大丸用水堰の改修工事完了
昨年秋から始まった多摩川の大丸用水堰の改修工事が終わったようです、今日見た状況についてレポートしてみたいと思います。
今朝は突然の雪で驚かされましたが、午後になって天候も回復してきたので、大丸堰の工事の様子を見に行ってみました。この堰の改修工事は、どこかの看板で見た記憶では3月末までとなっていたと思います。ちなみに、2週間前に見に行った時点では、堰の周りにはまだ仮設堤防が築かれてる状況で、完成までまだもう少しかかりそうで、ちょっと心配になっていました。
しかし、今日見に行くと、工事はあっさり完了していました。
▼大丸用水堰全景

工事箇所の上流に築かれていた工事用の仮設堤防は全て撤去されており、新しく造られた堰が多摩川の本流をしっかりと受け止めていました。また、これまでは川の中央付近の2枚の可動ゲートに集中して水が流されていましたが、今日見た限りでは全てのゲートに均等に水が流れるようになったように思います。
しかし、そんな見かけの変化より、現地に行くとわかる一番の違いは、堰を落ちる水の音の大きさと周囲に漂う水の匂いです。また、大丸用水の水量も、これまでのポンプアップの時とは違い格段に増えていました。
▼改修工事箇所

この写真の左から、可動式の吐砂ゲート、青いフタのあるコンクリートを挟んでその先に、吐砂ゲートと同じくらいの幅の越流堤、さらにその先に幅の広い本流用可動ゲートが二枚。この範囲が今回改修されたようです。ちなみにその向こうの緩いスロープは右岸の「ハーフコーン型魚道」です。
▼吐砂ゲートのスロープ

ここは、通常はゲートが上がっているので越流水が流れていて、大水が出た時はゲートを倒して土砂を排出するために使われるのだと思います。平常時はこのスロープは子供の格好の遊び場になりそうです。しかし、状況によってとても危険な場所にもなると思いますので特別な注意が必要と感じました。
▼堰の上流、右岸魚道流入口付近

しっかりと魚道へ水が流れていました。これから魚の遡上期なので大切な施設です。
▼大丸堰付近から下流側を望む

まだ細かい修正が必要なのでしょう、重機が一台動いていました。この写真の右下には、工事箇所へ下りるスロープの一部がまだ残っています。
今回の工事の意図を私なりに推測してみました。(専門家からは笑われるかもしれません)
1)可動堰の更新で、大丸用水堰の上流水面高さが計画値を維持できるようになった。特に左岸魚道にほとんど水が流れていなかった問題が解決できる。
2)右岸の吐砂ゲートを強化することで右岸側へ土砂を誘導し右岸の川原を広げる。同時に南武線の橋脚付近の洗掘を改善する。また左岸側の広がりすぎた川原の縮小を狙う。
3)大丸用水取り入れ口の更新。
私にとっては3)がありがたいですが、他の項目も重要な問題だと思います。ともあれ、寒い中で工事をしてくださった方々に感謝したいと思います。大丸堰の工事に関する記事はこれで終わりになると思いますが、これまでの記事は以下の通りです。よろしければご覧下さい。
2009.11.30 大丸用水堰の改修工事開始
2009.12.27 大丸用水堰の工事、仮設パイプで自然取水開始
2010.02.11 大丸用水堰の工事の状況
2010.04.04 大丸用水堰の改修工事、竣工間近
以下追記。大丸用水に関する記事をまとめたページです。二次堀までの全水路の訪問記へのリンクなどがあります。
2010.9.11 大丸用水の記事インデックス
今朝は突然の雪で驚かされましたが、午後になって天候も回復してきたので、大丸堰の工事の様子を見に行ってみました。この堰の改修工事は、どこかの看板で見た記憶では3月末までとなっていたと思います。ちなみに、2週間前に見に行った時点では、堰の周りにはまだ仮設堤防が築かれてる状況で、完成までまだもう少しかかりそうで、ちょっと心配になっていました。
しかし、今日見に行くと、工事はあっさり完了していました。
▼大丸用水堰全景

工事箇所の上流に築かれていた工事用の仮設堤防は全て撤去されており、新しく造られた堰が多摩川の本流をしっかりと受け止めていました。また、これまでは川の中央付近の2枚の可動ゲートに集中して水が流されていましたが、今日見た限りでは全てのゲートに均等に水が流れるようになったように思います。
しかし、そんな見かけの変化より、現地に行くとわかる一番の違いは、堰を落ちる水の音の大きさと周囲に漂う水の匂いです。また、大丸用水の水量も、これまでのポンプアップの時とは違い格段に増えていました。
▼改修工事箇所

この写真の左から、可動式の吐砂ゲート、青いフタのあるコンクリートを挟んでその先に、吐砂ゲートと同じくらいの幅の越流堤、さらにその先に幅の広い本流用可動ゲートが二枚。この範囲が今回改修されたようです。ちなみにその向こうの緩いスロープは右岸の「ハーフコーン型魚道」です。
▼吐砂ゲートのスロープ

ここは、通常はゲートが上がっているので越流水が流れていて、大水が出た時はゲートを倒して土砂を排出するために使われるのだと思います。平常時はこのスロープは子供の格好の遊び場になりそうです。しかし、状況によってとても危険な場所にもなると思いますので特別な注意が必要と感じました。
▼堰の上流、右岸魚道流入口付近

しっかりと魚道へ水が流れていました。これから魚の遡上期なので大切な施設です。
▼大丸堰付近から下流側を望む

まだ細かい修正が必要なのでしょう、重機が一台動いていました。この写真の右下には、工事箇所へ下りるスロープの一部がまだ残っています。
今回の工事の意図を私なりに推測してみました。(専門家からは笑われるかもしれません)
1)可動堰の更新で、大丸用水堰の上流水面高さが計画値を維持できるようになった。特に左岸魚道にほとんど水が流れていなかった問題が解決できる。
2)右岸の吐砂ゲートを強化することで右岸側へ土砂を誘導し右岸の川原を広げる。同時に南武線の橋脚付近の洗掘を改善する。また左岸側の広がりすぎた川原の縮小を狙う。
3)大丸用水取り入れ口の更新。
私にとっては3)がありがたいですが、他の項目も重要な問題だと思います。ともあれ、寒い中で工事をしてくださった方々に感謝したいと思います。大丸堰の工事に関する記事はこれで終わりになると思いますが、これまでの記事は以下の通りです。よろしければご覧下さい。
2009.11.30 大丸用水堰の改修工事開始
2009.12.27 大丸用水堰の工事、仮設パイプで自然取水開始
2010.02.11 大丸用水堰の工事の状況
2010.04.04 大丸用水堰の改修工事、竣工間近
以下追記。大丸用水に関する記事をまとめたページです。二次堀までの全水路の訪問記へのリンクなどがあります。
2010.9.11 大丸用水の記事インデックス
- 関連記事
-
- 大丸用水散策 吉田新田堀
- 大丸用水の二次堀の調査開始します
- 大丸用水堰の改修工事完了
- 大丸用水堰の改修工事、竣工間近
- 大丸用水散策、北堀から中野島用水