google-site-verification: google3bd66dd162ef54c7.html

ロッシェル塩のクリスタルイヤフォン

 リタイヤすると朝のNHKの連続テレビ小説が見れるようになり、当然のように「マッサン」に嵌ることになります。

 ドラマの先週(2月23日の週)の初め頃にワインからロッシェル塩を作る話が出てきました。ロッシェル塩と言えばゲルマニウムラジオ作ったことがある人なら、クリスタルイヤフォンのことを思い出したと思います。

 実は数年前にエアーバリアブルさんがやられていた抽選に応募して見事に当選。ロッシェル塩のクリスタルイヤフォンを頂きました。せっかくの機会なので、改めてしげしげと眺めてみたかったのですが、すぐに見つかりませんでした。
 せっかく貴重な物を頂いたのに申し訳ないなーと思っていたのですが、このクリスタルイヤフォンを今日の夕方発見しました。部品箱の底のほうにラッピングテープでぐるぐる巻き状態で沈んでいたので発見し難くくなっていました。

▼ロッシェル塩のクリスタルイヤフォン
ロッシェル塩のクリスタルイヤフォン

▼背面
クリスタルイヤフォン
 JAPAN CRYSTAL RECEIVER と表示があります。

▼振動版
クリスタルイヤフォンの振動板
 この裏には結晶の対角に接着したビームがあって、これでアルミの振動版を動かして音を出す構造です。ちなみに圧電セラミックで音を出すタイプは振動板が平面らしいです。

 これでロッシェル塩のイヤフォンの一般的な説明はおしまいです。以下は電気特性に興味のある方だけお読み下さい。

 ロッシェル塩は圧電素子なので強誘電体ということになります。となると静電容量がどれくらいか知りたくなります。ということで、私のブログのお約束。「測定」をやってみます。

▼LCRメーターで測定
LCRメーターで測ってみた
 こういう時は秋月のDE-5000が役に立ちます。

▼測定結果
680pFくらいだった
 周波数1kHzで静電容量681.5pF、誘電正接0.044でした。このサイズでこの静電容量ということは、確かに強誘電体が入っていると言えそうです。ちなみにセラミック振動子タイプはもっと大きな静電容量になるそうです。

 あと、測定中にイヤフォンを耳に当てると、測定周波数の音が聞こえて面白いです。

 NHKの朝の連続テレビ小説に「ロッシェル塩」という単語が突然出てきたので、懐かしい思いをされた電子工作好きの方が多かったと思います。私もその一人です。幸い今でも使えるクリスタルイヤフォンを持っているので、懐かしくて引っ張り出していじってみました。

 調べてみると、ロッシェル塩は潜水艦を発見するためのソナー製作のための重要な材料。つまり軍需物資だったんですね。小学生くらいからクリスタルイヤフォンを使っていましたが、そんな歴史があったとはこの年になって始めて知りました。

【2015年3月4日追記】
 コメントで話題になっているので、ケーブルがどうなっているか確認するために接続部のカバーを開けてみました。なお、以下の写真は実体顕微鏡を使って撮影しています。

▼ケーブル接続部
ケーブル接続部
 リベット状の端子の上に線がはんだでちょん付けされていました。錦糸線かと思っていたのですが、普通のより線で、φ0.1くらいの素線の7本よりでした。被覆の外径はノギス測定で約0.88mm。

 中央の穴から防湿コートされたロッシェル塩の結晶と思われる物が見えて感動しました。

▼はんだ付け接続部
ケーブル接続部拡大
 はんだは良く濡れていますが、素線が一本切れちゃってます。これ現代のはんだ付けの検査基準では不良です。昔は良いワイヤストリッパーが無かったんでしょうね。

 このイヤフォンで印象的なのは、ケーブルにかけられた細かいピッチの撚りです。被覆の外径寸法を測るために撚りを少し解いた時に気付いたのですが、線に強いねじりがかけられていました。ねじりを加えながら拠るというのは、藁の縄を綯う時のやり方です。

