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電力量計(積算電力計)、の配線を変えて感度を2倍にする

 レーザーを使って電力量計のアラゴの円盤の回転が検出できるようになったので、Arduinoから(有効)電力の測定が可能になりました。ただ、円板の回転速度が遅いので測定時間が長くかかるのが悩みです。

 この問題を少しでも改善する方法として、電力量計の配線を変えて感度を二倍にする手があったのでご紹介します。たぶん同じことをやる人はいないと思いますが、電力量計の配線を理解するには面白い話だと思います。

▼使った電力量計
100V単相3線式電力量計
 ヤフオクで1500円くらいで買ったものです。どんどんスマートメーターに交換されているので絶滅 危惧 確定種です。

▼感度
600rev/kWh
 銘板に書かれている仕様は600rev/kWhとなっています。これは円盤の600回転が1kWhに相当するという意味です。

 仮に消費電力が100Wだったら円盤が1回転するのに60秒かかるということで、円板の回転を見て電力を測定するためにはこの時間を待たないといけません。でもこれはちょっと時間が掛かりすぎです。(円盤に刻まれている100等分目盛りを読めば、1/100の時間で測定可能です)

 電子工作ではもっと小さな電力を測定したい場合が多いと思いますが、こんなに測定時間が掛かっては困ります。ということで何とかしてこの時間を短く出来ないか考えてみます。とは言っても大したことは出来ていないのですが、検討したことを記録を兼ねて記事にしておきます。

 まず、円板にクリーピング防止穴は二つあるので、この穴を検出すれば、パルスの数は倍になり、これで感度は1200パルス/kWhになります。もし円板の穴を増やすことが出来れば、パルス数をもっと増やすことが出来ますが、相手は密封されたケースに入っているのでそんな乱暴は出来ません。

 これで万策尽きたかと言うとそうでもなくて、電力計の感度を2倍にする手がありました。実はこの方法を解説するのがこの記事の目的です。以下回路図で説明します。なお回路図の緑色のラインが主電流が流れる経路です。

▼単相3線式電力量計
普通の使い方
 これが本来の使いで、Z1,Z2は100V、Z12には200Vの負荷を接続します。CTは電流コイル、Vは電圧コイルでこの組み合わせで一つの電力測定素子を形成しています。電力測定素子は二つあり、二つの出力(トルク)をアラゴの円盤で足すことで全体の電力を測定する仕組みになっています。

▼最初の配線
片相だけ使用
 最初にやった配線は上の通りで、コンセントに挿して使うので、片方の相しか使っていません。つまりもう一方の電力測定素子は遊んでいて、なんだかもったいないです。

 この使っていない測定回路を何とか活用出来ないか、と考えたのが次の回路図です。

▼改良した配線
単相だけど両方使う
 1Lから出て来た電流を3Sに戻すことで、遊んでいた電力測定素子を使うようにしました。電圧コイルのホット側はショートバーで切り離すことが出来るので、3Sに接続されていたのを1Sに付け替えます。こうすればV2の消費電力が測定結果に混ざるのを防ぐことが出来ます。これで電力計の感度は2倍、つまり、2400パルス/kWhになります。 

▼実際の配線
実際の接続
 1Lから3Sへの配線にはIV線を使用しました。電圧コイルV2の渡り線は絶縁性の良いテフロン線を使いました。

 なお、ここの配線を間違えると電源間でショートする可能性があり、怖い思いをすることになるので十分な確認が必要です。電圧コイルの直流抵抗は一つで150Ωで、この回路では2つ並列にしているので電源間の抵抗は75Ωになります。テスターでその様子を確認して誤配線が無いことを確かめると安心です。 

◆結果
 この接続で確かに円盤の回転速度は2倍になっていることが確認出来ました。つまり、クリーピング防止ホールの検出パルスは、2400パルス/kWhとなりました。100Wならパルス間隔は15秒となり、測定時間を短縮することが出来ました。

 なお、こんなふうに電気メーターの配線を勝手にいじれるのは、自分用のメーターだからこそ出来ることです。家に付いている取引用の電力量計の配線は絶対にいじってはいけないので念のため。普通は封印されているはずです。

◆考察
 こういう接続は、電力量計の正しい使い方から外れているので、精度は保証されなくなります。
 一番影響が大きそうなのは二つある電圧コイルの励磁方向で、本来ならお互いが逆相になるのが、この記事の配線では同相になります。他にも内部の電位分布が変わるなどの影響で何らかの影響が出る可能性があります。とは言っても、たぶん大きな誤差にはならない気がします。

 ちなみに二電力計法の考え方では、100V単相3線式の電力計は100V三相3線式の電力計と理論的には同じはずです。でもメーカーの解説を読むと、内部の結合状態が変わるので精度は保証出来ないということになっています。これと同じような話だと思います。(三相で線間電圧100Vなんて普通は無いですが。)
http://fa-faq.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/12857?category_id=759

【注意】 このブログの他の記事も同じですが、試される場合は自己責任でお願いします。記事の作者は何の責任義務も負いません。
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難しいなあ~

結線を変えて感度を2倍にすることができるのは何故当初からそのような構造の必要があるのか、私には分かりません。


我が家では家を新築して50年以上経っているのでその間に何度も容量アップとか、200V調理器具などを使うようになったので配線変更をしています。
以前の配線図も残っておらず、さっぱりわかりません。

現在のもの名盤は
普通電力計(家庭用)
電力需給用複合計器
4時間帯別・通信機能付き
交流単相三線式

普通電力計(電気温水器用)
交流単相2線式
200V 30A

そして屋内のブレーカの所には
60A Sブレーカ 赤白黒の3本の配線
漏電遮断器 40A

その他セクションスイッチ多数、、、。

時々容量オーバで全停電、、、、
家じゅう真っ暗でどこのスイッチを入れればよいのかさっぱり分かりません。

懐中電灯も家じゅう真っ暗で何処にあるか分かりません。地獄です。

良い方法が無いものですかね?。
皆さんはどうして居られるのかなあ~。

re:難しいなあ~

Jyoさん今晩は。

>結線を変えて感度を2倍にすることができるのは何故当初からそのような構造の必要があるのか、私には分かりません。

この記事の結線では、単相3線式の電力量計が単相(2線式)電力量計にスペックダウンします。言い換えると感度が2倍になる代償として片側の回路が無くなっちゃってます。
 ということで、当初の構造(回路)は必要だし、意味のあるものです。

絶滅はまだ先

本題と関係ないですが、このタイプの電力計、まだしばらくは絶滅はなさそうです。
 前のコメントにもあったように、この電力計は、子メーターとして使用されていた物で、子メーターはまだしばらくはこのタイプが残りそうです。
 子メーターは定期的に交換又は、校正が必要ですが、値段的に、交換されるのがほとんどなので、交換になった古い物は、今後も出てくると思われます。
 また、子メーターがスマートメーターに変わるか?というと、スマートメーターにするメリットがほとんど無く、価格もだいぶ違うので、しばらくは(10年くらい?)は大丈夫かと思われます。

re:絶滅はまだ先

とおりすがりさんコメントありがとうございます。

東電管内では2020年度にスマートメーターへの交換が完了する、ということだったので、その時点で誘導式の電力量計は消滅すると思っていました。

なるほど、子メーターならまだ残るんですね。ということはこの記事の寿命が延びることになって、ちょっと嬉しいです。
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