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FDN340P
最近Arduinoを試しています。
中華製ですと信じられないくらい安いので、もっぱらそちらです。
私はまだNanoしか持っていませんので、本記事を興味深く拝見しました。

そこで、この電源のFETの事ですが、電流の向きが反対に思えてなりません。つまりPMOSなので、この回路図どおりなら電流はDCINから入って5Vに安定化された後にFETを経由してUSBに出て行くという経路です。

USBからの経路ならS → D の方向ではないでしょうか。
Arduino megaの回路図を見ても同じでした。

その辺の所をできれば解説していただけませんでしょうか。

N URL
2020年03月13日 21:40 編集

re:FDN340P
Nさん、もっともな疑問だと思うので、私の頭の中の整理を兼ねて説明してみます。ちょっと長くなりそうですがお付き合いください。

おっしゃっているP-MOSFETの使い方は、ハイサイドスイッチなどと呼ばれているオーソドックスな使い方です。

一方でソースとドレインを逆につなぐこともあって逆接保護回路が有名です。そのあたりの話は、こちらのURLに整理してあります。
http://radiopench.blog96.fc2.com/blog-entry-668.html

なお、MOSFETは逆接続してもトランジスタとしては普通に動きます。ただボディーダイオードがパラに入っているので、逆向きだとダイオードが導通しちゃって、0.6Vくらいしか逆電圧はかけられません。あとたぶん特性は少し悪くなる気がします。

さて、おっしゃっているように、USBコネクタ側にFETのソースを接続した場合を考えてみます。これは上の方に書いたハイサイドスイッチの使い方ですが、回路が定常状態ならこの使い方でも動くと思います。

しかし、以下のような場合の挙動が怪しくなると思います。

DC-INとUSBの両方から給電されていて、DC-INのジャックが抜かれたとします。
この時は、USB側に電源を切り替えるために、P-MOSFETのゲートを0Vにしないといけません。つまり、U5Aの出力がLOWにしないといけません。しかし、U5Aの電源はA点から取っているので、もたもたしていると電源が切れで動かなくなっちゃいます。
また電源の切り替えに成功したとしても、5V電源は瞬断するでしょうからCPUにリセットが掛かってしまいます。

他には、USBの電源だけ入れた場合を考えてみます。
この場合、P-MOSFETのゲート電圧が定まらないのでFETはONにならず通電されない恐れがあります。そうは言っても開始時のゲート電圧はゼロボルトでしょうから、通電に成功するかも知れません。もしそうやって通電に成功したとしても、オペアンプの電源が入って出力が安定するまで、どういう挙動になるか無保証です。この間でU5Aの出力がHigh側に振れたら電源が落ちてしまって、二度と入らなくなると思います。

頭の中で考えただけなのでこの通りにならないかも知れませんが、ともかく危険な感じがします。

そんなことを考えて、Arduinoの電源切り替え回路の P-MOSFETの接続の向きは逆になっているのだと思います。こうしておけば、USBの+5Vからボディダイオードを通じて必ず通電されるので変な状態には陥らないと思います。

こんなところです。間違いや、補足説明などがあれば詳しい方からの突っ込み歓迎です。

ラジオペンチ URL
2020年03月14日 07:06 編集

No title
ラジオペンチ様

さっそく解説いただきありがとうございました。逆説保護の使い方は知りませんでした。これはいいことを教えていただきました。

さて、この接続が元の設計の方針だとすると、ラジオペンチ様が書かれた外部電池の充電用というかUSBを電源出力とするための仕掛けというのが目的なのでしょうか。 

DCINから供給しているときはUSB端子に電源が出ていますよというように。そうでなければPMOSの代わりにショットキーダイオードで代替した方がロスが少ないように思えます。

さらにOPAMPはDCINが7.2Vを検出してなにをするのでしょうか?ハイサイドスイッチと言うことならば、DCINが下がったときにUSBへの供給をストップすることになりますでしょうか。

するとUSBの電源は両方向動作ということになるように思えます。

どうも、考えがまとまりませんで思いつくままに書いたので支離滅裂です。

再度解説いただけるとうれしいです。


以上を書き込んでから実験をしてみました。
逆接保護回路の部分です。FETは2SJ669。

それでやっと納得できました。ブログの回路図で言えば、USBの入力電圧を徐々に上げて行くとDS間の電圧がほぼダイオードのVfから急に1mV位に落ちます(GはGND)。

MOSFETの構造図をみれば理解できましたが、こんな使い方があるとは知りませんでした。得をしました。
ありがとうございました。


N URL
2020年03月14日 17:02 編集

Nさん、おはようございます
書かれたコメントの前半は話が変な方に行ってしまってこれ以上のフォローは無理、と思ったのですが、実験して確認して頂いたようで良かったです。

この記事で言いたかったことは、◆まとめ に書いてありますが、
「UNOでは、電源の周り込み防止ダイオードのVfによる電圧の低下を無くすために、オペアンプとP-MOSFETを使った回路が追加されている。」ということです。

ラジオペンチ URL
2020年03月15日 06:38 編集