百均のデジタル温度計を電圧計に改造 試作編
ミニ太陽光発電をやっていると、バッテリー電圧が気になり、ちょくちょく点検することになります。しかし、バッテリーはケースの中に入れているので、電圧測定のためにはいちいちフタを開けないといけないので、不便です。LCDのデジタルパネルメーターを付ければいいのですが、ちょっと大げさになります。また、消費電流の問題も考えないといけなくなります。
そこで、うまい手は無いかとネットを探していたら、気の迷いさんのサイトに,100円ショップのデジタル温度計を電圧計に改造するという記事を発見しました。
これだ!ということで、私も挑戦開始。しかしこんな奇想天外の発想をする気の迷いさんの頭の中はどうなっているのでしょう、感心してしまいます。
まずは、温度計をキャンドゥで購入
▼キャンドゥのデジタル温度計、もちろん100円

気の迷いさんの記事では測定範囲を0Vから16V(0℃から16℃)までにした事例が紹介されています。しかし、バッテリーが10Vとかになったら、死刑宣告を受けたのに近いですから、そんなに広い電圧の範囲は不要です。むしろ、もう一桁下の値が読めると、充放電の傾向が把握できて具合が良くなります。
ということで、11~14Vの範囲を最上位の1は無いことにして、10.0~40.0℃で表示つまり、11.00Vから14.00Vの範囲の測定を目指すことにしました。
▼内部の基板はこんな物


LSI面の円形の大きなスイッチ電極2個はパラに配線されていて、ショートさせる毎にセ氏と華氏表示に切り替わります。また表裏合計で6箇所のショートパッドがあって、仕様が切り替えられるようになっているようです。サンプリングレートが変わったり、電源ON時に華氏で起動するようにもできるようですが、いまいち動作が安定せず、完全な解析には至っていません。
先に書いたように11~14Vの範囲を測定可能とするためには、基準電圧との差を取る方法で変化を拡大して、表示部に伝えてやる必要があります。バンドギャップ基準電圧発生回路を作ったりいろいろやってたのですが、うまくいきません。
初心に帰って、気の迷いさんの記事にあるブリッジ回路を試してもだめ、どうもこのLSIは各端子を監視していて、異常を検知すると "--"表示にしてしまうようです。ACラインノイズの回り込みなどがクサイのですが、オシロを持っていないので調べようもありません。
そこで、発想を変えて、温度計には絶対にバレないようにだます回路を考えてみました。
▼回路図

つまり、サーミスタの代わりにCdsを付け、CdsをLEDで照射することで抵抗を変化させようというものです。
ちょっと回路について説明すると、左側は基準電圧発生部で、バンドギャップレファレンス用に作っておいた1mA電流源から抵抗で電圧発生させています。ここはTL431で作れば簡単なのでしょうが、持っていないのでしかたなくこうしました。また、温度計電圧計の電源はLEDのVfで作っています。
この回路のキモはLED-Cdsのフォトカプラですが、このように手作りしました。
▼LEDとCds

できるだけ感度を稼ぐため高輝度の白色LEDを使いました。
▼収縮チューブで一体化

リードの根元までチューブで覆っておかないと、外の光の影響がありました。ちなみに手作りしないでもこれと同じ部品が秋月電子で売られていました。
さっそく温度計に組み込み、LEDの電流と温度計の表示の関係を測定すると、
▼LED電流と温度計表示の関係

予想外の高感度で、たった25μA流せば表示は40℃(14V)まで振らすことができます。ここまでいけば、あとは基準電圧(R4の左側)と感度調整抵抗(R4+VR2)の値を計算で求めればOKです。11.5V表示の時LEDに10μA。13.5V表示の時LEDに22μAと二つの状態の式を立て、連立方程式を解くと、基準電圧7.33V,R4+VR2=167kΩと求まります。最終的には実測しながらVR1でオフセット、VR2で感度を調整することになります。
▼動作状態

テスターで13.08Vをこの電圧計は13.0.5℃と表示しています。温度計は30.5℃と表示していますが、後ろに白い紙を貼って、先頭に1を、2ケタと3ケタ目の間に小数点をマジックインクで手書きしてあるので、それっぽく見えています。(^_^)v
余分な少数点と℃表示は運がよければ消せると思いますが、そのうち調べたいと思います。
▼10V台になると

この写真は10.91Vを表示していますが・・・・ こういうのを馬脚をあらわすというのでしょうね。だから、最初から11~14Vが測定範囲と強調していた訳です。
最後に、Cdsの非直線性の影響で測定範囲全体で高精度に出来ているわけではない点に注意が必要です。変化を見るにはこれで充分です。
あと、誤差を減らすとしたら、R4+VR2の所を下の図面のようにダイオードのVfを使って折れ線近似すれば良いと思いますが、いまのところそこまでやる気は無いです。
▼折れ線近似回路

