという作戦です。

▼積層チップコンを取り付け
積層チップコンをはんだ付け
 さらにコンデンサをICの周りにはんだ付けします。左が入力側で、右の2個が出力側のコンデンサです。このコンデンサとICとの接続はとにかくインピーダンスを下げることが重要です。

 で、この小さな銅ベタ基板の上に全部の部品を載せるつもりだったのですが、途中で挫折orz。とても全部の部品を乗せることは出来そうにありません。

 そこで、DDコンの主回路は銅ベタ基板に乗せ、それ以外は普通のユニバーサル基板(秋月のC基板)に実装することに作戦変更。

▼なんとか完成
完成
 右下が入力、左下が出力。右上はBURST/PWMのモード切替ジャンパーです。

▼ICまわりの配線
ICまわりの配線の状況
 めちゃめちゃ汚い配線ですが、0.65mmピッチなのでご容赦をw。なお、ここのはんだ付け作業は実体顕微鏡を使って行ってます。

 コイルへの配線が長くなってしまったのがちょっと残念な点です。(どうせインダクタだからこれでもいい?)ただ、ここは後で別のコイルに変えてみたいので、その時のことも考えて長めの配線にしてあります。ちなみにこのコイルは10μH/5Aの表面実装用で、千石本店の地下で売ってました。

 ICの腹に直接配線しているのは電圧のセンス抵抗のGND側です。ベタ銅箔全面がGNDなので手っ取り早くやるならそちらにはんだ付けしたくなります。しかし、ベタ銅箔には大きなリターン電流が流れているので、変なとこに接続すると動作がおかしくなる可能性があります。

▼動作確認
昇降圧コンバーターの動作テスト
 実験用の安定化電源から電源を供給して動作テスト。

 この写真ではDDコンの出力に5Ω/5Wのセメント抵抗を接続しています。出力電圧は5Vなので負荷電流1A、DDコンへの入力電圧15Vで電流0.4Aなので効率は83%ということになります。入力電圧が5Vに近いと効率は90%を超えていたと思いますが、そのあたりは別途整理予定です。また、出力電流は2Aまでは確認しましたが特に動作は問題なかったです。

◆まとめ
 何とかでっち上げることが出来ました。放熱がうまくいくか心配していたのですが、効率が高いので発熱も少なくいい感じで動いています。なお、コイルはICと同じくらいの発熱がありました。

 今回は技術的な興味で作ったのでかなり大きくなってしまいました。どこかで表面実装で小さく作った物を売り出してくれればいいのですが。
 ちなみにストリナからTIの石を使った似たような仕様の物は出ていますが耐圧が少し低いです。もっといろんなバリエーションの物が安く手に入るようになると便利だと思います。

 次回の記事では動作波形と特性測定結果、最終的な回路図を紹介予定です。
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tag : リニアテクノロジー DDコンバーター 4スイッチ 1コイル

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No title

いつもこのサイトを興味深く見ています。大変参考になります。
私は残念ながら微細な作業ができない視力0.7ぐらいで遠近両用メガネが必要、、、
あと数年は細かい作業をしたく思っています。
死ぬまで視力が落ちないものと思っていた。。当時視力2.0。
五感だけは自慢であったが、、、、
実体顕微鏡は以前企業で、たまに使っていた。これが作業の手助けになるなら購入してみようかな、他の使い道もあるかも。

先日来電源でひどい目にあった。中国製のDC5VのAC電源アダプター。
テスターで見ると確かに電圧は出ている。
オペアンプの回路にノイズが乗って仕方がない。
オシロで見るとリップルが短時間規則的に載っている。
そのAC電源アダプタを日本製の音響メーカの物に換えると解決できました。
千円弱の製品のために被った被害は計り知れない。
FFTがあれば直ぐノイズを発見できたかも?。
ホント電子工作も私のようにスキルがないとひどい目に逢いました。

岡目八目さん、おはようございます

いつもコメントありがとうございます。

私も昔は視力が良かったのですが、40代後半から遠視が急激に進みました。
実体顕微鏡はあるといろいろ重宝します。例えば、指に刺さったトゲを抜く、アクセサリー類の修理、とか。

このブログでは以下のカテゴリーで私の実体顕微鏡を紹介しています。何か参考になるかもしれませんです。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-category-14.html
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-category-15.html

No title

おはようございます。
このICのハンダ付けは手が震えそうです(笑)
昇降圧コンバーターというのはシームレスに一定の電圧を保つタイプですよね。5Vで使うとすると下側の電圧は2.7Vまで下がっても使える(昇圧してくれる)ということですか?
出力電圧は半固定抵抗などで可変できると便利そうですが、そう簡単にはできないですよね?12Vの出力だと1Aぐらいなんですかね。
?ばかりですいません。m(_ _)m

oink!さん、こんばんは

はい、下は2.7Vからでも自動的に5Vに昇圧します。

で、今やってみたら無負荷なら2.5VでもOKでしたが、この記事のように5Ω負荷かけた状態だと3Vくらいないと定電圧出力にまで達しませんでした。

特性はデーターシートに書いてありますが、
http://cds.linear.com/docs/jp/datasheet/j3112f.pdf
12V入力/12V出力の場合の電流は、5ページの左上のグラフ見ると3Aくらいいけそうですが、、、
7ページ中央の12Voutの場合の温度のグラフ見ると2Aくらい(温度上昇20℃)が限界みたいな感じです。

No title

ラジオペンチさん情報を参考にします。
私が以前に一寸使っていたのは拡大して投影器みたいなものに映し出される機械でした??。
ならば実態顕微鏡を直接覗くより接眼レンズのところにカメラを取り付けパソコンの画面に映し出し作業をしてみたい。
このほうが作業の効率??があがるかな?。
oink!さん、手の震えは私は今のところ大丈夫です。
私の知り合いでも、手の震えで今まで手書きの年賀状が突然ワープロで書いたもので来るようになり、聞いてみましたら手の震えで書けなかったとのこと。

そして驚く事に90歳代の人が本当の米粒に、般若心経を書いておられます。世に驚くべき人もおられます。
私は最近生まれて初めて目薬を購入して使ってみた。
疲れ目には効果があります。常用はしないほうが良いかも。
手の震えも何か良い薬があるかも??。
努力とは、そんなものでしょうか??。

岡目八目さん、おはようございます

投影型の顕微鏡は観察には良いですが、立体的に見えないので手作業には向かないように思います。

一方で実体顕微鏡は双眼立体視なので、まるで小人になって中に入り込んだような臨場感が味わえます。見るのにちょっと慣れが必要ですけど。
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