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電池の内部抵抗測定(続々編、18650リチウム電池)

 LCRメーターで電池の内部抵抗を測定する話の続々編です。18650用の電池ホルダーを頂いたので、測定用アダプタにパラに接続して実際にリチウムイオンの単セル電池を測定してみました。

▼18650リチウム電池と充電アダプタ
18650リチウム電池充電中
 測定した電池はTrustFireというブランドの物です。写真の右側の充電器に乗っている物が古い電池で、表示容量は2400mAh。これを1)、2)という番号で呼びます。左の2本が今回購入したもので、表示容量は3000mAh。これを3)、4)と呼ぶことにします。新しい電池の方が容量が増えているようですが、中華な電池の容量は言っちゃった者勝ちな感じになっているので、あまり信用していません。あと、これらの単セル電池はプロテクト回路付きの物です。

 ともかく初期と充電後の電池の内部抵抗と電圧を測ってみました。

▼測定の様子
18650リチウム電池の内部抵抗測定中
 測定にはLCRメーター(DE-5000)と自作の測定アダプタを使いました。左下が今回追加した18650用の電池ホルダーです。なお、充電は最初の写真に写っているUltraFireの充電器(WF-139)で行っています。

 インピーダンス測定のケルビン接続ポイントは単三電池ホルダーの端子になっていて、18650の電池ホルダーまではφ0.5mmの線を二本撚りにして接続しています。この部分の配線抵抗が気になったので計算してみたところ、3.4mΩ程度だったのでほとんど問題にならないと思います。

◆18650リチウムイオン電池の内部抵抗/端子電圧の測定結果 (充電前後の値です)
 1) 219mΩ/3.822V → 189mΩ/4.163V 古いリチウムイオン電池(2400mAh)
 2) 197mΩ/3.521V → 159mΩ/4.162V 同上
 3) 82mΩ/3.795V → 83mΩ/4.168V 新しく買ったリチウムイオン電池(3000mAh)
 4) 89mΩ/3.862V → 87mΩ/4.166V 同上

 古いリチウムイオン電池の内部抵抗は新しい物の約2倍に上がっていました。また充電しても内部抵抗の値はあまり変わらないようです。

 新しい電池の内部抵抗は80mΩ台でした。単三サイズ(14500)のリチウムイオン電池の内部抵抗は110mΩ程度だったので、サイズから考えるとこの半分以下の値になるのではないかと思っていたのですが、予想に反してあまり低い値ではありませんでした。

 さて今回の結果をどう判断するかが問題です。1)、2)の電池の内部抵抗は上がっていますが初期と比べて2倍程度の上昇なのでまだまだ使えそうな気がします。そもそも、この電池はLEDライトで使っていただけなので充放電回数はたぶん20回も行ってないと思います。とは言っても、購入後5年以上は経過しているはずなので経時変化を考えるとそろそろ寿命なのかもしれません。

◆まとめ
 測定結果は出ましたが、それでどうするかの結論を出すことは出来ませんでした。まあこうやって測定してデーターを取っておけば、いつか役立つことがあるでしょう。

Arduinoで作るパルスジェネレーターの改良(ソフト入れ替え)

 前回の記事でvabenecosi さんが作られた高精度版のパルスジェネレーターのソフトの動作確認が完了しましたが、今回はこれを以前私が作ったハードに組み込みます。

 まずは回路図から、

▼高精度版パルスジェネレーターの回路図(クリックで別窓に拡大)
Arduinoで作ったパルスジェネレーターの回路図
 これは、vabenecosi さんが 簡易パルスジェネレータの製作(ハード編) で公開されている修正内容を私の回路図に反映させたものです。(水魚堂さんのBsch3V用のファイルも置いておきます。回路図(bsch3v用ファイル)

【変更点】
 1) Timer1を使うために、出力ピンとロータリーエンコーダーのピンアサインを変更
 2) 周波数調整用にTC1追加、C3容量変更(22→10pF)
 3) R6、C7追加

▼基板
基板
 トリマコンデンサの調整ネジがGND側になるように取り付けます。

▼配線面
配線面
 青色の線が今回修正した部分です。

▼基板を本体へ取り付け
取付完了
 ファームはv4r7を入れました。

▼周波数調整穴
周波数調整穴
 ケースの底に穴を開けてトリマコンデンサが調整できるようにしました。freq.ADJ.と書いておくと、なんだかかっこいいです。

 なお、トリマの調整範囲を調べると、パルス幅100μsに設定した状態で下記の結果でした。
 TC1最大 : 100.0008μs ( +8ppm)
 TC1最小 : 99.9898μs ( -102ppm)
 調整可能な範囲がマイナス気味なので、C3の容量をもう少し大きくしておいた方が良かったかも知れません。なおこの結果は私が使った部品と配線方法に強く依存しているはずなので、参考程度にお考え下さい。また、前の記事で「あちゃんでいい」のを使って大きな誤差が出ていましたが、その時とは違う水晶発振子を使っています。

