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LTC3112を使った昇降圧コンバーター、特性測定編

 間に別の記事が入りましたが、昇降圧コンバータいじりの話の続きです。

▼回路図
LTC3112の回路図(可変出力)
 これが現在の状態で、半固定抵抗のVR1で出力電圧を8~14Vの範囲で可変できるようにしています。
 左上の青色LEDで3.3Vくらいの電圧を作ってRUNとPWMの信号としています。ここにはパスコン入れといたほうが良さげですね。

 で、この回路を基準としてあちこちいじって動作状態を確認した結果をご披露します。

 まずは、R1とVR1を850kΩの抵抗に交換することで5V出力となります。以下しばらくはこの状態の話です。

▼5V出力の時の変換効率
5Vの効率
 コイル(L1)を変えた場合の入力電圧に対する変換効率です。なお、負荷は5Ωなので出力電流は1Aです。

 入力電圧が4V以下でがっくり効率が低下しています。あまり降圧は得意では無いようです。一方で昇圧動作では効率は90%以上出ているのでまあまあの結果です。なお、グラフがばたばたしているのは測定器の分解能不足が原因です。

 10μHのSMDコアは以前の記事の写真に出てくるインダクタで、表面実装用の部品で磁界があまり外に出ないタイプです。5V動作の場合、L1の値の推奨値は4.7μHになっているので手持ちのコイルで4.7μHを作ってその特性も測定してみました。(青のプロット)
 やはり、4.7μHの方が効率は良くて、最高は93%くらいになっています。データーシートでは95%くらいが得られるようになっているので、2%の差は実装を手抜きしたペナルティということになるのでしょうか。

▼コイル
コイル
 4.7μHのコイルは手持ちの22μHインダクタのコイルをほどいて作ってみました。写真の左が元の22μH,中央が4.7μH、右が3.5μHです。LCRメーターを買った理由は、こういうことをやってみたかったということもあります。

 インダクタンスの値はOKですが、こういう形のコアは漏洩磁界が大きいので要注意です。

 そこで、

▼漏洩磁界センサー
漏洩磁界センサ
 470μHのコイルに赤色の超高輝度LEDをはんだ付け。

▼大量に磁界が漏れてます
DDコンのコイルの漏洩磁界
 作った漏洩磁界センサーを動作中のDDコンのインダクタに近づけると、LEDが明るく光ります。個人で作って楽しんでいるくらいならOKだと思いますが、EMI規格は到底パスしない感じです。

 ここで、回路を最初の図面の状態に変更して、出力電圧を12Vに設定。効率のカーブを見てみます。

▼12V出力の時の変換効率
12Vの効率
 なかなかいい感じで、効率は94%近くまで出ています。なお負荷は20Ωで、負荷電流は0.6A、コイルのインダクタンスはデーターシートの推奨値の10μHです。

 手持ちの安定化電源の出力が最大で1Aなのでもっと重い負荷をかけた場合の特性が取れません。発熱の具合から判断すると負荷電流は2Aあたりまではいけそうな感じです。

▼測定風景
DDコンの特性測定中
 負荷は10Ω/5Wのセメント抵抗が二つ。

▼心臓部付近
LTC3112の実装状態
 1MΩの半固定抵抗を空中配線ではんだ付けしています。この抵抗はノイズの影響を受けやすいので、配線で引き出してパネルに付けたりはしない方が良いと思います。

◆まとめ
 ということでLTC3112を使った昇降圧コンバーター作りは一応成功しました。データーシートでは4層基板の使用が強く推奨されていますが、ベタ銅箔基板を使えば空中配線でも一応の性能は出せました。課題はもう少しコンパクトに作ることですが、それは、もしまた作ることがあった時に考えたいと思います。

 このコンバーターの入力にCV/CC特性の電源を使うとうまく立ち上がらない場合があるので要注意です。というのは、電源の電圧がゆっくり立ち上がった場合、このコンバータは最初は昇圧動作を行うことになります。その状態では定格動作の数倍の電流を搾り取ります。この時に供給側のCCが動作すると電圧が上がらなくなってしまって立ち上がり失敗となります。
 入力の電源を先に立ち上げておきスイッチでDDコンの電源投入する。あるいはRUNの信号で立ち上げを行うと大丈夫だと思います。

-追記-
 波形写真を忘れてました。以下は出力を5Vに設定した場合のコイルの電圧で、上が入力側(SW1)、下の波形が出力側(SW2)。5v/Div.、200ns/Div.です。

▼入力電圧3V
3V入力

▼入力電圧5V
5V入力

▼入力電圧12V
12V入力

 確かにシームレスに波形が変化していますが、コイルの電流波形が無いと何が起こっているのか良く判んないないです。中古のカレントプローブでも探すか。
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tag : DC/DCコンバーター 自作 製作 リニアテクノロジー

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