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peacefair のAC電力測定アダプタ PZEM-004T v3 (回路調査編)

◆まえがき
前回に引き続き、peacefair のAC電力測定器 PZEM-004T v3 の調査の話、今回は回路を調べます。

外観
PZEM-004Tv3

◆内部の様子
PZEM-004tv3の内部
黄色の大きな四角形の部品はコンデンサです。このリアクタンスを使ってAC100から降圧して回路を動かしているようです。そのあたりの話は後で触れるとして、まずは部品を見ていきます。

・基板 (クリックで少し大きな写真)
PZEM-004tv3の基板
これは黄色のコンデンサを起こして部品を見え易くした状態です。右側のACラインから信号と電源を取り、LSI で処理して、フォトカプラを通して左側のコネクタに出す仕掛けになっています。

・裏面
PZEM-004tv3の基板裏面
0.001Ωのシャント抵抗以外に部品は載っていません。

・LSI
PZEM-004tv3のLSI V9881D
V9881D という24ピンのLSIが載っていました。これ以外のICは電源用のレギュレーターだけでした。PZEM-020 のモジュールには V9811A という 64ピンのLSI が載っていましたが、このユニットに載っているのは型番から想像するとそのファミリー製品で、液晶表示回路が無いタイプではないかと思います。
ちなみに PZEM-004T の以前のバージョンでは測定部とコミュニケーション部が別の IC になっていましたが、V3 ではそれらを統合したようです。

◆電源回路
信号処理の回路は PZEM-020 と同じようなものだと思いますが、電源の部分は大きく違っていました。ということで、そのあたりの回路図を書いてみました。

・PZEM-004T v3 の電源回路
PZEM-004Tv3の電源回路
C15 のリアクタンスで AC100V を降圧し、整流後にシリーズレギュレーターで安定化した 3.3V を作る回路になっています。R1は電源投入時のラッシュカレントを抑えるために入っているのでしょう。これは酸金抵抗でワッテージが大きなものが使われているので、過電流が流れた時の安全対策も兼ねているのだと思います。

ツェナーダイオードの位置は整流後、つまりE4とパラになっていた方が良さそうな気がします。実は回路図を書き間違えたかと思って、何度も現物を確認したのですが、これで合ってました。

ツェナーダイオードの順方向は普通のダイオードと同じなので、この回路だとACライン間を半サイクル毎にショートさせることになります。もちろんC15があるので大きな電流は流れませんが、無駄な電流が流れてしまうことになってあまり良くない気がします。そうは言っても、こういう回路にした理由があるはずなのですが、理由が良く判らないです。ケーブルのインダクタンスとC15の関係で過渡的に高い電圧が発生する可能性があって、その対策なのかも知れません。ちなみにこの製品の最大入力電圧はAC260Vです。

◆自己消費電流の測定
前にやった PZEM-020 と同じような項目を測定してみました。まずは自己消費電流です。

・自己消費電流波形
PZEM-004Tv3の自己消費電流
別のカレントトランスを使って消費電流波形を見たのが上の写真の波形で、実効値で15mA流れています。100Vの回路なので、1.5VAに相当する訳で、結構大きな値です。
これくらい電流が流れていれば PZEM-020 でも測定出来るはずなので、やってみました。

・PZEM-020を使って測ったPZEM-004Tv3の自己消費電流
PZEM-004Tv3の自己消費電流をPZEM-020で測る
電流は16mA と表示され、オシロで測った値とほぼ同じでした、まあ当然です。ここで注目すべきは有効電力はゼロで、力率もゼロになっていること、つまり、コンデンサによる進み電流が大部分であることになります。電源の半サイクルの間はC15でショートさせているのと同じなのでこういう結果になったのだと思います。

◆小負荷時の特性
PZME-020でやったのと同じ方法で負荷が軽い場合の立ち上がり特性を測ってみました。

・負荷電流 vs 測定電流
PZEM-004Tv3の小電流感度
10mA以上流さないと表示はゼロのままのようです。但し、表示値が出た後はリニアに反応していて、変なオフセットが乗ったりしていないようです。

・負荷電流 vs 表示電力
電流/電力特性
こちらの特性では負荷電流が 4mA 以上あれば、電力の測定値が得られるようになっています。

・負荷電流 vs 力率
PZEM-004Tv3の小電流時の力率表示
こちらも 4mA 以上あれば、ほぼ正確な力率の値が出るようです。

◆まとめ
・電源回路がコンデンサのリアクタンスを利用した方式になっているので、自己消費電流は 16mA の無効電流で、やや大きな量が流れるので注意が必要です。
ちなみに PZEM-020 はスイッチングレギュレーター方式なので、自己消費電流は2.5mA程度と少なく、波形から推定するとその力率はたぶん40%くらいだと思います。

