水槽用の化学反応式CO2発生装置、試運転の状況
チューブポンプをマイコンで制御した化学反応式のCO2発生装置を製作中です。前回の記事で試作機の運転を開始しましたが、実際に動かしてみると、いろいろと改善点が見えてきました。
ということで、現在の状況を整理しておきます。
▼ボトルの状況

右側がクエン酸、左は重曹の入っている容器、左にちょっと見えているのが水槽です。
クエン酸の容器の上の方にある液晶で、液を滴下するタイミングが判るようにしました。表示している 101s/240sは、滴下の周期は240秒で、現時点で101秒経過しているという意味です。
▼容器部分

時々液面の位置に目印を書き込んで、液量の変化を記録しています。ただ、手動で強制的に液を送り込んだり、水槽から水の逆流があったりしたので、液面の変化量は一定ではありません。
◆試運転で判った事
ここまでの試運転で解ったことをまとめておきます。
1) 反応速度の低下
反応量はチューブポンプでコントロールしていて夜間は反応を(ほぼ)止め、朝になると反応を再開させているのですが、その応答速度が1週間ほど前から悪くなってきました。
原因に関係していそうな現象として、クエン酸の液が滴下されても溶液中でCO2が発生しなくなったことがあります。試運転を始めた頃は、クエン酸の液が滴下されると、直ちに反応して、液中でCO2がシュワッと発生していました。しかし最近では、濃厚な液が水中に沈んでいく様子が見られるだけで、反応は起こらなくなってしまいました。沈んでいったクエン酸が容器の底の重曹のスラリーに触れることでCO2は発生していますが、その反応速度が落ちている感じです。
こうなってしまった原因として怪しいのは、反応が進むのに伴い、水中のクエン酸3ナトリウムの濃度が高くなっていって、重曹が水中に溶け込むことが出来なくなっている、ことがあげられます。水中のクエン酸3ナトリウムの濃度は飽和状態になっている気がします。
調べてみると、熱帯魚工作箱さんの書かれた、化学反応式CO2発生器のまとめと言う記事に同じ現象が書かれていて、対策としては水量を増やすのが良いそうです。
これ、私が考えていた対策と同じです。世の中に同じ問題に遭遇し、同じ対策を考えた人がいることが判ったので嬉しくなりました。ということで、次に液をチャージする時は、水の量をもっと増やすことにします。
2) 1回当たりのクエン酸の送液量
現在の1回当たりのクエン酸の送液時間は0.03秒です。ポンプとしては約0.027ccを送っているのですが、実際に液が落ちるのは、2回の送液毎になっています。滴下チューブ先端から液が落下するためには、ある程度の水量が必要なためにこんな現象が起こっています。せっかく液晶で滴下のタイミングが判るようにしているのに、実際には空振りになることがある訳で、あまり面白くありません。
そんなことで、1回当たりの送液量をもう少し増やして、ポンプを動かした時には必ず滴下が行われるようにしたいと思います。つまり、0.03秒と言う値をもう少し増やす予定です。もちろん単位時間当たりの送液量が変わらないようにするために、滴下のインターバルも伸ばします。
3) 装置のまとめ検討
・出来るだけコンパクトな物にしたいので重曹のボトルをもう少し小さくしたい。(水量を増やす話と矛盾してますが、)
・全体をケースに入れる予定ですが、重曹のボトルから上がる泡が見えるようにすると楽しそう。
・マニュアル送液が出来るスイッチを付ける。
・回路の故障やプログラムの暴走などでポンプが動きっぱなしになると危険なので、その安全対策。
・液晶画面を使ったポンプ駆動条件などの設定プログラム作り。
◆まとめ
反応速度が遅くなるとは想定外でした。やってみないと判らないことがあるということで、現象を楽しみながら改良を進めて行きたいと思います。今月中に何とか完成まで持って行きたいと思いますが、どうなることやらです。
ということで、現在の状況を整理しておきます。
▼ボトルの状況

右側がクエン酸、左は重曹の入っている容器、左にちょっと見えているのが水槽です。
クエン酸の容器の上の方にある液晶で、液を滴下するタイミングが判るようにしました。表示している 101s/240sは、滴下の周期は240秒で、現時点で101秒経過しているという意味です。
▼容器部分

時々液面の位置に目印を書き込んで、液量の変化を記録しています。ただ、手動で強制的に液を送り込んだり、水槽から水の逆流があったりしたので、液面の変化量は一定ではありません。
◆試運転で判った事
ここまでの試運転で解ったことをまとめておきます。
1) 反応速度の低下
反応量はチューブポンプでコントロールしていて夜間は反応を(ほぼ)止め、朝になると反応を再開させているのですが、その応答速度が1週間ほど前から悪くなってきました。
原因に関係していそうな現象として、クエン酸の液が滴下されても溶液中でCO2が発生しなくなったことがあります。試運転を始めた頃は、クエン酸の液が滴下されると、直ちに反応して、液中でCO2がシュワッと発生していました。しかし最近では、濃厚な液が水中に沈んでいく様子が見られるだけで、反応は起こらなくなってしまいました。沈んでいったクエン酸が容器の底の重曹のスラリーに触れることでCO2は発生していますが、その反応速度が落ちている感じです。
こうなってしまった原因として怪しいのは、反応が進むのに伴い、水中のクエン酸3ナトリウムの濃度が高くなっていって、重曹が水中に溶け込むことが出来なくなっている、ことがあげられます。水中のクエン酸3ナトリウムの濃度は飽和状態になっている気がします。
調べてみると、熱帯魚工作箱さんの書かれた、化学反応式CO2発生器のまとめと言う記事に同じ現象が書かれていて、対策としては水量を増やすのが良いそうです。
これ、私が考えていた対策と同じです。世の中に同じ問題に遭遇し、同じ対策を考えた人がいることが判ったので嬉しくなりました。ということで、次に液をチャージする時は、水の量をもっと増やすことにします。
2) 1回当たりのクエン酸の送液量
現在の1回当たりのクエン酸の送液時間は0.03秒です。ポンプとしては約0.027ccを送っているのですが、実際に液が落ちるのは、2回の送液毎になっています。滴下チューブ先端から液が落下するためには、ある程度の水量が必要なためにこんな現象が起こっています。せっかく液晶で滴下のタイミングが判るようにしているのに、実際には空振りになることがある訳で、あまり面白くありません。
そんなことで、1回当たりの送液量をもう少し増やして、ポンプを動かした時には必ず滴下が行われるようにしたいと思います。つまり、0.03秒と言う値をもう少し増やす予定です。もちろん単位時間当たりの送液量が変わらないようにするために、滴下のインターバルも伸ばします。
3) 装置のまとめ検討
・出来るだけコンパクトな物にしたいので重曹のボトルをもう少し小さくしたい。(水量を増やす話と矛盾してますが、)
・全体をケースに入れる予定ですが、重曹のボトルから上がる泡が見えるようにすると楽しそう。
・マニュアル送液が出来るスイッチを付ける。
・回路の故障やプログラムの暴走などでポンプが動きっぱなしになると危険なので、その安全対策。
・液晶画面を使ったポンプ駆動条件などの設定プログラム作り。
◆まとめ
反応速度が遅くなるとは想定外でした。やってみないと判らないことがあるということで、現象を楽しみながら改良を進めて行きたいと思います。今月中に何とか完成まで持って行きたいと思いますが、どうなることやらです。
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