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キャンドゥのデジタル温度計の改造(仕様変更)

 電動自転車のライトのLED化が発端で、100円ショップで売っている電子応用製品で遊ぶというジャンルがあることに気付きました。

 その中でもキャンドゥのデジタル温度計を素材にした改造は個人的にとても興味が湧くテーマなので、あれこれいじりはじめました。

 ちなみに、このネタは今から2年近く昔に気の迷い様のサイトこの記事と掲示板で盛り上がっていたようです。つまり私は2年遅れで挑戦していることになります。

 デジタル温度計を改造して他の用途に使う話は何か完成した時点で記事にするとして、まずはこの温度計自体の改造(仕様変更)について判った範囲で書いてみたいと思います。

▼デジタル温度計のパッケージはこれ
キャンドゥのデジタル温度計
 色は黒と白が売られています。

▼内部は
キャンドゥのデジタル温度計、内部
 この基板、気の迷いさんの記事の2008年11月18日の書き込みを見ると、古いバージョンらしく、当時はもう手に入りにくくなっていたようです。しかし私の近所ではまだ売っています。在庫の整理か、はたまた何かの事情で旧版を復活させることになったのか、事情は知る由もありません。

▼電池実装面
ショートパッド (1)~(5)
 仕様変更用と思われるショートパッドが5個あります。この写真の上から(1),(2)、、(5)と呼ぶことにします。

▼LSI面
ショートパッド(6)
 一つだけ最初からパターンでショートされているパッドがありこれを(6)と呼ぶことにします。

 普通、このようなショートパッドは仕様を変更するために設けられていることが多く、一つずつショートさせてみることでその機能を特定することができるはずです。(最高では2の6乗=64種類の組合せまで表現されている可能性もあります)

 いろいろやった調査の結果をまとめると、

◇ショートパッドによる機能の切り替え
 6個あるショートパッドのうち、(1)(2)(3)の機能が特定できました。表にすると以下の通りです
  shortpad.gif
 (0はオープン、1はショートです)
 測定間隔とセ氏/華氏の切り替えができるようです。

 2秒の測定間隔は単に気温の変化をモニタするのには不用ですが、サーミスタを外に引き出して水温の測定をする時などは便利だと思います。もちろん電圧計などに改造した場合も使い勝手が大幅に向上します。但しその分電池寿命が短くなるはずですが、どの程度かは調べていません。

 華氏表示はセ氏表示に比べて高分解能に表示に出来るので用途によっては有利になると思います。このあたりは昔に気の迷い様のサイトの掲示板にも書かれていた内容と同じです。

 時間の絶対値は内部クロックの周波数により変わり、電源電圧への依存性もあると思いますので上記の値は目安です。ただ、相対的な比率は変わらないと思います。
なお、上記以外の(4)から(6)までのショートパッドの機能は残念ながら特定できませんでした。

◇液晶表示の℃マークを消す方法
℃表示を消す時に切る
 上の写真の丸印のパターン、つまりLCDパネルの一番下の端子に接続されているパターンをカットすると℃表示を消すことができました。電圧を測っているのにLCDに℃と表示されていると、舞台裏を晒していることになって具合が悪かったのでこれは助かります。

 最後に、このプリント基板は両面スルホール仕様で民生用基板としては高級な仕様ですが、製法が特殊(たぶん無電解メッキ)なようで、パターンは薄いし耐熱性も低いのではんだ付けには注意が必要です。

 以上が調査結果です。

 なお、この記事の内容は私が購入した個体に関するもので、必ずしも全ての物が同じかどうかまでは判りません。

追加情報などありましたらコメント頂けると嬉しいです。

【2011/1/30追記】
 ヒロ2号さんから、華氏表示なら199.9°まで表示されるよ、という情報をいただきました。詳しく調べてみた結果はこちらのページです。ヒロ2号さん、ありがとうございました。
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テーマ : こんなの作りました♪
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おじゃまします。

おじゃまします。いつもご教示ありがとうございます。

私もこの温度計を細工しようとしたのですが、20秒間隔という所で思考停止しておりました。

この記事で最短2秒まで変えられるということを教えて頂きました。
2秒でしたら使い道が広がりそうですので、また用途を考えてみたいと思います。

実はいきおいで5個まとめ買いしてまして、
(100円ショップはすぐ商品が切り替わるものですから。)
使い道が出てくると大変助かります。

いらっしゃいませ、

5個買ったんですか・・、実は私も同じ。
そのうち1つは過電圧で壊してしまったので、あと3個残ってます。これを何に使うか考え中です。

あと、そちらのサイトよく拝見してます。私もPICを勉強してみようかな、と思ってますが、太陽光発電の方が一段落してからかな・・

No title

おもしろい実験ありがとうございます.
遅ればせながら,私も試してみましたところ,華氏表示ですと最大199.9まで表示でき,それを越えるとHiと表示されます.
鉛電池の電圧を測る場合にはこちらの方が良さそうです.
お試し下さい.

