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デジタルマルチメーターの校正

 2年半前に中古で入手したデジタルマルチメーター(DMM)のオフセットが大きくなってきたので、久しぶりに校正してみました。校正といっても、やったのは主にオフセット調整です。

▼TR6846
TR6846

 アドバンテストの古いDMMで表示は4.5桁(34999表示)。物は古いですがテスターと比べると1桁分解能が高く、秒間5回の高速測定で測定値の収束も早いのですごく使いやすいです。

 難点は交流が真の実効値(TRUE RMS)ではなく、平均値測定の実効値表示であること。姉妹機のTR6855はTRUE RMS測定ができるのでそちらにすれば良かったかもです。でもこいつは熱伝対を使った温度測定が出来るのでどっちもどっちです。

 校正方法はオペレーション/サ-ビスマニュアルに書いてあるのでその通りに進めます。ちなみにこのマニュアルはどこかのWebでPDFをダウンロードしたのですが、今探してみるとどこから入手したのかすぐに発見出来ませんでした。汗;

 校正はトリマ抵抗を廻すのではなく、ボタン操作だけで行えるようになっています。実際にゼロとフルスケール付近のレベルを入力し、それをどんな値で表示させるかを指定する、というのが校正の流れ。内部のマイコンで行っているスケーリングの計算の定数を再設定するような仕組みになっているようです。

 以下実際の作業の順に説明します。

▼校正モードボタン(CAL ON)
校正モードボタンの穴
 箱の裏側、この画面中央の穴の奥に校正モードに入るボタンがあります。校正モードの終了はこのボタンを再度押します。校正モードでは数値の表示がブリンク表示に変わります。

1.オフセット調整

▼入力をショート
入力をショート
 誤差を出来るだけ少なくするため、バナナプラグを使い最短距離で入力端子ををショートさせます。

▼SHIFT/LOCALボタンを押す
校正ボタン

 押す前はそのレンジの測定結果が表示されています。このボタンを押すとその測定結果をどういう値で表示するかを指定することになります。値の増減はUP/DOWNボタンで、桁の移動はAUTOボタンで行います。当然ゼロ表示にしたいので全桁ゼロに設定します。なお、ゼロ付近の値が入力された場合は最初からゼロ表示になっています。

 再度SHIFT/LOCALボタンを押すことで画面が _ _ _ _ _ 表示に変わりキャリブレーションが実行され、その後測定結果の表示の戻ります。オフセットの調整が行われたのでゼロ表示に変わったはずです。

 以上の作業を全レンジ、全測定モードに対して行えばオフセット調整は完了です。

 電流の測定端子は内部でシャント抵抗が接続されているので外部からショートさせる必要は無いのでは?と思いました。でも高感度側の端子はシャント抵抗の値が高いのでしょうか、外部からきっちりショートさせた方が正確なオフセット調整が出来るようです。

2.感度調整
 この作業には標準電圧発生装置が必要ですが、当然そんな物は持っていません。そこで我が家の基準電圧発生回路の登場です。

▼基準電圧発生回路
基準電圧発生回路
 TL431を使った基準電圧発生回路で、こんなふうにフタ付きケースに入れて大切に保管しています。この発生電圧は別の高精度な電圧計で測定して2494.47mVであることが判っています。

▼測定
基準電圧を測定
 測定結果は2495.0mVなので誤差は0.53mV。極性を逆に接続しても同じ程度の誤差でした。これくらい合っていれば合格でしょう。全く別のアナログ回路で電圧を発生/測定したのに、両者の値が4ケタ以上の精度で一致しているのはかなり凄いことです。

 DMMの校正には他の電圧レンジでも感度確認が必要なのですが、基準電圧発生器が無いので省略します。

 3VレンジはこのDMMの基準レンジで、他のレンジはアッテネーターやレンジングアンプで感度調節しています。根っこがきちんと合っていれば他のレンジはそう大きく外れることは無いはずです。(本当か?)

 ちなみに、TL431に抵抗を組み合わせれば他の電圧を作ることが出来ます。でもそういうふうにして作った電圧は、抵抗の温度係数や経時変化の影響をモロに受けるのでこの精度のDMMの校正に使うのはちょっと危険な気がします。

 ともあれこれでDMMの校正は完了です。オフセットはともかく感度は全く狂っていなかったです。さすがはアドバンテストです。
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tag : TR6846 キャリブレーション

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