そこで、うまい手は無いかとネットを探していたら、気の迷いさんのサイトに,100円ショップのデジタル温度計を電圧計に改造するという記事を発見しました。
これだ!ということで、私も挑戦開始。しかしこんな奇想天外の発想をする気の迷いさんの頭の中はどうなっているのでしょう、感心してしまいます。
まずは、温度計をキャンドゥで購入
▼キャンドゥのデジタル温度計、もちろん100円

気の迷いさんの記事では測定範囲を0Vから16V(0℃から16℃)までにした事例が紹介されています。しかし、バッテリーが10Vとかになったら、死刑宣告を受けたのに近いですから、そんなに広い電圧の範囲は不要です。むしろ、もう一桁下の値が読めると、充放電の傾向が把握できて具合が良くなります。
ということで、11~14Vの範囲を最上位の1は無いことにして、10.0~40.0℃で表示つまり、11.00Vから14.00Vの範囲の測定を目指すことにしました。
▼内部の基板はこんな物


LSI面の円形の大きなスイッチ電極2個はパラに配線されていて、ショートさせる毎にセ氏と華氏表示に切り替わります。また表裏合計で6箇所のショートパッドがあって、仕様が切り替えられるようになっているようです。サンプリングレートが変わったり、電源ON時に華氏で起動するようにもできるようですが、いまいち動作が安定せず、完全な解析には至っていません。
先に書いたように11~14Vの範囲を測定可能とするためには、基準電圧との差を取る方法で変化を拡大して、表示部に伝えてやる必要があります。バンドギャップ基準電圧発生回路を作ったりいろいろやってたのですが、うまくいきません。
初心に帰って、気の迷いさんの記事にあるブリッジ回路を試してもだめ、どうもこのLSIは各端子を監視していて、異常を検知すると "--"表示にしてしまうようです。ACラインノイズの回り込みなどがクサイのですが、オシロを持っていないので調べようもありません。
そこで、発想を変えて、温度計には絶対にバレないようにだます回路を考えてみました。
▼回路図

つまり、サーミスタの代わりにCdsを付け、CdsをLEDで照射することで抵抗を変化させようというものです。
ちょっと回路について説明すると、左側は基準電圧発生部で、バンドギャップレファレンス用に作っておいた1mA電流源から抵抗で電圧発生させています。ここはTL431で作れば簡単なのでしょうが、持っていないのでしかたなくこうしました。また、
この回路のキモはLED-Cdsのフォトカプラですが、このように手作りしました。
▼LEDとCds

できるだけ感度を稼ぐため高輝度の白色LEDを使いました。
▼収縮チューブで一体化

リードの根元までチューブで覆っておかないと、外の光の影響がありました。ちなみに手作りしないでもこれと同じ部品が秋月電子で売られていました。
さっそく温度計に組み込み、LEDの電流と温度計の表示の関係を測定すると、
▼LED電流と温度計表示の関係

予想外の高感度で、たった25μA流せば表示は40℃(14V)まで振らすことができます。ここまでいけば、あとは基準電圧(R4の左側)と感度調整抵抗(R4+VR2)の値を計算で求めればOKです。11.5V表示の時LEDに10μA。13.5V表示の時LEDに22μAと二つの状態の式を立て、連立方程式を解くと、基準電圧7.33V,R4+VR2=167kΩと求まります。最終的には実測しながらVR1でオフセット、VR2で感度を調整することになります。
▼動作状態

テスターで13.08Vをこの電圧計は13.0.5℃と表示しています。温度計は30.5℃と表示していますが、後ろに白い紙を貼って、先頭に1を、2ケタと3ケタ目の間に小数点をマジックインクで手書きしてあるので、それっぽく見えています。(^_^)v
余分な少数点と℃表示は運がよければ消せると思いますが、そのうち調べたいと思います。
▼10V台になると

この写真は10.91Vを表示していますが・・・・ こういうのを馬脚をあらわすというのでしょうね。だから、最初から11~14Vが測定範囲と強調していた訳です。
最後に、Cdsの非直線性の影響で測定範囲全体で高精度に出来ているわけではない点に注意が必要です。変化を見るにはこれで充分です。
あと、誤差を減らすとしたら、R4+VR2の所を下の図面のようにダイオードのVfを使って折れ線近似すれば良いと思いますが、いまのところそこまでやる気は無いです。
▼折れ線近似回路

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