・負荷電流が 10mA 以下の領域では電流の値が正しく表示されません。その場合でも有効電力は表示されます。ということは、計算上の皮相電力(VA)の値はゼロにもかかわらず、有効電力は出ているという不思議な状態になるので要注意です。

・測定結果の表示
PZEM-004Tv3の出力を表示
測定結果の値はシリアルに流れていますが、それでは使い難いので、OLED ディスプレイにも値を表示させています。今回の記事で表示と書いているのはこのディスプレイに表示されている値のことです。

次回の記事はこの表示部を含むソフトの解説を予定しています。
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電源部のツェナーダイオードが不思議

こっちのも電源回りが「おぉ~」ですな。
コンデンサでドロップ、簡易型では「あり」かなっと。

コンデンサドロップ型の電源
http://act-ele.c.ooco.jp/blogroot/igarage/article/2127.html

抵抗でドロップ
http://act-ele.c.ooco.jp/toukou/handa_ondo/handa_ondo1.htm
http://act-ele.c.ooco.jp/blogroot/igarage/article/1683.html

re:電源部のツェナーダイオードが不思議

このツェナーの入れ方は違和感ありますよね。もちろん狙いがあってこうしているのだと思うのですが、、

あと、コンデンサドロップ方式と呼ぶのですね、ひとつ賢くなりました。

re:電源部のツェナーダイオードが不思議

ドロップ用のコンデンサ、電源を切ったタイミングで電荷が残ってしまうことがあります。
感電防止のため、コンデンサに並列に高抵抗を入れ放電経路を作っておくのが定石かと。

re2:電源部のツェナーダイオードが不思議

確かにそうですね、普通は放電抵抗を入れておくものです。抜いたAC電源プラグに触って感電したら嫌ですよね。さては中華な製品にありがちな手抜きか、と思ったのですが、

テスターで電圧の変化を調べると、すっと電圧が下がっていきました。

理由を考えると、電圧測定のために1MΩの分圧抵抗がライン間に接続されているので、ここを通して放電されるようです。

あと、ひょっとしてですが、ツェナーがE4の位置にあると残留電荷の極性によっては放電されないことがあるので、そこまで考えたのかも?

ダイソーの300円常夜灯

5年前にダイソーにて300円で購入した、暗くなると点灯する常夜灯も電源がコンデンサ式でした。コンデンサ(耐圧350V)と並列に抵抗が付いていました。

回路は下記のサイトの物と部品も同じでした。
http://www.asahi-net.or.jp/~rn8t-nkmr/diy/led-marker/index.html

re:ダイソーの300円常夜灯

高電圧大容量のコンデンサに放電抵抗を付けるようになったのは、何かガイドラインでも出来たのかも知れません。

昔、それこそ真空管ラジオの時代はB電源に放電抵抗なんで付いていなかったので、何度も感電しました。放電させようと、ミノムシクリップでアースに接続すると、電圧が高いので大きな音と火花が散ったもんです。

re:電源部のツェナーダイオードが不思議

>E4とパラになっていた方が良さそうな気がします。
抵抗ドロップならそのとおりですが、コンデンサドロップでそうすると
一度C15が充電されてしまうと電流が流れなくなるため
電源として成り立ちません。

re2:電源部のツェナーダイオードが不思議

コメンテーターさんどうも。

あ、確かにそうですね。C15が充電されちゃうとつっかい棒みたいになって、全く電流が流れなくなっちゃいますね。X= 1/(ωC)とだけ考えてましたが、電流が流れなければ何の意味もなかったです。

回路図を見て動きをイメージするのは割と得意だと思っていたのですが、まだまだ修行が足らないようです。

アナデバのアプリケーションノートに

アナデバのアプリケーションノートAN-679に似たような電源部の回路が載ってました。

http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2020/08/post-ddb94d.html

re:アナデバのアプリケーションノートに

おー、同じですね。コンデンサの値の0.47μFまで同じ。

これって、一般的によくやられているやり方だったみたいですね。

コンデンサドロップ方式電源の波形

コンデンサドロップ方式電源の波形と有効電力、こちらでも計ってみました。
http://igarage.cocolog-nifty.com/blog/2021/05/post-01831f.html

re:コンデンサドロップ方式電源の波形

理屈では理解していても、電圧と電流波形を実際に見ると面白いです。あの波形を掛け算すると符号はああなってこうなって、合計は?ということになりますが、目で見ているだけじゃ判らないですよね。
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