ヒロ2号さん、今晩は

おー、華氏表示なら1999表示ができるんですか。これはちょっと面白いことになってきました。
広い範囲を表示させるなら、非線形の補正が必要になるとは想いますが、3.5ケタ表示が可能なら何か作ってみる価値は十分ありますよね。

情報ありがとうございました。時間ができたら試してみたいと想います。

参考にさせていただきました

ラジオペンチさんのこのサイトを参考にさせていただき,サーミスタ外付け,2秒間隔のデジタル温度計を完成させることができました。最近のデジタル温度計はSMD化され測定間隔も60秒となっていて使いづらく思っていました。
また,いろいろ参考にさせていただきたいと思っております。
ありがとうございました。
なお,ラジオペンチさんのサイトを私のブログにリンクさせていただきました。不都合ありましたらS駆除しますが,よろしくお願いいたします。
お礼がてら,報告いたします。
http://moon.ap.teacup.com/who_taro/794.html

AMNJACKさん、今晩は

コメントありがとうございます。

お役に立てたみたいで良かったです。リンクも全然かまわないです、お客さんが増えるので大歓迎です。

既にご覧になられたかも知れませんが、デジタル温度計の改造ネタではこの記事が最新です。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-277.html

あと、そちらのブログ拝見しました。いろいろやられているんですね。ちょくちょくお邪魔したいと思います。
今後ともよろしくお願い致します。

仕様変更

初めまして。
大変有用な情報ありがとうございます。
4月28日に秋葉原のキャンドゥで購入したものはさらに基板のバージョンが変更になり、ショートランドの位置も変わり、サーミスタもチップサーミスタになっていました。基板にはVer1.4と書かれています。
写真も撮りましたのでお礼がてら必要でしたら提供します。

かねごんさん、おはようございます

コメントありがとうございます、何かお役に立てたのなら嬉しいです。

新しいタイプの基板については、上の方のコメントで連絡いただいたwho_taroさんが下記URLで記事にされています。
http://moon.ap.teacup.com/applet/who_taro/20120319/archive

百均の商品はコストダウンのためか、どんどん改版されてしまうので、最新版をフォローするのは諦めています。でも、こうして皆さんが連絡くださるので助かります。

ちなみに、ご覧になったかも知れませんが、この温度計の改造に関する現時点の最新の記事は下記です。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-277.html

再びお世話になりました

ガイガーカウンターの表示に万歩計を使う記事のところで、2線式接続の図まで書いて頂いた者です。

ふとしたきっかけで、再び訪ねさせて頂いたのが、こちらの記事でした。

私が入手した温度計も、サーミスタがチップの物でした。(素直に線でサーミスタを外に出して、機器内部の簡易温度測定等に使っています。)

今でも複数の店舗で、サーミスタがチップの物が入手可能でしたが、ある店舗で購入した物は、2色各2個計4個中の各色1個計2個が、電源入れるとLo表示の不良品でした。ケースの色こそ違うものの、不良の多いロットだったということなのでしょう。

ところで、鉄道模型の速度表示にしてみるという記事、遊び心があって楽しいです。(鉄道模型といえば、以前、市販のコントローラを改造してPSoC1を内蔵させて、走行用直流電圧+点灯用パルスが出るようにしたことがありました。電流検出とモータノイズ検出によるフィードバックで走行用直流電圧を制御したところ、レールと車両の状態次第では、随分スローが効くようになった記憶があります。)

長文失礼いたしました。またお世話になるかもしれませんが、その節はよろしくお願い申し上げます。

re:再びお世話になりました

多摩地区住人さん、おはようございます。

あのころはガイガーカウンタ作りが流行ったというか、切実な問題でしたよね。

この温度計の改造も面白い工作ネタですよね。
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