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電源電圧のAC100V/200V切替回路

 oink!さんがバッテリーチャジャーの修理をやられていまして、そのお手伝いで回路図を書いていたら面白いことを発見したので紹介します。

 スイッチング電源をやられている方には常識の話なんでしょうが、私には目から鱗の発見でした。

▼回路図
リョービのチャージャーの回路図
 スイッチング電源の一次側の回路図です。細かい部分は省略しますが、この記事で話題にしたいのは左下のAC入力からBD1のブリッジダイオードを経由してC2,C3までの整流回路です。

 この回路図のように、AC入力の片側から平滑コンデンサの中点が接続されているのは初めて見ました。ちなみに、回路図のAと書いたラインはプリント板のパターンではなくディスクリートのワイヤーでした。

 これ最初は何やってるうだろう? と思いました。でもよく考えると、AC100V入力の場合は倍電圧整流。AC200V入力の場合は普通のブリッジ整流をやっていて、インバーターにはいずれの場合でも+280Vを加えるような仕組みだと判りました。

 このままでは判り難いので、解説しているサイトを探すと、AC100/200V切り替えのはなし(SUDOTEKさん)の解説が判り易いので詳しい説明はそちらをご覧下さい。

 ここで気になるのが、AC100の倍電圧整流の場合にブリッジダイオードの一部が遊んでいることです。そこで回路図を判りやすく書き換えてみました。

▼切り替えスイッチによるAC100/200V切り替え回路
AC100/200V切り替え回路(SUDOTEKさんのWebの回路図)
 これは上にリンクを貼ったSUDOTEKさんのWebにある回路です。

▼AC200Vで使う場合
AC200Vの場合
 当たり前のブリッジ整流回路です。この場合は四つのダイオードが全部使われています。余談ですが、こんなふうにコンデンサ(C1,C2)を直列で使う場合には電圧のアンバランスに注意が必要です。

▼AC100Vで使う場合
AC100Vの場合
 左の回路図がスイッチを右側に切り替えた状態です。

 D1とD3は整流で頑張っています。でもD2とD4は逆バイアスになっているので、何もしないでボーとしています。つまりD2とD4は無くてもいいのです。でもブリッジ接続になった時にはいてもらわないと困るので、その場所で待機をお願いしますねー。という状態のようです。

 ここで電圧に関しては中間の電圧がかかっているだけなので、C1とC2の中点を右の図のように接続しても何ら不都合は発生しないはずです。

 ということで、電圧切り替え回路は、

▼1接点のスイッチでも大丈夫
1接点のスイッチでOK
 100V入力の時はスイッチをONにします。つまり、ワンメイクのスイッチで済むことになり、元の回路ではトランスファーのスイッチだったので、少しだけ安い部品で済ませることが出来ます。とは言っても、ACラインのスイッチは安全規格を満たさないといけないので値段が高くなります。半固定でいいならジャンパーワイヤーで済ませておけばもっと安く作ることが出来ます。

 一番危ないのはこの回路に200Vが入力されている状態でスイッチをONにすることです。倍電圧整流で560Vが発生するので瞬時にあちこちが壊れると思います。

 ここで話は変わりますが、AC100Vで使う場合の倍電圧整流回路は中点をGNDにすると正負電源になります。

 正負電源の回路はオペアンプなどを使う時に必要になる場合が多いので、回路図を判りやすく書き直しておきます。

▼トランスを使った正負電源回路
トランスを使った正負電源回路
 正側と負側がそれぞれ半波整流になっています。こうやればセンタータップ付きのトランスが無くても正負の電圧が作れます。この手は覚えておけば何かの時に役に立つかも知れません。

 ということで、バッテリーチャージャーの話から始まったのに、えらく関係無い話まで飛んでしまってすみません。実は交流の性質をうまく使うと、こんなことが出来るよ、ということを実例を交えて説明したかったんです。
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残念でしたが・・・・

こんにちは。

oink! さんの件は残念でしたねぇ・・・。
(イッパイ勉強させて貰っちゃいましたが ^^;)

倍電整流は、もう枯れた技術かと思っていました。
個人でステラコイルやレールガンをやられているサイトでは
よく見かけていましたが、現代の製品にもちゃんと使われて
いるんですね。

re:残念でしたが・・・・

鍛冶屋さん、今晩は。

oink!さんとこの充電器は手強かったですね。あれ、私の手元にあったとしても、直せたかどうか自信が無いです。

倍電圧整流の件は、コスト優先で設計すると古い回路も捨てたもんじゃ無い、ということなんでしょうね。

すぐに出てこないですが、他にも同じような古典的な方法が使われているのを見たことがあります。

No title

100円ショップで買った時計が壊れて中にコイルがあったのでなんだろうと思ってgoogleで調べたら此処にたどり着きましたw
なるほどステッピングモーターだったんですねw
考えてみればなるほどw
電源の100Vと200Vの切り替えの表示で気になってコメントしました。電源はシリーズしか作ったこと無いけどスイッチングはこうなってるんですねwビックリですw
普通に考えると位相が90度有るので回路が炎上しそうですが^^;

tomさんこんにちは

コメントありがとうございます。

この100/200V切り替え回路には意表を付かれました。

まあ最近のスイッチング電源には力率改善回路が入っているので、こんな方法で電圧を切り替える必要もなくなっているみたいです。
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