▼精度確認の様子
周波数微調整と精度確認
 パルス幅10msに設定してユニバーサルカウンタで精度を確認している様子です。 

 測定に使ったユニバーサルカウンタ(アドバンテスト TR5822)は上に乗っているルビジウムオシレーターで校正しています。またこのルビジウムはGPSと比較して誤差を補正しているので測定の確度は大丈夫だと思います。

◆まとめ
 以前私が作った物は、ジッタが大きくてパルスジェネレーターとしてははなはだ頼りない物だったのですが、今回 vabenecosi さんが作られたソフトに入れ替えることで、見違えるように高精度のパルスジェネレーターに変身しました。すばらしいソフトを公開してくださっている vabenecosi さんに感謝します。

 改良版のソフトを使うことでパルスの周波数は500kHzまで出せるようになりました。このあたりの周波数の信号が出せると、受信機のマーカーとして使うことが出来ます。ちなみに旧ソフトでは12.5kHzが限界、しかもジッタまみれです。
 出力端子にアンテナ代わりにミノムシクリップの線でもつないでおいて、受信機で受信すれば正確な周波数間隔でキャリアを確認出来て面白いです。変調かけるともっと面白そうですが、遊びすぎでしょうね。

Arduinoで作るパルスジェネレーターの高精度化ソフト

 アキバ通いと旅のサイトの vabenecosi さんが、以前私が作ったパルスジェネレーターの高精度版のソフトを作られました。

▼以前作ったパルスジェネレーター
以前作ったArduinoで動くパルスジェネレーター

 高精度版ソフトに関する vabenecosi さんの記事はいくつかに別れていますが、下記URLとその周辺の記事で詳しく解説されています。
 最初の記事はこちら→ 簡易パルスジェネレータの製作(速報版)
 ソフト解説がこちら→ 簡易パルスジェネレータの製作(ソフト編)

 詳しくは vabenecosi さんの記事を参照していただくとして、改良のポイントとしては、
 私のプログラムではタイマー割り込みのキャッチボールでパルスを発生させていたのに対し、vabenecosi さんのプログラムではCPUに内蔵されているタイマー (timer1) でパルスを発生させています。

 私のやり方では、タイマー割り込みの処理時間がオーバーヘッドになるため、周期1ms以下では誤差が目立ってきます。またArduinoの環境の制約から、時間の粒度が4μsと粗いため最小パルス幅は40μsまでしか設定できませんでした。一方で、vebenecosi さんのプログラムではハードウェアタイマーを使っているので、小さなパルス幅まで正確なタイミングでパルスの発生が可能になっています。

 ということで、公開されているプログラムを動かしてみました。

▼まずは Arduino UNOで動かしてみた
Arduino UNO でテスト
 上は液晶シールドで、その下にArduino UNO があります。

 この状態でとりあえずソフトのテストは出来ます。でも、Arduino UNO のクロックオシレーターはセラロックなので周波数精度が悪く、ユニバーサルカウンタでパルスを測定しても中途半端な値が出て気持ち悪いです。

 そこで、水晶オシレーターで動く「あちゃんでいいの」で動くように組み替えました。

▼あちゃんでいいのでテスト
あちゃんでいいのでテスト
 現時点で3種類のファームが公開されているので、それぞれ3つのCPUに焼いてテストしているところです。

▼周波数カウンタの値と比較
周波数精度の確認
 この写真はパルス周期 100μsに設定した状態です。ユニバーサルカウンタの測定結果は、99.9849μsなので、誤差は0.015%しかありません。私の作ったプログラムでは誤差が0.8%もあったので、すばらしく改善されています。ちなみに、この誤差はあちゃんでいいのの基板の水晶の周波数精度が原因です。
 それと、ユニバーサルカウンタの値は1LSBがちらちら」と変化するだけなので品質の高い波形が出ていると思います。ちなみに、私が作った割込み方式だと、下3桁くらいは値がフラフラしていました。

◆まとめ
 いろいろ条件を変えて試してみましたが、素晴らしい精度でパルスが出ていることが確認出来ました。ということで、この記事の最初の写真の私のパルスジェネレーターのプログラムは、vabenecosi さんの書かれたものに入れ替える予定です。すばらしいプログラムを書いてくださったvabenecosi さんに感謝します。

 あと、ソフトは v3 v4 v5 の3種類が公開されていますが、私はv4系で行こうかと思います。理由はvabenecosi さんのブログに書くのが正しい作法かと。

 それとソフトの入れ替えのためにはハードの配線も少し変更しないといけません。せっかく精度の高いパルスが出せるので、周波数を微調整出来るように、トリマを追加するのも悪くないかなと思います。このあたりは進展があったらまた記事で紹介したいと思います。
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