 そういう目でこのケーブルを見ると藁の細縄に雰囲気が似ています。昔の人から見ると、このケーブルの形は違和感無かったのかも知れません。
関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

私も、マッサン見ました。
ぶどう酒、硝石でしたか?
真っ先に、家族の前で、爆弾の原料と言ってましたが、大外れでした。
まさか、クリスタルイヤフォンの原料とは思ってもみませんでした。

ねじり合わせケーブル

退職したら朝ドラを視る-共通の話題が円満の秘訣です。私は「梅ちゃん先生」からですが。

朝ドラではロッシェル塩がカブってまして、前作の「花子とアン」でも、舞台となった甲府のブドウ農家で、軍需増産の話が出てきました。
毎回、次のあさイチで、キャスター柳沢氏(NHKの管理職で無線家)が、圧電効果を説明しようとしてもういい、と言われるのがお約束です。

ソナーのどこで使うかでいえば、おそらく受信側でしょう。その意味では、クリスタルマイクの方ですね。

クリスタルイヤホンは、QRP・省電力の友ですので、生産し続けて欲しいですね。でも、必ずあのねじり合わせた接続ケーブルなのはどうしてでしょうか。
水晶に耳プラグを付けた回路図記号が懐かしいです。

akioさん、おはようございます

ロッシェル塩をぶどう酒から作っていたとはびっくりです。

No title

朝ドラと大河は見ています(朝ドラは、もう見るのは止そうと思いつつ20年くらい見ている、大河はTVがカラーでない時代の「太閤記」から現在まで)、、、1965年の太閤記が印象深い、今年の大河は中々良い?。

ロッシェル塩。懐かしい!。 これが戦争に関係していたとは知らなかった。
潜水艦の発見なら多分、macosway さんの言われる通り、水中音波の受信側のセンサー(ハイドロフオンの代用)でないかと思う??。
以前に多少係ったことがあります。御存知アクテブソナー?とかいって逆に音波(大出力)を出して、そのエコーを捉えるもの?があったが逆に探知される欠点。
もう昔のことで記憶も曖昧、、、、忘れました。

ロッシェル塩。しかしもしかしてレーダがない時代、航空機発見(エンジン音)の空中音波かな?


re:ねじり合わせケーブル

花子とアンでもロッシェル塩が出ていたとは知りませんでした。まあともかく朝ドラにレビューしました。

ロッシェル塩は水中聴音機の高感度マイクとして使ったんでしょうね。

そういえば必ずあのきっちりとツイストされたケーブルが付いていますね。そういう仕様で作るように指示した図面が存在するのでしょうが、どこの誰が設計したのか気になります。

岡目八目さん、おはようございます

ソナーに関係する仕事もされていたんですね。いろんな経験をお持ちの方からコメントいただけて嬉しいです。

1965年の太閤記ですか、緒方拳の演技がすごかったのをおぼろげに覚えています。

re:ねじり合わせケーブル

ツイストケーブルの件ですが、技術的な問題で芯線が太かった時代の名残りなのかなぁと想像していました。
真空管で工作を始めた頃の線材は16芯とか24芯とかあって、高級品は柔らかかったですが、一番安いのには、太い芯線が撚ってありました。

戦中の通信機などヘッドセットのケーブルはアイロンのACコードほどもある編み込み線です。こういうのを小さなクリスタルイヤホンに付けるわけにもいかないし、芯線の数を減らしても、硬いのは硬い。
ということで、細くして(芯数をへらして)も硬い線は、まっすぐ使うよりツイストしてらせん状で使う方が扱いやすかったか、という妄想です。

