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多摩弾薬庫の中を見てきた

 稲城市には旧日本陸軍の多摩弾薬庫がありましたが、現在は米軍の多摩サービス補助施設として使われています。ここは火薬製造所だったので、今でもその時の建物などが残されているそうです。また、70年以上にわたり全く人の手が入っていない自然があります。

 ということでなかなか興味深い場所なのですが、残念ながらここは米軍関係者しか入れません。毎年7月頃に開催される稲城フェスティバルの日は中に入ることが出来ますが、入れるのはイベント会場周辺だけ。つまり、広大な敷地の奥の方がどうなっているのかを見ることは出来ません。

 このように中の様子を伺うことは難しい施設なのですが、稲城市民は春・秋に開催される散策会に参加することが出来ます。ということで、市役所に申し込んで、先日(10月28日)開催された散策会に参加しました。

▼米軍多摩サービス補助施設のゲート
多摩サービス施設入り口ゲート
Tama Hills Recreation Centerという看板があります。なお、配布されたパンフレットにはTAMA SERVICE ANNEXと書かれていました。この中はアメリカと同じ扱いになるので、入場にはパスポートなどの提示が必要になります。

▼散策ルート
多摩サービス補助施設の散策ルート
 これはグーグルマップのマイマップで作成しました。これをそのまま公開してもいいのですが、もし迷惑をかけてしまうようなことになると申し訳無いので、この画像だけにしておきます。

 BからHの地点まで赤い線で示したルートに沿って、反時計方向に内部を見て回りました。南は多摩カントリークラブのコースの傍まで、つまり一番奥まで案内していただいたことが判ります。マークを打ってある場所は、B:スタート地点、C:第二工場事務棟、D:トンネル、E:第一工場跡地、F:エレベーター、G:ボイラー、H:エンド地点です。なお位置は推測を含むので誤差があります。

 以下、ポイントを紹介していきます。なお、動植物の説明もいろいろあったのですが、その方面は全く詳しくないので写真は省略します。

▼3ドア型倉庫
3ドア型
▼内部
倉庫の内部
 完成した火薬の保管に使われたそうで、ぶ厚いコンクリートで作られており、半地下式構造になっています。こういう倉庫はたくさんあって、万一爆発した場合の被害を小さくするため、地形を利用して隔離した配置になっているそうです。
 なお、多摩弾薬庫では火薬の製造を行っていて、爆弾などの完成品の製造は別の工場で行われていたそうです。

▼道路と擁壁
擁壁
 これはコンクリートですが、他には石垣などいろんなタイプの擁壁で道路が守られています。

▼第二工場事務棟
第二工場事務棟
 この建物が当時の物か聞きそびれました。

▼2ドアタイプの倉庫
2ドア型倉庫

▼内部
内部

▼説明書き
英文による説明書き
 各所に説明が書かれたこのような看板が置かれています。看板の末尾には、374TH CIVIL ENGINEERING SQUADRON ENVIRONMENT FLIGHTと書かれているので、案内していただいた方が所属する、横田基地の第314施設中隊環境事務所が設置したものと思われます。

▼1ドアタイプの倉庫
1ドアタイプの倉庫

▼第一/第二工場間のトンネル
第一/第二工場間のトンネル
 このトンネルを抜けて第一工場の地域に入りました。つまりここまでの遺構の写真は第二工場のものです。なお、第三工場もあったらしいのですが、そこはゴルフになった時の土地の造成で建物などの痕跡は全て無くなったそうです。

▼第一工場建物入り口の切り通し
第一工場入り口付近
 コンクリートの型枠の跡がはっきり判ります。

▼第一工場建物跡地
第一工場建物があった場所
 手に持っているのは配布されたパンフレットで、このパンフレットに印刷されている建物がここにあったそうです。広々とした草地で、妙な物体が置かれていますが、この場所はペイントボールの競技場なのだそうです。

▼トンネル
トンネル
 こういうトンネルがあちこちにあるそうです、またエレベーターもあるそうです。危険な火薬を出来るだけ安全に運ぶための仕掛けということでしょう。

▼ボイラー
ボイラー
 可愛い顔したボイラーです。火薬の製造は火気厳禁なので蒸気を熱源に使っていたそうです。見学者の方が「ランカシャーボイラーだ!」と言っていたので、帰って調べてみると確かにこれはランカシャーボイラーでした。こんな単語を使うのは何年ぶりだか、

 ということで2時間半にわたる散策は終了しました。

 ぶ厚いコンクリートで作られた倉庫などは残ったけど、木造だったと思われる製造工場や事務所はほとんど残っていませんでした。内部には車が楽に通ることが出来る道路があり、除草などもちゃんと行われていました。まあ、米軍関係者の家族も利用する施設なので当然なんでしょう。

 ここは自然好きの人には魅力的な場所だと思いますが、稲城市民しか入れないことが残念です。まあ、範囲を広げると人が集まりすぎて収拾が付かなくなるし、そもそもこのイベントを行っているのは稲城市役所なので仕方ないのかも知れません。
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