その後柔らかくなったTRラジオのイヤホンなどは、繊維束に巻き付けたような芯線で、ハンダ付けにも苦労した記憶がありますが、クリスタルマイクでは、あえてそういう線材を使わないとしたら、見上げたシーラカンス魂ですね。感動します。

re2:ねじり合わせケーブル

macoswayさん、おはようございます。

クリスタルイヤフォンのケーブルですが、錦糸線を使った物もあったと思うのでこの固体がどうなっているのか気になります。

ということで、イヤフォンとケーブルの接続部のフタを開けて中を見てみました。結果はこの後で本文の記事に追記しておきますので、お楽しみに。

硬いシングル線を柔らかいペア線にして使う

追加実験ありがとうございました。不勉強で錦糸線というコトバを識らなかったので、検索してみたら、どうやら、私がハンダ付けに手こずった、繊維束に銅箔を巻き付けたようなあの線材のことらしいですね。

それが使われてなく、硬い線の7本撚りということは、やはり全体では硬い被覆線を構成してると言えそうです。素線が相互に絶縁されてなければ、一本断線はご愛敬ということですが、「▼はんだ付け接続部」の写真では、いかにも硬そうです。これをストレートで使うと、取り回しがよくないし、曲がり癖ができて断線しやすいので、一本がコイル状になったねじり合わせで、柔らかな線にして使うということかと(腑に落ちました)。

もう一つ理由として思いついたのは、平行ビニルコードは、いつ頃から普及したのか、ということです。よく配線の上手な人が、電源や信号など複数本でひと組の線を、ねじり合わせたり三つ編みにしたりして、すっきり配線されています。真空管のヒーターケーブルを撚るのはハム対策だとしても、単線をひとまとめで扱うには、テープや紐、インシュロックなどで縛るより、線材自体を撚り合わせてしまうのあ手っ取り早かったのでしょう。しっかり綯うには、単線によじりを入れて絡み合わせるのがベストですね。

もしかしたら、クリスタルイヤホンがこの形になった頃は、細い平行ビニル線などは使える状況になかったのではないかと思うようになりました。昭和30年代、急速に普及したTVやTRラジオに同梱されたイヤホン(多分ダイナミック)は、細い平行線でしたが、クリスタルイヤホンは、戦前のものでしょう。その頃は、電源コードも、線2本を綿糸で編みこんで1本にしていた筈ですよね。まだ2本の線を一度にモールドする技術や生産体制が整っていなかったので、2本の信号線は、縄を綯うような感じでとりまとめられたように思えます。

幼少期の自宅にあった電化製品(もちろん戦後)を考えてみると、妙に硬い被覆材の平行コードが記憶にあり、いかにも黎明期の製品でした。そんな時代に、微弱信号だけを通すイヤホンケーブルが供給されたはずはないと思えます。よく調べないと判りませんが、今では当たり前の平行ビニルコードも、歴史は浅そうですね。

最近の柔らかいヘッドホンケーブルは、素線それぞれが塗膜的に絶縁された3信号線が、一つのサヤにおとなしく詰め込まれて、高い可撓性を実現しています。時代の変化ですよねえ。

re:硬いシングル線を柔らかいペア線にして使う

macoswayさん、おはようございます、コメントありがとうございます。

そうですね、電線の作り方にもいろいろありますね。

AC100V用の平行ビニルコードですが、以前は単純に2本のより線を一括して整形して作られていました。でもそれだと耐久性が悪いので一本ずつ被覆線を作り、それをまとめて成型する方法、つまり二重絶縁方式に変わったと思います。

単純な部品なのに奥は深いです。
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
プロフィール

ラジオペンチ

Author:ラジオペンチ
電子工作を中心としたブログです。たまに近所(東京都稲城市)の話題など。60過ぎて視力や器用さの衰えを感じつつ日々挑戦!
コメントを入れる時にメールアドレスの記入は不要です。なお、非公開コメントは受け付けていません。

記事が気に入ったらクリックを!
最新記事
カテゴリ
最新コメント
リンク
FC2カウンター
検索フォーム
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード